ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想、世の中のお話

親と同居してみて


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小生の奇特なハードリピーター読者であればご存知かと思われるが、私(日本製)と夫(米国製)と小学生の娘(日米合作)は、この1年2ヶ月ほど私の親(日本製)と同居していた。

実の親だから同居全然ヘーキで候」とタカを括っていた私だが、見事なしっぺ返しを食らうこととなった。

以前も「血縁関係の有無に関わらず、親との同居はオススメしません候」とかなんとか書いたことがあったが、こんどは私の「甚だしく負傷、至急援軍を送れ」コールに応えた米国製の夫が「今、会いにゆきます」と応援要請から2日後に参戦した。

家族三世代仲良く暮らせて幸せ。とはいかず、私の盾は日米双方からの挟撃でボロボロになった。

一度でも同棲したことがあればわかるかもしええないが、他人との共同生活は半年〜一年が最もバトルが多い時期である。

異なるバックグラウンドと生活習慣を持ったストレンジャー同士がある日突然一緒に暮らし始めるのだから、諍いや小競り合いが起きるのは無理のないことだ。

私も夫と暮らし始めて半年〜一年は最も喧嘩を頻回にしていた。今もよくしているけど。

でもそうやって摺合わせを何度も重ねていくことで、互いを理解し合い、妥協点を見つけ「キッチンは私の領土」「ガレージは僕の領土」みたいな日米不可侵条約みたいなものを頭の中で作っていくわけだ。そして時と共に小競り合いは減っていく。

が、三年半前に私は日本に一時帰国した。もう10年近くも同居していない親と同居を再開して親ともストレンジャー同士のように摺り合わせをしなければならなかった。親も高齢になり、以前よりイライラさせられる言動をするようになっていた。

親と摺り合わせアゲイン、夫と摺り合わせアゲイン、挙句の果てに双方に挟まれるジレンマ。

この三年半の日本滞在は祖国日本の良さを再再々発見しただけではなく、日本への愛も確認できたとても楽しく安心できた日々であったが、幸せだったかというとノーと言わざるを得ない。

愛する親、夫、子供が周りにいるというのに、心が休まらず、ストレスで発狂しそうだった。

なお、ここでいう親とは母親のことだ。父は家事をしないデタラメさを備えているものの私のストレスの種にはならない。

誤解のないように言っておくと、母と私の夫の関係はすこぶる良い。というか、夫が日本語が分からないので喧嘩にもならない。母は寛容で愛情深いし、夫は米国製らしくポジティブで大らかでタフな造りをしているので、二人の仲はとても良いのだ。

だが二人とも私には遠慮がないので、間に挟まれる私がひたすら耐えることになる。

具体的な例を見ていくと...

ある時、母が夫にある事を頼んで共同作業をすることになり、私が通訳をしていた。

母も夫も二人とも我が強く、何かをする時の拘りが強い。つまり、我流が好き。

そして母はおそらく強迫性神経障害を抱えているので一から十まで細かい指示をし、すべてを監督しようとする。相手に自治性は与えない。

すると米国製の夫が苛々してきて「何をどうすれば良いのかぐらい僕は分かってるから、大丈夫とマザーに言ってくれないか?」と私に言うようになる。

だが母は後ろで「これとー、これだね。あれっ?これ何センチ?じゃあこれ切って。こことここね」と勝手にアシスト。夫がため息をつくので私も吐息。

こういうやりとりを何度か経験しているので、私は職場放棄することにした。ストレス発散のために犬の散歩行きニ時間後に戻ってきたら、かわいそうに娘が通訳をさせられていた。

その後、娘が「ママの気持ちがよく分かった。。あの二人の間に挟まれてママ大変だったね」と言ってくれた。

他には、母が頼んでもいないのに夫のスパイをする。夫は日本に来たとき、自分史上最高に重くなっていて瀕死の私を怒らせたのだが、私がその場に居ないときに夫はこっそりとビールを買いに行って飲んでたり、お菓子(チョコレートとかオレオクッキーとか)を食べてたりする。

すると、私それを耳打ちしてくる。

確かに夫には食うな飲むなと言ってるが、私はそこまで細かい人間ではありません。なので、逐一情報を伝えて来なくて大丈夫です。

まぁ、半年くらいでだんだん互いが互いに慣れてきたので、この二人の板挟み関連のストレスはだんだんと減ってはきたのだけど。

その分賑やかで楽しいことも多かったけど、ストレスフルなことは間違いありません。

こうして書いていると大したことないように思うけど、それはもう日々の出来事ですからもはや夫婦の危機にまで発展しかねなかったです。

夫は古風な人なので自分から離婚を言い出すことはないし、離婚は絶対にしないと考えていると人なのですが、私の方が耐えられなくなり離婚を口にすることが何度かありました。

離婚の原因のひとつに、親と仲が良すぎる(距離が近すぎる)ということがあるそうです。私は母と仲が良く一緒に過ごす時間も多いので、そのことを身を持って体感しました。

また前の記事のように母の愚痴になってしまうけど、夫がいても居なくても、やはり完璧主義の母系性の家なので母との同居が思いの外大変だと思いました。その話はまた次の機会に。