ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想、世の中のお話

Netflixドラマ「チェスナットマン」粗筋と感想:ジェフリー・ディーヴァー激推しの一作

チェスナットマン@Netflix

Netflix配信のドラマ「チェスナットマン」を視聴しました。

チェスナットマンはセーアン・スヴァイストロプの同題小説が原作のデンマーク発ミステリーです。

同著はバリー賞受賞、NYタイムズなどベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーに選出され、「ボーン・コレクター」など数々のミステリー小説の著者ジェフリー・ディーヴァーがべた褒めしています。

私は先に小説を読んでいたのでドラマも観てみました。

正直、ネットフリックスのドラマはイマイチのものが多いけど、書籍を原作にしたものはまぁまぁ観れます。

本作もなかなか良い感じに仕上がってたと思います。

ちなみにチェスナットマンとは、栗でできた人形のこと。

秋なので栗が食べたくて仕方なかったなぁ…

 

 

あらすじ

コペンハーゲンで若い母親を狙った凄惨な連続殺人事件が発生。

被害者は身体の一部を生きたまま切断され、 現場には栗で作った小さな人形“チェスナットマン”が残されていた。

人形に付着していた指紋が1年前に誘拐、殺害された少女のものと知った 重大犯罪課の刑事トゥリーンとヘスは、服役中の犯人と少女の母親である 政治家の周辺を調べ始めるが、捜査が混迷を極めるなか新たな殺人が起き――。

amazon.co.jp

 

感想

主人公は重大犯罪課の女性刑事トゥーリーンとユーロポールから異動(左遷?)されてきた男性刑事ヘス

ヘスとトゥーリーンが連続殺人事件を捜査する

トゥーリーン、可愛い。

トゥーリーン

件の栗人形が置かれた連続殺人事件の前に、1980年代に起きた農場の一家惨殺事件が冒頭で紹介される。

この40年も前の農場一家惨殺事件では、現場の第一発見者の警察官も、家の地下で生存者の少女を発見後まもなく何者かによって殺害されていた。

チェスナットマン連続殺人事件が進むうちに、この農家一家惨殺事件のことをすっかり忘れてしまうのだけれど、無論、この農家の事件がチェスナットマン事件の発端である。

この事件と栗人形事件との関係が浅すぎず遠すぎず丁度良い塩梅で、謎解きプロセスが楽しい。

どんでん返しの神ジェフリー・ディーヴァーの作品は、「リンカーン・ライム」シリーズを中心に愛読しているが、「コフィン・ダンサー」のような素晴らしいミステリーもあれば「魔術師(イリュージョニスト)」のようなあり得ないミステリーもある。ミステリー作品は視聴者の驚きをターゲットにし過ぎると論理が破綻したり、プロットの穴が目立ったりして非現実的になって面白くないのです。

その点で本作「チェスナットマン」は、視聴者にも被害者の共通点が想像できそうだったり、でも栗人形の指紋の謎が解けなかったり、栗人形に残された指紋の主(1年前に誘拐された大臣の娘)がもしかしたらまだ生きているかもしれない、でもこの少女が連続殺人事件にどう関係してくるのか、と色々想像が膨らむのに謎を完全には解けないという塩梅が丁度良いわけです。

ドラマチックな演出もなく、淡々と捜査が進んでいく様はなかなかリアル。

ジェフリー・ディーヴァーが称賛していることから、どんでん返しというか意外な人物が犯人なのだろうなーと想像できるわけですが、犯人のキャスティングもセンスあった。

トゥーリーンとヘスの仲もつかず離れずで、最初はヘスのことを目の上のたん瘤のように思っていたが、ヘスの冴えた推理や命を救われたことから最後の方では打ち解けたり信用し合うというプロセスもいい。

真犯人の正体がバレてからの真犯人の無慈悲ぶりも好印象。

文句を付けるとしたら、まずヘスとトゥーリーンが実戦に弱いこと。ヘスに至っては二回も襲われて窮地に陥るし、トゥリーンは犯人と二人きりなのに犯人の様子のおかしさに最後の最後まで気づかない鈍感ぶりの上に、銃を持っているのに簡単に犯人に征服されてしまう始末。刑事たらぬポカぶり。

それから、これもヘスとトゥーリーンら捜査官たちの能力に関係したものだけど、第三の被害者が襲われたあの情況から、真犯人は〇〇関係者ということが明らかになるのだけど、誰もそれを指摘しないのは超不自然

この二つを除けば、よく練られているし、デンマークの児童社会福祉サービスにも切り込んだ良作ミステリーだと思いました。

まぁ、原作書籍には敵わないですけどね…