ロック様の快進撃は続く!と一人太鼓を打つ私を押しのけ、「ダイハードとタワー・インフェルノの既知感」、さらには次々とアクション大作砲弾を放たれて聴衆が「ロック疲れ」を起こしているのではないかと評判のアクション映画「スカイスクレイパー」です。
【スカイスクレイパー】は9月21日公開予定です。
【スカイスクレイパー】作品情報
原題:Skyscraper
公開年:2018年
監督:ローソン・マーシャル・サーバー
出演:ドゥエイン・ジョンソン、ネーヴ・キャンベル
上映時間:102分
言語:英語(アメリカ・中国合作)
先日紹介したメグ・ザ・モンスターに続き、本作も中国資本が買収したレジェンダリー・ピクチャーズ制作の作品なので、またもや香港が舞台です。(レジェンダリー・ピクチャーズを35億ドルで買収したのは大連万達グループ)キィーッ、悔しい。
ロックの妻役に「スクリーム」のヒロインながらも殆ど叫んだことがないネーヴ・キャンベルです。
そしてロックの軍時代の旧友に「13時間~ベンガジの秘密の兵士~(感想ここ)」、「デン・オブ・シーヴズ(感想ここ)」でジェラルド・バトラーとバトってたパブロ・シュレイバーです。
【スカイスクレイパー】あらすじ
香港にそびえ立つ高さ1,000メートルを超える超高層ビル“ザ・パール”を舞台に、ある事件で片足を失い義足となった元FBI人質救出チーム隊長が、警察と謎の組織の双方から狙われながらも、愛する家族を救い出そうとする。
世界最高を誇る香港の超高層ビル「ザ・パール」でロックがインポッシブルなミッションをポッシブルにする作品…あれ?違ったかな?
ロックはね、たぶん次の次辺りのミッション・インポッシブルに出ます。ワイスピでヴィン・ディーゼルと仲悪いらしいと聞いてますので。
【スカイスクレイパー】感想
スカイスクレイパーといえば私にとってはプリプリなんだが、モダンなヤングの皆さんはきっとプリプリってクレヨンしんちゃんのことだと思うよね。
プリプリってね、90年代に活躍した日本のガールズ・ロックバンド「プリンセス・プリンセス」のことなんだよ。
見上げるスカイスクレイパ~♪なんて歌いながらもスカイスクレイパーの意味が分かっていないお前のために教えてやるが、スカイスクレイパーとは摩天楼の意味だ。
と、Wikiに書いてある。バカやろ、私はアメリカ人と結婚してんだからわかってるに決まってんだろ!
本日、若干失礼且つ投げやりになっているのは疲れているからです。ごめんなさいね。
そうそう、皆がMがどうのスカイスクレイパーがどうの口ずさんでた頃、私は何をしていたかと言うと、SHOW-YAを熱唱していた。バカやろ、日本が誇るガールズ・ロック・バンドって言ったらSHOW-YAなんだよ!
日本の歌姫って言ったら安室ナミー(※)でもなければお浜さんでもなく、寺田恵子なんだ!※セブンイレブンのAmuro Namieコンサートポスターを見て娘が「ママ、ナミーって誰ですか?」と言ったことから我が家では安室さんところのナミーになった。確かにネイティブスピーカーからしてみたらNamieはナミーとしか読めない。
もう一人の歌姫は島津亜矢な。
90年代は嵐が流行っていたので、嵐が結成されたり、工藤静香が嵐の祈祷をしていたり、SHOW-YAに至っては自分が嵐と化していた。
SHOW-YAのボーカル寺田恵子のパワフルな歌声に惚れていた私も調子に乗って嵐になり切り、まだ見ぬ未来の旦那に向かって「2000マイルの恋」を歌っていたのだ。あ、未来の旦那までは5473.87マイルだったわ。まぁ細けえこたぁいいんだ。
で、何だっけ?
スカイスクレイパーの感想ですね、ハイすいません。
ザ・パールというこの高層ビルの建築安全性の確認をするために駆り出されたのがロックです。名まえ、ロックでいいよねもう?
日本人にとっては「中国に建てられた世界一の高層ビル」と聞いただけでホラーの世界なんだけど、このビルを火まみれにしちゃうらしい。
高層ビルの一番上に真珠が付いているんだけど、真珠に竜を合わせちゃうセンスのなさに泣きたくなる。
最上階には、何のために作られたのか分からない悪趣味なミラーハウスもあるが、オーナーは世界八不思議の八番目とのたまう。
ロックは妻サラと子ども二人と一般居住階に試験的に住んでいるだけなので、ビルはまだ一般開放されていません。
2人の娘ジョージアちゃんはリアルモアナのマッケーナ・ロバーツちゃん。可愛ぇ。もう名まえモアナで良くないか?
このビルのインフラシステムをコントロールするタブレットをロックが預かっていて、たまたまこの日はロックがタブレットを持って友人と出かけちゃいます。
妻のサラ達は動物園に行ってたんだけど息子が気分が悪くて早く帰ってきちゃいます。
そのとき、ザ・パールにワルどもが侵入してきて96階あたりで火事を起こすんですね。タワーインフェルノっぽくなってきましたね?
ワルどもは、どうやら「ザ・パール」のオーナーが持っている何かを欲しがっているようです。
で外部にいるロックは、いろいろあってワルどもと警察に追われる。ワルを盾にして銃撃をかわす術も一応入れてるけど、ロック様より大きい人間はあまり見当たらないので、盾になっておらず、クスッと笑えるシーンになっている。
ロックは警察から逃げながら、火事を知って慌てて併設されている鉄塔をよじ登って行ってポスターにあるようにジャンプする運びとなります。ここまでOK?
そんなインポッシブルをポッシブルに変えちゃうロックですが、ここに来るまでなかなかの苦労の道のりを辿ります。友人のアパートで生身の喧嘩をしますが、これがなかなかのスペクタクル。
最近はCGファイトに慣れ過ぎてたせいか、生身のファイトが新鮮で、特にロックみたいな体の大きいヘビー級だと迫力満点です。後の高層ジャンプよりこの肉弾戦の方がよっぽどエキサイティングでしたよ。
いつのまにか警察からも追われ、発砲されながら、隣の高層ビル「ザ・パール」に飛び移ろうとするその姿はダイハードそのもの。鉄塔によじ登ってる最中にモンキー・バーを見せた後、ツルっと腕を滑らせるというお約束特典も忘れない、このファンサービス魂、どーですか皆さん。どーですかと言われてもね。
ただロック様は体が大きくて重いので、走る時もドタドタ走っていて、ちっとも全力で走っているように見えず、一歩間違うとウドの大木にも見えかねない危険性を感じました。
まぁいいや。中国人民が可愛らしい娘を筆頭に世紀のジャンプを見届ける中、無事にジャンプを成功させた暁には、中国人民から拍手喝采とスポットライトを受け、ライブ舞台に上がったかのようなロック様。意外にノリがいい中国人民。少し前にリアル世界で自殺しようとしている女性に向かって「早く飛び降りろ」と言っていた達と同じ人民とは思えない。
正直ここで終わっても腹八分目でいい感じなんだけど、あと3分の2くらい残ってます。凡庸な見どころがずっと続きます。
ネーブ・キャンベルはさすがに4作も連続殺人鬼から逃げ延びてきただけあって、悪党さえ返り討ちにしちゃう安定感。彼女はもっとホラーばんばん出てくれないかな。だいぶゴボ口になってきたようだけど、スタイルキープしてるね。
それからワルの女暗殺者役に台湾出身のハンナ・クィンリヴァンが出演しているけど、可愛かった。まあ、女暗殺者系のテンプレどおりなのがコミックちっくで多少飽きてきてはいるが、日本からはこういう強い女系の女優が出ないよなぁ。
批評家が言ったように途中からロックがブルース・ウィリスの顔に見えてきちゃってですね、「あれブルース体ずいぶん大きくなっとる」とか「ホリー出てこんか」とか最後の家族を探すシーンで「ほら、はよ泣きそうな顔でホリーって呼んだれ」とかね、ダイハード見てるとしか思えない自分。
なんでブルース・ウィリスこれやらなかったんだろう、もう爺だから無理なのかな。
全部見終わった感想としては、タイトル通り、タワーリング・インフェルノとダイ・ハード1に酷似していて、これを見るなら先の2作を見た方がいいね。ロック様は今回は普通のお父さん役っぽくて温かさを感じました。