まだシーズン4の感想記事を書いている途中なんだけど、一気に見ちゃったので一足先にシーズン6の感想記事も書いちゃった。順番が違っちゃって御免ね。
【ヴァイキング~海の覇者たち】の最終章であるシーズン6の第1話と第2話のあらすじと感想です。
第1話と第2話は同日に2時間枠で連続放送されました。
シーズン5は大方の予想通り、ハーラル王やイングランド、フランク国を巻き込んで紆余曲折の末、アイヴァー対残りのロスブローク兄弟という戦いに行き着きました。
アイヴァーはビヨルン達の目をかいくぐって親衛隊と共にカテガットから脱出します。
シーズン5は、ビヨルンとヴィットゼルクがハーラル王とオラフ王の協力を得てカテガットを奪還し、そこへタイミング良く戻ってきたラゲルサとウベと再会し、皆の祝福を得てビヨルンがカテガットの王に即位したところで終わりました。
【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン6第1話&第2話
第1話と第2話はパッとしなかったねー。
シーズン5でアイヴァーを追い出して一旦一件落着の相を見せたので仕方ないのかな。
でもやっぱりラグナル・ロスが一番の原因だな。だから正直なところ、ヴァイキングもシーズン6で終了なんだと思う。
ラグナル+ロロの兄弟は、ビヨルン+アイヴァー+その他何人いても勝てないわけよ。
アイヴァー
アイヴァーはノルウェーから逃げ、シルクロードを旅していました。異文化に触れながら市場の出店を「ほほーん」とか言いながら楽しんでいるうちに、キエフのオレグ王に捕まります。
キエフ公国か。
アイヴァーの護衛ヴィグリッドはアイヴァーが何者かを探るための拷問の末に殺害されますが、オレグ王はアイヴァーが「私は王です」とか「私は神です」とか言うので興味を持ちます。
オレグ王は妻が不貞を働いていたので妻を殺害していました。妻殺しという意外な共通点が分かり「俺も俺も」と意気投合するアイヴァーとオレグ。
オレグは元々スカンジナビアは自分たちの先祖の物だったといい、スカンジナビアを奪い返すためにアイヴァーと協力しようと言います。
オレグはアイヴァーを連れて兄弟アスコルドに会いに行きますが、アスコルドを毒殺。王国の跡継ぎである甥のイゴールを奪取します。
アイヴァーはイゴールと仲良くなります。
まさかアイヴァーは実はキッズラバーですか?
異教徒を生きたまま焼き殺し、強姦し、家族全員皆殺しにして「ガーハッハッハー」と笑うハーラル王が実は視聴者が当惑するほどヴァイキングきっての愛妻家とかいった具合にギャップ萌えするつもりだね?
アイヴァーは「血に飢えたサイコ」という一面以外は未知数なので、実は子ども好きという線もいいかもしれない。
アイヴァーはlove to hateキャラ(憎たらしいけど好き)なので視聴者に憎まれてナンボなのだけど、「ヴァイキング」は当初から特定キャラの肩を持たない描き方をしてきているので(前シーズン以外は)、アイヴァーを完全なヴィランにするのではなくアイヴァーの違った一面を見せたところで死なせた方がドラマがグッと締まるよね。
シーズン5の勧善懲悪的な描き方はちょっと短絡すぎるというか。「ヴァイキング」はいつも勧善懲悪を避けてきたじゃない?だからここでアイヴァーを完全なヴィランにしてしまうのはハリウッド的で退屈に感じちゃうのよね。
シーズン5でアイヴァーがヘフマンド司祭が勇猛な戦士だった故に殺さず生かした例があったでしょ?アイヴァーはこれまでラグナルのような寛恕の心も異文化・異教への知的好奇心も持ち合わせていなかったけれど、憎きキリスト教徒であるはずなのにヘフマンド司祭には興味を示していた。
それは何だったんだろうかと考えると、アイヴァーは奇形と冷酷な気質から周りから畏れられて生きてきた人で、アイヴァーが個人的に気に入った相手はいずれもアイヴァーを畏れなかった人物なのよね。ヘフマンド司祭、それからアイヴァーの妻になった女性。
だからイノセント故に恐れ知らずな心を持つキッズとアイヴァーが心を通わせても全然おかしくないなと思う。
えー、兄弟を殺したオレグのもとにもう1人の兄弟が「兄弟を殺しおってー!」とプンプンしながらやってきますが、オレグは兄弟の妻アンナを人質にとっていたため兄弟はあきらめて去っていきます。
この王国のストーリーはあまり興味がないが(兄弟の諍いに少々飽き気味)、アイヴァーとオレグが空を飛んでいたのは素敵なシーンでしたし、アイヴァーが異国文化に触れて感動したり困惑している光景は新鮮でした。
でも多分 imdb 採点で第1話と第2話が7点台とヴァイキングにしては低いのは、オレグ関係の話がつまらないからだと思います。
ビヨルン
新王ビヨルンの下、カテガットでは平和な日々が流れていました。少なくとも今のところは。束の間の平和かもしれん。
カテガットの王となったビヨルンの初仕事はアイヴァー残党の処遇を決めることでした。
ビヨルンは「俺はアイヴァーではありません」と宣言してアイヴァー残党を処刑せず、顔に焼き印を入れて永遠にどこの地域共同体にも属せないように森に追放します。
ラゲルサもビヨルンの決定には賛成しているけれど、二人ともこれで良かったのか確信は持てず、表情は晴れません。ウベも懸念しているとは思うけれど、反対していないのがまたイイね。この二人は唯一安心できる兄弟関係に育ちました。
賊徒の処遇は難しい問題だよね。生かせば復讐の影がつきまとうし。
カテガットに二人組の男がやってきました。ハーラル王の王国を今度はオラフが占領し、ハーラル王が囚われの身になったと言います。オラフとか可愛い名前しおってからに、あのデブ坊主が。
ビヨルンはハーラルに命を助けらていますし、カテガットを奪還した恩もあります。悩んだ末にハーラル王を助けに行くことにします。(ラゲルサはこれに反対)
それからビヨルンは妻の召使であるイングリッドと視線を交わします。ビヨルンは勇猛な戦士であり偉大な統治者になれると思うけど、素敵な夫と父親にはやっぱりなれないね。ラグナルも失敗続きだったけど、血は争えないか。
ウベ
ウベはいいキャラに育ちました。
主役タイプではないと思ったけど(ビヨルンでさえ王タイプとは思えない)、ビヨルンの頼れる参謀長・右腕に育ちました。
順当にいけばビヨルンの後を継ぐ王候補だものね。
息子たちの中で一番ラグナルに容姿が似ているのがウベだと思うの。特にシーズン1のラグナルの初期に少しだけ似てるよね。
最初の妻(マドレーヌだかマルゲリータだかそういう名前の)にずいぶんと王の座を狙うように煽られてたけど、それでも調略も反逆もすることがなかったし、王の間でアイヴァーが母の仇討ちをラゲルサに仕掛けた時もなんとなく乗り気じゃなかったよね。
前シーズンではウベは見事な戦いぶりと勇気を見せてくれましたし、何よりトービを大切にしてトービとビヨルンの子を育てているというファミリーマンぶり。
さらに戦友となったラゲルサともまるで親子のような感じになっていて、第1話と第2話のウベとラゲルサの関係に胸熱でした。ラゲルサの新居作りまで手伝ってくれて。
ラグナルや視聴者が心から自慢できるまともな男に育ったよなー。まぁ私は最初からウベ押しですけどね。
ビヨルンはまだちょっと心配なんだよなー。冷静さに欠けているというか。単純というか。勇ましく振舞えばいいってもんじゃないだろ。
マグナスが「私もラグナルの息子なんですー」と登場したときもすぐに信じてたし。ウベは「信用できない」と言ってたのに。まぁマグナスはアイヴァー相手に戦って死んでいってハーラル王に「疑ってたけどヴァイキングと認める」と看取られてましたけどね。
さてカテガットにはアイスランドからフラットノーズがひとりで帰ってきます。フラットノーズは「フロキは歩いてどこかに行っちゃった」と言い、「アイスランドに新たに一緒に来てくれる人を探している」と言います。
フロキの行方が気になるウベは、トービと共にアイスランドに同行することにしますが、ウベはなんとなくフラットノーズの様子を訝しがっている感じ。フラットノーズが何かを隠していることには気づいているかもしれない。
フロキが歩いてどこかに行っちゃったのは本当だけどな。
別に嘘はついていないけど、フラットノーズの魂胆は何だろう。島にまだ誰か残ってるっけ?娘は滝壺にむかって身投げしたし、息子たちと奥さんだけ?
なお、ビヨルンの依頼でフラットノーズもハーラル王の救助に向かうことになったので、アイスランド行きは延期。ビヨルン不在の間はウベにカテガットを託します。
ビヨルンもフロキがいなくなったことを訝しがっていますね。
でもフロキが歩いてどこかに行っちゃったのは本当なんですよ。
そうそうもう1人のラグナルの息子ヴィットゼルクは、アイヴァーPTSDにかかったようで、飲んだくれています。
まぁヴィットゼルクは直近でアイヴァーを見ていたし、好きな人を二人も殺されたからね・・・
ラゲルサ
ラゲルサはリタイアしてカテガット近郊の浜辺に農場を作ってそこで余生を過ごすとか嘘つきます。
一応、ウベとトービ夫妻がラゲルサの新居探しと新居作りを手伝います。
ラゲルサはついに老けメイクを施されましたね。近くで見るとちゃんと目の周りの皺とか作られてるのが分かるね。
シーズン5の白髪化だけでもずいぶん印象違ったけど、ラゲルサは最後まで金髪が良かったなぁ。
ラゲルサは剣を山中に埋め「二度と戦いません」とこれまた嘘つきます。
前シーズンでハーラル王たちを相手にウェセックス側で戦った際に負った足の傷がそのままのようで、ラゲルサ足を引きずってますね。
そんなラゲルサを森の中から監視する目が・・・ビヨルンが生かして追放したアイヴァー残党ですね。。
気になるのは預言者の言葉。ラゲルサが「私はラグナルの息子に殺されるのか」と聞いたときに「そうですー」という預言者の答え。
いまさらウベやヴィットゼルクがラゲルサを殺すことはないだろうし、考えられるとしたらアイヴァーしかいないけど、アイヴァー残党によって殺されてもアイヴァーということになるのかな。
あるいはビヨルンの子どもか妻がロシアンに人質に取られて、ビヨルンがラゲルサを殺すように命令されるという線もありかなーなんて思ってたんだけど。