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ジェレミー・レナー主演ドラマ「メイヤー・オブ・キングスタウン」シーズン1粗筋と感想

メイヤー・オブ・キングスタウン

ハウドゥユードゥ。

1月に除雪車に轢かれて重傷を負ったジェレミー・レナー主演のドラマ「メイヤー・オブ・キングスタウン」シーズン1を観終わったので粗筋と感想をお伝えする。

本作はまだ日本では注目度が低いようだが、「ウインドリバー」のテイラー・シェリダンとジェレミー・レナーが再びタッグを組んだ作品なので、テイラー・シェリダニスト或いはジェレミー・レナーリスト必見ドラマである。

わたくし自身は特段好きな監督というわけではないのだけれども、軽くレナーニストの私であるからして、除雪車に轢かれて瀕死の重傷を負ったジェレミー・レナーが気の毒にもなり、インスタで本作の番宣を病床からしている健気な姿勢に応えようと思った。

レナーになにがあったのかというと、2023年1月、カリフォルニア北部にあるレイク・タホーのレナー家で過ごしていたところ、豪雪で身動きがとれなくなった人(家族らしい)を救助するために除雪車に乗り込んだのだが、現場に到着した直後、停車したはずの除雪車が動き出してしまい、轢かれたということだ。

レナーの片方の肺は潰れ、足はバキバキに骨折、骨折数十本、当初は足の切断も危ぶまれるほどの重症だった。

幸い、命も取り留め、退院してリハビリ中ということだが、元のような健康体に戻れるかどうかは分からないということらしい。

さらに最近のニュースでは、俳優業に戻るかどうかも分からないということらしい。最近レナーは「レナーベーションズ」という生活に困っているローカル民に車をリノベして贈呈するというチャリティ系TVショーを始めたところで、これからは有名人としてのプラットフォームを利用して地域民を助けていきたいと話しているとのこと。

家族と友人の話ではリハビリも大変スローな過程をとっているということなので、レナーが昔のようにスパイ活動したり鬼ごっこしたり弓矢撃って悪者を成敗したりという超人的な活動は無理かもしれないが、数日前にレナーがトレッドミルで歩いているリハビリ動画をアップしていて、なんとか普通に歩いていたので安堵しました。

いずれにしても、ジェレミー・レナーの回復をお祈りしたいです。

 

「メイヤー・オブ・キングスタウン」どんな話?

さて、「メイヤー・オブ・キングスタウン」ですが、題名からてっきりキングスタウンという町の市長の話なのかと思ったらそうでなくて。

ちょこっとググった時に有名サイトで本作の紹介記事があったのだが、中身をろくに調べずに英語文献を翻訳したためなのか power broker というところを「電力ブローカー」と訳しててクスッと笑ってしまった。電力ブローカーって(笑)。

で、どんな話かというと。

ミシガン州のキングスタウンという架空の町が舞台で、ここはなんと10ブロック圏内に7つも刑務所があるという刑務所産業タウン。刑務所が巨大ビジネスになっていて、居住者は何かしら刑務所と利害関係にある感じ。

ジェレミー・レナー扮するマイク(マイケル)・マクラスキーは、三人兄弟の中間子で、父が作り上げたパワー・ブローカー事業を兄のミッチ(カイル・チャンドラー)が代表として継いでいた。弟カイルはキングスタウン警察の刑事をしている。

兄ミッチ(左)と弟マイク(右)

パワー・ブローカーってなんのこっちゃ?というと、権力のブローカーのことで、刑務所、警察、検察、ギャング(白人、黒人、メキシカン)各々の間の調整役をしてるんのね。

町内の均衡と秩序を保つために、ギリギリのところで話をつけたり交渉するのがミッチのちマイクの仕事というわけだ。

タイトルの「メイヤー」とは市長のことだが、市長とはなんの関係もありません。ただ、キングスタウンでそれなりに影響力を持っており、ギャングとも話をつけたり頼りにされていることからメイヤーと呼ばれています。

第1話で兄ミッチが不業の死を遂げてしまったことから、ジェレミー・レナー扮するマイクは事業を継ぐことを決意します。

 

「メイヤー・オブ・キングスタウン」詳しい粗筋と感想

テイラー・シェリダンらしい社会派のドラマ。脚本監督ともにシェリダンのシェリダン節。

着眼点がおもしろいよね。

なんでも着想に10年かけたとかなんとか。

雰囲気は「メア・オブ・イーストタウン」みたいな感じ。

最近こういうアメリカのローカルの町のサスペンスとかスリラーが楽しいんだよね。「アメリカン・ラスト」も面白いのに残念ながらキャンセルされてしまった。「アメリカン・ラスト」は原作本あるから読んでみようかなとも思っています。

さて、「メイヤー・オブ・キングスタウン」シーズン1の粗筋はというと・・・

マイク(ジェレミー・レナー)はミッチのあとを継いでメイヤー・オブ・キングスタウンになり、囚人~刑務官~警察~検察の間を忙しく回ります。

マイクには要注意人物が一人いて、それが囚人のマイロ(エイダン・ギレン)で、このキャラはシーズン2までずっとマイクの天敵的存在になります。

囚人マイロ(エイダン・ギレン)

お馴染みのエイダン・ギレンですね。悪役がすっかり染みついた感ありますけど、私は「ザ・ワイヤー」のエイダン・ギレンが一番好きかなー。

マイロは刑務所では徒党を組まず孤高の存在というか他のギャングからも「あのスカンジナビア人のサイコ野郎」とか言われる近寄りがたい存在。要するにアブナイ奴。

マイクは、マイロの嫁を介して、隠していたお金を移動して欲しいという依頼を受けます。

マイロの妻のヴェラ

この嫁のヴェラがスーパーセクシーなストリッパーで、ちょっとストリッパーにしてはギリギリの年のような気もするが超スタイルよくてダンスもスーパーH、おぱいにナイスケツゥ!で客もあたしも大コーフン!第1話はヴェラの色気がさく裂よ!

もっと活躍して欲しかったのだけどヴェラは残念ながら第1話にしか出演しません・・・(´・ω・`)

でまぁ、マイロがずっとマイクにイチャモンつけながら要求つけ続ける感じで、その過程でマイクも偉い発見(死体)を見つけたりとかね。ギブ&テイク的なことをやっていくわけだ。

マイロはまたマイクをコントロールしようと刺客を送り込みます。

マイロが送り込んだ最強の刺客アイリス(エマ・レアード)

可愛いなー。お人形みたい。

アイリスは日本人にもウケる外見だよね。モデルのような体型にロリータぽい顔。

あいにくマイクの好みは大人のシャープな感じの女性らしく、アイリスとは肉体関係にはならないのだけど、そこがシェリダンぽくていいよね。「ウインド・リバー」でも最後までエリザベス・オルセンとのロマンスがなかったように、安易に男女関係にしないところはテイラー・シェリダンがよくわきまえているなーと好感触。

 

それから大筋の話ね。

キングスタウンでメス(ドラッグ)を作っていた白人のアホ(名はケニー)がトレーラーハウスでうっかり火をつけたまま外出、トレーラーハウスは大爆発を起こし、室内にいた彼女と5歳の息子を爆死させてしまいます。

さぁ、犯罪者だらけの町で不文律を犯したアホをあらゆる人物が狙います。警察はもちろん、ギャング達もアホを成敗しようといきり立つ。同人種の白人至上主義者でさえ「子供殺し?いてまえ」とケニー殺害にGOサインを出します。

「アホはいてまって構わんで」とケニー殺害にGOサインを出す白人至上主義者のボス、デューク

マイクはなんとかケニーの命だけは救ってあげようと考えていました。ていうか秩序を保つのが仕事だから。

ところが懇意の刑事たちもが「ケニー?いてまえ」とか身も蓋もないことを言う。警察は、ケニーを保護することを拒否ってギャング達に任せたらいいという見解をマイクに示す。

マイクは「それはギャング達に借りを作るっていうことになるけど、分かってますか?」と説得を試みますが、5歳児を殺した男への憎しみが刑事たちの判断を曇らせました。

左から刑事のイアン(ヒュー・ディラン)、SWAT隊長ロバート(ハミッシュ・アラン・ヘドリー)、マイク(ジェレミー・レナー)

マイクの助言で出頭したケニーですが、警察は案の定ケニーの保護を拒否り、一般房に入れてしまいます。入所後すぐ、ケニーはあらゆる人種の囚人達の手によって殺害されます(看守も見て見ぬふり)。

この事件をきっかけに、刑務所内の囚人と外界のギャング(同じギャングで外と中にボスがいる)、看守、警察の調和が崩れていきます。

囚人たちは貸しを作ったことで看守に要求し始め、やがて看守が反発して囚人たちにきつく当たるようになります。中でも黒人ギャングのボスPドッグは独房に入れられ虐待されます。

刑務所内の黒人グループのボス、Pドッグ(ファレス・ラス)が渋かった

囚人たちの憤怒はどんどん溜まっていき、やがて沸点を迎えます。

というのがシーズン1の粗筋です。

なかなか面白いでしょう?

ジェレミー・レナーもスーツなんか着ちゃってるけどさ(最初から最後までスーツ)、ピンチの時はボーン・レガシー出しちゃって面白いよ。ジェレミー・レナーのマイクも実は前科者で、昔、刑務所に入っていたという設定です。だからこそ刑務所内のパワーポリティクスも分かるし、修羅場も切り抜けられるし、ギャング達も一目置いているというわけだ。

それからね、キャストがとても秀逸です。

ふと思ったんだけど、このドラマ、故マイケル・ケネス・ウィリアムズが生きてたら出演してたかもしれないなぁ…

さぁ、私のお気に入りキャラ3名を紹介しますよ。

まずバニーちゃん。

黒人ギャングのボス、バニー(トビー・バムテファ)

こんな秀逸な俳優どこから見つけてきたの、というぐらい優秀です。

バニーは外界の黒人ギャングのボスであり、マイクが「最も思慮分別がある犯罪者」と評価している人物です。

外界の黒人ギャングのボス、バニー(トビー・バムテファ)

マイクの言う通り、一番話がわかる相手なんで、マイクとバニーのシーンは多め。二人のやり取りや会話も見所です。

それからマイクの秘書のレベッカちゃん。

マイクの秘書レベッカ(ニコール・ガリシア)

外見がエロいんだけど、美人で身のこなしと喋り方がとにかく優雅、上品なの。秘書としても有能で、理想の女性像ですね。

お気に入りキャラ三人目はSWAT隊長のロバート

SWAT隊長ロバート(ハミッシュ・アラン・ヘドリー)

外見も好みっちゃ好みだけど(アイリッシュやスコティッシュぽい濃いめの髭面が好きらしい)、どっちかていうとロバートの無双ぶりがお気に入りポイントなんですな。

もう笑っちゃうくらい無双、無慈悲。うちの旦那といい勝負なぐらい無慈悲。

マイクの兄ミッチを殺して金を奪い、さらにある女性をレイプして殺害した糞がいるんだけど、その男の自宅に踏み込んだロバートは、銃を向けながら男に「はい、ゆっくり起き上がってー、はい、手を銃にのばしてー、はい、ゆっくり俺に向けてー、よしっ」で射殺。手際よすぎて草。

こういうキャラ好きなんですよねぇ…。悪党に倫理観を適用しない人。

それからクチャラーのイアン(刑事)も最終話で見直しましたね。逆にマイクの弟カイルは情けない男ぶりを披露してしまいました。

クチャラーのイアン(左)、右はマイクの弟のカイル(ともに刑事)

ひとつだけ文句があって、とにかく台詞にファックとファッキンが多すぎる

実際にこのタブーワードは多用されているんだけど、あまりにも多すぎて気が散る。会話の半分はファックとファッキンじゃないかというぐらい。

ファックとファッキンしか言ってなくても可愛いのってクリスティーナ・アップルゲイトだけだよ!

それを除けばとてもおもしろいドラマなので、是非みてみてね。