【ヴァイキング】シーズン6第11話(後半戦の開始)ですよ。
前回はノルウェー統一王のハーラルのところにキエフ公国のオレグ大公が海から進撃してきた回でした。
ノルウェーの危機にビヨルンも駆けつけ善戦しましたが、ロシアの大軍を前に成す術がありません。
さぁ、ビヨルン、グンヒルド、ハーラルたちの運命やいかに?
ラグナル様、ヴァルハラから見てるか。
【ヴァイキング】シーズン6第11話あらすじと感想
さて、この第11話はシーズン6最高得点9.0をimdbで記録しています。
実は最後まで観てしまったんですが、私の評価もシーズン6の中ではこの第11話が一番おもしろかったなと。
いや、この第11話をもってドラマ「ヴァイキング」は終わったのだということを肌で感じました。
まぁヴァイキングの時代は250年(800年ー1050年)ほどなので、ラグナル達が暴れたあともまだ150年はヴァイキングの時代が続くのだけど。
本作「ヴァイキング~海の覇者たち~」が終了したあとも、ネットフリックスが本作から100年後を描いた「ヴァイキング~ヴァルハラ~(原題)」を制作予定ですので、まだ楽しめそうです。
(Netflixということで一抹の不安があるのだけれど…クリエイターもマイケル・ハーストじゃないみたいだし)
では、imdbでS6の最高得点を記録している第11話がどんな回だったのか見ていきましょう。
ハーラル生きとったんか
ハーラル。
生きとったんか、ワレ。
スコール。
ハーラルは数々の戦いを経験していますが、戦闘の勝敗にかかわらず、全然死なないね!
大きな負傷もないし、けっこう悪運が強いよなー。自称「女運が悪い」故に、北欧の神々はハーラルに悪運の強さを与えてくれたんだと思われる。
ハーラルがいた場所は中世ロシア軍によって陥落しました。まぁ、あの数だからね。多勢に無勢、致し方ない。
やっぱりさぁ、戦争て数がモノをいうわけだから、時間の猶予があったという前提で話すけど、ビヨルンがしなければいけなかったことは、交易相手のイングランドとフランク国に応援を頼むべきだったんじゃないかなぁ。
以前アイヴァーとヴィットゼルクが対ビヨルン・ウベ戦でフランク国のロロに頼んで大量のフランク兵を借りたじゃない。
ウベとビヨルンは、ハーラルによるヴァイキングの襲撃からイングランド守ったんだから大きな貸しがあるわけですよ。なんで呼ばないのかなぁー。
それからもし戦うにしても、あのビーチ戦はないわよー。広いエリアじゃ圧倒的に不利じゃないのー。
ハーラルやビヨルンの性格を考えると避難は難しいかもしれないけれど、いったんあの土地を離れ、ゲリラ戦に持ち込むのがベストかな。
ビーチで戦うなら、ロシアンが海上にいる間に船で横撃するとか、カタパルトや火矢で攻撃するかな。カタパルトで可燃性物質を投げて火矢で火あぶりにする。フランク国が使っていた手段だけど、あの時代の常習手段。やっぱ多勢を上陸させちゃダメだと思うの。
ハーラルとオラフはともにロシア軍に捕まって鎖に繋がれる。ハーラルはノルウェー王なので使い道があるかもしれない…ということで生かされるが、オラフは翌日処刑を宣告される。
オレグは少年イゴールに火をつけるように言う。イゴールは躊躇するが、選択肢はないのでアイヴァーに促されて「ごめんなさい」と言いながらオラフにそっと火をつける。
オラフはちっとも怖がっておらず、手を重ねて祈ったまま火をつけられても無言で微動だにしない最期でした。
考えてみるとオラフがハーラルのところに攻めて征服したのは、ビヨルンをノルウェー王に即位させて国として強化させたかったからなんですよね。
早い段階から西欧列強やキエフ公国の脅威を見据えてヴァイキングを団結させようとしてたんだろうなと思うと、惜しい人を失くしたよね。
あっ、それからハーラルは脱走しました!
鎖に繋がれていたので一体どうやって脱走したのかは不明だけど。
ビヨルン生きとったんか
剛勇ビヨルンも生きてた。
お前も生きとったんか。
でも重症です。
ビヨルンは担架でカテガットに運ばれてきます。
第一夫人グンヒルドと第二夫人イングリッドが心配そうにビヨルンを見守ります。
ビヨルンは息も絶え絶えで死ぬことを自覚しています。
グンヒルドとイングリッドもそれぞれビヨルンが死ぬことを覚悟し、最後の時を過ごします。
「剛勇ビヨルン、死なない伝説」のせいか、ビヨルンがベッドで死にそうな姿を見ると悲しくなるね。親心のように。
共通の夫ビヨルンの弱った体を前に心痛を共有するグンヒルドとイングリッド。イングリッドは前回ハーラルにレイプされたことをグンヒルドに告白します。グンヒルドは「あの野郎!生かしておけん!」とイングリッドを慰めてあげる。
中世ロシア軍がカテガットに進軍する
オレグの中世ロシア軍がいよいよカテガットに進軍してきます。
ノルウェーのある首領がオレグのもとにメッセンジャーとしてやってきて「ビヨルンは死んだ」と伝えます。
オレグは「そうですか。まぁゆっくりしていきなさい」と言ってメッセンジャーを殺害させます。ノー・マーシー、無慈悲。
オレグ軍は「ビヨルンも死んだし、カテガット征服も余裕余裕」とファランクスを布陣します。
すると・・・
そこに騎兵がひとり現れる。
ゆっくりと近づいてくる。
よく見るとそれは・・・
「あれ?・・・ビヨルンじゃね?」
ビヨルンが死んだと思っていたオレグはビックリ。
ビヨルンが死んだと聞いていたロシア軍もビックリ。
自らビヨルンを刺した(?)アイヴァーでさえも「バナナ」と驚く。
まぁあの傷を負って生きてるのは確かに奇跡的ではあるので、アイヴァーが信じられない面持ちなのも分かります。
ヴィットゼルク「だから言ったじゃん。剛勇ビヨルンは不死身だって」
そこにオレグの親衛隊が「あっしにお任せを」と言ってビヨルンに弓矢を射る。
一本、二本と弓矢に射抜かれるも、倒れないビヨルン。
ロシア人は3本目を射る。
三本目ブスッ。
ビヨルンはそれでも倒れない。
アイヴァーは好きではないキャラだけど、アイヴァー役の俳優が見せるこういう表情は好きなんだよな。
ビヨルンは胸に刺さった弓矢の一本をボキッと折り・・・
おもむろに剣を持ち上げる。
すると背後からヴァイキングたちの姿が現れます。
ヴァイキング勢には女も子どもたちもいました。
ヴァイキングたちが、前から横から現れてロシア軍に突撃をかます!
グンヒルドのナレーションで、ビヨルンの呼びかけでノルウェー中の王と女王たちがノルウェーを守るために集合したことが分かる。
ハーラルの呼びかけには応じなかった諸侯たちだったが、ビヨルンの呼びかけには応じてカテガットの戦場に集まったのでした。
ロシア人の宗教観を利用して、死んだはずのビヨルンが蘇ったと思わせることに成功したビヨルンの戦略は功を奏しました。
オレグやロシア人たちは「蘇ったビヨルン」「不死のビヨルン」をキリスト様に重ねて恐れおののき、戦列を乱して潰走していく。
アイヴァーでさえもビヨルンの不死身の姿に驚いて退却する。
ロシア軍は退却し、ビヨルンはそのまま馬上で死ぬが、カテガットを守ることには成功しました。
でもなー、そもそもこの対ロシア戦てのが無意味というか…ロシア軍がそもそも来なくてもいいところに来て戦ってるので、何のために戦ったのかいまいちピンとこない戦いだったよなー。
ビヨルンの最期は歴戦の勇士としてもノルウェーの王としても讃えられるべき姿であったけれども、そもそも全体を通してビヨルンの描き方には不満が残った。(これはアイヴァーにも言えることだけど)
女をとっかえひっかえして、自分の子どもとも殆ど接触を持たず(ウベが親代わりになってる始末)ルックスと虚勢はいいが単細胞…というこれまでの描き方もなんだが、最後はなんで来たのか良く分からないロシア人たちに殺される、それもまたアイヴァーによって…またアイヴァーかよ?みたいな。
ラグナルみたいに開拓先にいた天敵(エクバートとエラ)の手で殺されるとか、戦いながら死ぬとか(ラゲルサがタイマンはって死にそうになったように)ビヨルンにはもう少し華をもたせてやって欲しかったです。
オレグ大公なんて初対面だよ?因縁の相手だとか憧れのパリの支配者とか、そういう相手じゃないじゃない?そのオレグと刀剣を交えることなく、結局アイヴァーに刺された致命傷で死ぬとか…
ノルウェーの王の中の王(King of Kingsという題名だった)には相応しい逝き方とは思えないんだよね。
ビヨルンは死後、かまくらのような祠の中に馬と一緒にそのまま祀られてしまいます。
あれは…何?…死蝋?
馬も道連れ?
今までヴァイキングは船に乗せて火をつけて海に送り出すという葬儀をしていたんだけど、ビヨルンのこの祀り方は神様ぽいな。
カテガットは無事だったけど、ビヨルン亡き今、王不在となってしまった上に王候補が見当たらない(ウベはアイスランドに旅立った)ので、カテガットはしばらく混乱しそうだなぁ…
ビヨルンが命を懸けて救った土地と共同体なのに、先が思いやられるなー。
とりあえず、さよならビヨルン。
ヴァルハラで父母と再会してね。