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【メグ・ザ・モンスター】映画の感想:メガロドンをよく見たかった…

メグ・ザ・モンスター映画の感想

メグ・ザ・モンスター

悲鳴ごと飲み込まれる!太古の巨大鮫メガロドンに襲われる【メグ・ザ・モンスター】を見た感想です。

 

【メグ・ザ・モンスター】作品情報

原題:The Meg

公開年:2018年

監督:ジョン・タートルトーブ(代表作:ナショナル・トレジャー)

出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、クリフ・カーティス

上映時間:113分

言語:英語(アメリカ・中国合作)

日系のマシ・オカも出てるよ。 

 

【メグ・ザ・モンスター】あらすじ

ジェイソン・ステイサムがメガロドンと戦う話。

深海探索していた船が何かに襲われ、ジョナス(ジェイソン・ステイサム)が救出に向かう。船を襲った何かは有史以前に存在した巨大鮫「メガロドン」であった。

ジョナスの救出で船は地上に戻れたが、地上に戻る際にできた海流に乗ってメガロドンが海上に現れてしまう。

 

 

【メグ・ザ・モンスター】感想

お待たせ、セクシーハゲファンの皆さん、ジェイソン・ステイサムが巨大鮫メガロドンと戦うスーパーアクションです。ジェイソン・ステイサムは2017年のワイルド・スピードぶりの映画ですね。

ジェイソン・ステイサムといえば、ハゲだしハンサムでもないのに何故かセクシーオーラを振りまき、「セクシーハゲ」という標語を世の中に定着させたハゲのパイオニアだ。

モデルやダイバーとしての経歴を持ち、アクション映画のほぼすべてのスタントを自らこなすことで知られているジェイソン・ステイサム。真にクールな者は髪があろうがなかろうが関係ないーごもっとも、彼はそんな真理を私たちに教えてくれる。

本作でもジェイソン・ステイサム節は快調で、アラフィフながらも精悍な肉体を見せつけながら、プリヒストリック・シャークのメガロドンと肉体派の闘いを繰り広げた。

リー・ビンビンに人工呼吸を施すシーンでは「ハゲがなんぼのもんじゃ!」と言わんばかりに頭頂部をスクリーンに向けるジェイソン・ステイサムに、少し笑いかけながら「もういいよ、わかったよ」と心の中でつぶやいた。

ジェイソン・ステイサムの魅力は置いておくとして、本作はB級ブロックバスターという新しい道を開いてくれた。ブロックバスター映画というと映画の出来栄えやモノがどうであれ、とりあえず金がかかっているので話題性があり、自動的にA級扱いされがちなものだ。しかし本作はブロックバスターなのに最初から最後までB級臭がプンプンするB級ブロックバスター映画である。

B級映画のメリットは、後ほど浴びせられる批評を恐れることなく自由に撮りたいように撮るという自由さであろう。本作でもその自由さは十分に感じられた。

中国市場を強く意識しているため、舞台は中国、ヒロインは中国人女優のリー・ビンビン(バイオハザードVリトリビューション、トランスフォーマー/ロストエイジ)。そのせいなのかどうかは分からないが、ビーチの雰囲気もすこぶる90年代初頭の古臭い雰囲気である。

得てしてハリウッド映画は若い女性ばかり起用しがちなのでアラフィフのステイサムにあわせて45歳のリー・ビンビンを起用したのは悪くない選択だ。

ただし、リー・ビンビンを見ていて思ったことだが、アジア人女優は外見の美しさに囚われがちという欠点がある。なかんずくメイクを施した顔の造形美にこだわる傾向があり、ナオミ・ワッツのように鼻水を出すこともなければダイアン・クルーガーのようにドラッグに溺れた顔を出すこともない。

おまけにリー・ビンビンはセリフ棒読みの人形だ。アジア系俳優は全般的に日本人も中国人も韓国人も英語のアクセント訛りが強くて壊滅的に気になるので、どうしてもアメリカでヒットできない。

幸いジェイソン・ステイサムがジェイソン・ステイサムらしさ、クリフ・カーティスがクリフ・カーティスらしさを出してリー・ビンビンの不自然さをカバーしていたのだが。

子どもと鮫の絵本をよく読んでいて、いつもメガロドンに憧れていた(メガロドンの歯持ってる)。やっとメガロドンがスクリーンで見れると楽しみだったが、実は本作でもメガロドンの姿はあまりよく見えない。ほとんど海中にいるため、水面下にその巨体は見えるものの、全体像がよく掴めなかった。

またスローモーションが殆どないので、海上に姿を現してもあっという間でマジマジとその巨体を眺める暇がなかったのは残念だった。

メガロドンに襲わせるビーチにも大勢の人々がいて、ラフトに載せたチャイニーズ・ビューティinビキニ、ハムスターフローティ(人が入れる丸い浮き輪)など、メガロドンに食べさせたくなるものがいっぱいあるのだが、実際に襲うシーンはスローモーションもなく、全体像が見えないので爽快感が得られない。おまけに悲鳴ごと飲み込まれちゃうので食われる恐怖を感じられない。

まして「ジョーズ」で何より恐怖を感じさせる背びれが本作では全然生かされておらず、ジョーズのような襲われる恐怖、獲物として狙われる恐怖が感じられなかったのは残念であった。

むしろアイスを手にして浮き輪でぷかぷか浮く肥満の中国人の子どもを見せたり、黒人DJにマシンガントークをさせたりとコミカルな部分も多かったので、ジョーズ系スリラーというよりはアクションコメディ要素が強く、大衆受けを意識したのかもしれない。

冒頭でジョナスの元妻が、名前は伏せているもののシーシェパードに属していたようで、さりげなく捕鯨国の日本をディスっている描写もあった。レジェンダリー・エンターテイメントやAMCエンターテイメント・ホールディングズなど、ハリウッドの映画製作会社や映画関連会社が中国企業に買収されているので、ここんところ本当にハリウッド映画に中国を見るようになってきましたね。

やっとメガロドンがスクリーンに現れたので、次はメガロドンVSモサソーロスな。モサソーロスはジュラシックワールドにちらっと出てたと思う。