© 2012 Open Road Films
どうも
Gです。
南カリフォルニアは3日続けて雨です。
水不足なので丁度いいですね。
でも雨のときは、高速には乗らないと決めているので、どこにも行きません。
昨日も普通の道路を走ってて、アクセル踏んだらタイヤが滑ってました。
タイヤが古いわけじゃないんですけど。
ハイドロプレーニングしやすいので、雨のときは近場しか行きません。
こんなときは家でまったりと映画を見てるに限ります。
今回は「エンド・オブ・ウォッチ」の感想です。
主演はジェイク・ギレンホールとマイケル・ペーニャ。
ロスアンゼルス警察の日常に焦点を当てた映画です。
ロスアンゼルス市警の全面協力を得て撮影された映画ということです。
ジェイク・ギレンホールが主演だったので見てみました。
ネタバレはありません。
映画「エンド・オブ・ウオッチ」のあらすじと感想
「エンド・オブ・ウオッチ」あらすじ
Photo by Scott Garfield - © 2012 - Open Road Films
ロスアンゼルス市警の制服警官であるブライアン(ジェイク・ギレンホール)とマイク(マイケル・ペーニャ)。結婚を控えたブライアンは小型カメラで日々の業務を撮影しながら勤務に当たっていた。あるとき、偶然にもメキシカンギャングのアジトを摘発した二人は、ギャングから命を狙われることに…
といった内容です。
映画の前半は、犯罪多発地域でのパトロールと警官の日常が描かれています。
映画の後半は、メキシカンギャングのアジトを見つけてから…といった感じです。
ブライアンのカメラを中心とした、ファウンド・フッテージ式の映画になっています。
わたしはPOV手法は好きじゃないのですが、この映画はPOVと普通の撮影方法を混ぜた感じなので、疲れずに見ることが出来ました。
麻薬カルテルを撲滅するという話ではなく、ブロマンス(bro-mance)がメインです。
「エンド・オブ・ウオッチ」感想
映画の途中で何か引っかかってきました。
監督は誰だろうと思ってチェックてみたら
やっぱり
フューリーの監督でした。
フューリーはブラッド・ピット主演の第二次世界大戦の映画です。
フューリーを期待して見たら、ズッコケまくって途中で見てるのも苦痛になりました。
失礼ながらも、アメリカってこういう映画しか作れないんだよなーなんて妙に納得しました。
そして米国海軍の旦那やその友人がフューリーを絶賛しているのを見て、「ああ、アメリカ人だなー」とこれまた妙に納得しました。
「フューリーおもしろくなかった」
って言ったら
旦那や海軍友達から
「信じられない!!なんで!??最高だろ、あの映画!?」
多少、変人扱いされました。
ギャーギャーうるさいので
「つまらんものは、つまらん。あなたたちがどんなに説得しようとしても無駄である。私はつまらないと率直に思ったのだから、君たちは私の意見を尊重すべきだ」
と言ったら、放っておいてくれました。
旦那が小声で友人に
「彼女は変な映画しか見ないんだよ、だからしょうがない」
と言っていたのも聞き逃してませんよ。
(彼の良い映画=アクション映画全般と戦争もの)
「なにか言いましたか」
というと
「いえ別に、なんでもないです」
フューリーも日本人の評価は是非が分かれているように思います。
この映画も同じように評価が分かれると思いました。
フューリーと共通して鼻についたのは、「取ってつけた感」「わざとらしさ」が物凄くて、リアリティを感じられなかったこと。
パートナーの絆を描くために「アイラブユー、ブラザー」とか「何かあったら、お前の家族は俺が面倒を見る」とか、いちいち演出がくさすぎる。
フューリーでも俳優に「これが戦争なんだ!」とか言わせたりしてて、クサすぎる。見てて恥ずかしくなっちゃったし、俳優も恥ずかしかったんじゃないかと思う。
ジェイク・ギレンホールたちの演技さえ悪く見えました。二人とも、出演映画のなかで最も悪い演技だったと思います。
英語が分からなくて字幕か吹き替えで見ていたら、そうは感じないかもしれません。
しかし英語が分かるとなると、相棒同士のやり取りや、警察官同士のやり取り、犯罪者たちのやり取りなど、わざとらしすぎる。
英語にはタブーワードというものがあって、男同士の会話や、犯罪者との会話などによく使われます。教育程度が高い人は使わないと思いますが。ファッキンとかシットとかマザーファッキンだとか、テレビでピー音が出るやつです。そういうタブーワード満載のやり取りを、banter とか swearing と言います。
この映画の会話のスクリプトは、banterやswearingをしたことがない人が書いているような感じなのです。
したがって、私には非常に陳腐に聞こえてしまいました。
アメリカ人の評判も「良かった」という声と「最悪」という声に分かれていますが、後者の人たちは「banterやswearingが作られ過ぎ」と私と同じ意見を述べている人が多かったです。
アメリカの警察24時もよく見てるし、知り合いにも警官がいる。
何より旦那が海軍の警察官でもあるし、民間の警察官にもなりかけていたんで、警察官の資質というものは私にも分かるんですが、こんな警官いません。
映画では警官が犯罪者相手に激高したり、挑発されてタイマンに応じちゃったり、捜査令状もないのにファッキンなんとかかんとか言いながら家に押し入ったりします。おいおい。メキシカンギャングに単独で対応するなという政府のエージェントからの命令も無視。
あり得ない。
主人公二人のやり取りも常に高揚感溢れすぎて、なんでそんなハイなんですか、と問いかけたくなります。
私の知る限り、アメリカの警官は物凄い冷静で、相手が興奮状態の時でも、話し方は落ち着いています。そう対応するようにトレーニングされているわけです。
もちろん、声を荒げることもあります。危険な状態で取り押さえる時とか、例外はあります。
でもこの映画の二人のような警察官は見たことありません。
マッチョな男性警官像を押し付けているようで、見てるだけで苛々しました。
何より、制服警官がビデオ回しながら勤務ということ自体があり得ない設定ですけれど。
ギャングが警官に向けてマシンガンを撃ちまくったあとに、何もなかったようにゆ~っくりと歩いて行くとか…警官に向けて発砲したらどうなるかぐらいわかってるんだから、全力で逃げますよね普通。
メキシコの麻薬カルテルがわざわざロス市警の一介の制服警官2人を殺害しようとしてた目的はなんですか?
DEA(麻薬捜査局)の局員ならまだしも、一介の市警を狙う必要性があるんでしょうか。
でもジェイク・ギレンホールの警官姿は格好良かったです。こんな格好良い警官だったら、スピード違反でチケットもらっても許せます。マツゲが長い!
評価:20点