風邪をこじらせていまだに微熱と咳が止まらない。微熱なので、旦那にビデオチャットで「妊娠したかもしれんな」と言ったら、「ザッツ・エーン・マァ~イン」と言われたや。そんなこと言うな。
先日Netflixで配信されたオリジナルドラマ【YOU-君がすべて-】を見始めた感想です。
全10話なので、前半と後半に分かれて感想書きますよー。
前半を見た感じは、一言で言うとストーカー対ビッチの恋の駆け引きだな。
【YOU-君がすべて】1話~5話のあらすじ
ゴシップガールのペン・バッジリーがストーカーになって、書店で見つけたベックというビッチをストーキングするお話です。
プリティ・リトル・ガールズのシェイ・ミッチェルがベックの富豪友人役で出ています。
【YOU-君がすべて】1話~5話の感想
久しぶりに目にしたゴシップガールのペン・バッジリー、最近全然仕事してなかったな、君。ここにきて再び日の目を見れそうな予感ね、良かったね。1話から5話の前半戦は予想に反して笑かしてもらったよ。
ストーカーのドラマなのでスリラー的なものを期待していたのだが、予想に反してブラックコメディ要素が強いドラマだった。
ペン・バッジリー演じるジョーは書店で見つけたベックという女の子に一目ぼれし、ベックのストーカーと化す。通常のストーカーと違うところはというと、ジョーはストーキング工作活動を行い、ベックのハートを勝ち取ろうとする。
ストーキングしたり、女の子の家に不法侵入したり、邪魔者を殺したりと、ちっとも善人ではないのだが、サイコチックな一面を持ちながらも、実はジョーはとても優しい一面を持っている。
ジョーは隣の家の不憫な少年に優しく接してあげたり、助けてあげたり、本が大好きで知的だったり、セルフィー撮ってウェーイしているパリピだらけのベックの周囲とはまったく異なる。ミレニアル世代には稀なSNSフリー青年という設定で、自分に注目を浴びたいだらけの人たちの中で、好感が持てるキャラに仕立てられているのだ。
そんな善人の一面を見せたりするので、デクスターのストーカーバージョンみたいなダークヒーロー性さえ感じてしまうし、ある人物を殺したとて「ああ死んでもいいクズや」ぐらいにしか思わせない力量たるや意外や意外。
ベックの金持ち友人ピーチ(シェイ・ミッチェル)のパーティに行った時も、金持ち連中のなかでジョーは浮いてしまい、バルコニーでひとり佇む。あなたは私ですか、と肩を叩いてやりたくなるわけだよ。
果てには自信満々でストーキング活動をするも、住居侵入中にストーキング対象が帰宅したり、地下室にある死体を始末しなければならないのにどうしても出来なかったり、死体の腐敗臭にゲロったり、デクスターみたいにけっこうドジっ子な面もあったりして茶目っ気十分なわけだ。
一方、ジョーが目につけたベックは、SNSで自分のセルフィーをアップしまくり、私生活さらけだしまくり、家の中が外から丸見えなのにヤリまくり(生活すべて丸見えや)と、なにかとユルイ女です。
ジョーには「実は、こういうハイソなパーティ、私には居心地悪いの」なんつって「本当の私」をアピール。嘘ついてるよね?要は流されやすい平凡なミレニアル女子なんだな。
シェイ・ミッチェル(ピーチ役、左から3番目)のリッチビッチぶりが素敵。
要するに、本来なら被害者の女性の方に感情移入して「ストーカー怖え、キメエ!!」なんつってストーカーを恐れ、憎むところなのだが、善行するストーカーVS承認欲求まみれのビッチという構図のおかげで、ジョーが世直し隊員に思えてくるわけです。
ジョーはストーキング行動をしながらベックのことを調べ上げて、なんとか恋を成就しようとする。そのプロセスで、ベックがどうしようもない男と寝ていることや、その男がいない時は出会い系サイトで片っ端から見知らぬ男と寝てることも知る。
さらに出会い系サイトで知り合った男とやり過ぎてベッドを壊すベック。すると、こともあろうにベックは、なんとジョーを呼び寄せて一緒に新しいベッドを買いに行き、ジョーの車で運ばせてジョーに組み立てさせる。なんたるビッチ!
ベックのビッチぶりは目に余るほどで、思わせぶりにジョーと情熱的なキスをしたかと思うと、友人たちには「彼は保留やで」なんて言いながら出会い系サイトの男と寝てたりするのは序の口である。
ジョーのストーキング工作活動が実を結んで、ベックとジョーは初めて結ばれるのだが、その間わずか8秒。ベックがジョーの早漏ぶりにショックを受けたのはいいとしてもだよ?
バスルームに駆け込むやビッチ3人とチャットし始め、「8秒男」という醜名まで与える。セックス・アンド・ザ・シティのサマンサが聖女に見えてくるビッチさよ。
ちなみにジョーはベックの紛失したスマホでそれをリアルタイムで確認できるので、自分がビッチどもに8秒男と言われているのも承知だ。
ジョーはそれでも怒らずに「ベック、俺が直したるで!」とベックのハートを勝ちとろうと、ひたすら涙ぐましい工作活動をする。
さらには「ベック、ストーカーがいるで!」と別のストーカーという危機も検知する自分棚上げぶりも、ジョーのひたむきなストーキングぶりが健気でなぜか妙に納得してしまう。
果たしてジョーはヤリマンビッチ、ベックの心を直してあげることができるのか。
※ストーキング行為は卑劣な違法行為です。