ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想、世の中のお話

ずっと自分は弱いと思っていたけれど、実は思っていたより強いのかもしれない

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最近は集中してドラマもテレビも観るチャンスがあまりなくて、エンタメ記事を書いてない。

ブロガーがよく「更新が途絶えているということは私生活が充実している証拠」と言っていましたけど、ということは以前ほぼ毎日書いていた私の私生活は充実していなかったという証拠やん。そして今は単発更新だから私生活は充実してる…とでもいうのか!…してねえ。単に三世代同居なので色々と小忙しいだけです。

ていうか私生活の充実って何なのよ。私生活が充実しているかどうかは各々違うんと違う?一日中ぐうたら寝転んでいて幸せーと感じればそれは私生活が充実しているということになるんと違う?今日はディズニー、明日はUSJ、明後日は長崎ハウステンボスでSNSに投降しまくりでハッピーオーラ全開という人は、それはそれで私生活が充実しているんと違う?

人は皆違います。

えーと、そんなことを書くために今日は筆をとったわけじゃないんだ。正確には「筆をとった」じゃなくて「キーボード触った」だけど、些末な点はお許し下さい。

 

タイトルにある「弱い」「強い」というのはメンタルの話。

こう見えても私はずっと自分は(メンタルが)弱い人物だと思って生きてきたのだけど、実は思っていたより強いのかもしれないとふと考えるようになった。

正直、レイべリング(labeling:日本ではレッテル貼りと言われているけどイマイチ邦訳が合わない気がしている)は先入観や偏見を生み出す元だし自分にも他人に対しても避けようと気を付けているので、自分のことを「強い」「弱い」とレイべリングしたくないのが本音なんだけど。誰しも強さ・弱さは身に着けているから。たとえ自分自身でそれに気付いてなくても。

自分のメンタルが思ったより強いのかもしれないと気が付いたのは、母が親戚の話をしていた時だった。その方は30代前半なのだけれど、10年近く仕事をしていない。大学卒業後に就職したもののそこが運悪くブラック企業で、周り(親?)をがっかりさせないために暫く黙って勤めていたのだけど、体を壊し、親も気付いて辞めることになったそうだ。

その後は就職をしておらず、両親と同居して家族や親戚の用事(我が家もお世話になった)に駆り出されたりしている。

もともと心が優しい彼。社会から長期間離脱していたせいで、一歩を踏み出せなくなっているというのが私の見立てだ。

母が言うには、とにかく慎重で車の運転も制限速度をきっちり守る性格だそうだ。私も彼が穏やかで優しくて真面目で誠実な人だと知っている。

だけど繊細、神経質。

繊細という性質は、裏を返せば、他人の目が気になる、他人に嫌われることを恐れる、失敗を恐れる性格ということでもある。

(まぁ私も繊細ではあるんですよ、これでも。)

私は心理学者でもなんでもないけど、心理学系の書籍はけっこう読んでる上に野生の勘が鋭いところがあったりするので、なんとなく彼が今の性格になった理由は分かる。というのも自分と同じ育ち方をしたであろうことが想像できるからだ。

私の母は愛情深く仕事も家庭もこなすパワフルマザーだが、完璧主義で神経質で口うるさい。小さい頃から様々な話を聞かされてきたが、なかでも私に悪影響を及ぼした愚痴の内容は、父に対する愚痴だった。そのせいで父との関係はいまだに少しギクシャクしていると感じる。その他、近所の人の話や親戚の話、従業員の話など、ありとあらゆる愚痴を聞かされて育ってきた。

件の彼も、同じように彼の母から彼の父に対する愚痴を聞かされて育ってきていた。

私は彼の気持ちを察したような気がして、母にこんなことを言った。

「確かに妻としては酷い夫かもしれないけど、息子である彼にとっては父なのだから、あまり愚痴を言わない方がいいと思う。気持ちは分かるけど、長期間それが続くと彼は他人の言うことに耳を傾けることで自分の存在意義を確認するようになり、自分より他人を優先することになる。だから今みたいに自分の気持ちより他人の気持ちを優先する人になってしまったのかもしれないよ。」

他人の意見はあまり認めない母だが、「そんなこと言ったって」「そんなに言ってないよきっと」とかなんとか言いつつも、彼の母にそれとなく伝えたのかもしれない。その後、彼自身が「母さんの気持ちはよく分かるが、俺の気持ちを考えてみろよ。いつも父さんの愚痴をきかされて。たしかに父さんはひどいが」みたいなことを言ったらしいので。

私の父が就職口を紹介しようとしても「迷惑をかけるわけにはいかない」と頑なに拒み、就職への一歩をなかなか踏み出せない彼のことを、母はいつも「真面目で心が優しくて繊細なんだよね。迷惑かけたくないだなんて、他の人の気持ちばかり考えてしまうんだろうね」と褒める。

私は思った。

彼も私も同じ繊細さを内包しているのだが、彼の繊細さは周りに漏れていて私の繊細さは周りに漏れていない。私が「自分より他の人の気持ちを考えてしまう」ことを母は知らない。むしろ母は私を「いい加減」「テキトウ」と思っているだろう。

私はいまだに幼い頃に受けたトラウマから立ち直っていないが、誰にも言わず、ひた隠しにしている。夫にはトラウマを受けた事実だけ話してあるが詳細は触れていない。夫は「親に言え」というが、高齢の親を悲しませることなど絶対にしたくないので言わない。何があっても墓場まで持って行くつもりである。

親に言わないことは私なりの優しさのつもりなんだけど、生涯言わずにずっと自分の心に秘めておくには強くなければならない。日々、頭を抱えながらそれでも強くあろうと努力している。繊細さも優しさも隠している。親の心を守るために強く居てる。

本当に強い人はね、優しいんだよ。こんな言葉を小さい時に聞いた。

自分は案外、強いのかもしれないと思う今日この頃です。