映画「エヴァの告白」(原題:Immigrant)のあらすじ&感想です。
ブランジェリーナ離婚の原因として名前が噂されているマリオン・コティヤール主演の映画です。
ちなみにブラッド・ピットとの不倫が噂されていますが、両者とも完全に否定しています。
共演は、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナー。
映画「エヴァの告白」のあらすじ
Photo by Anne Joyce - © 2013 - Wild Bunch
両親を戦火で亡くし、ポーランドからアメリカに移住してきたエヴァ(マリオン・コティヤール)と妹。妹は肺炎を患り、ニューヨークのエリス島の入国審査で隔離されてしまう。
身元引受人のはずだった叔母夫婦は引き受けに来ておらず、住所も存在しないと言われ、エヴァは入国を拒否される。
そこへブルーノ(ホアキン・フェニックス)という紳士が通りかかり、賄賂を払ってエヴァを引き取る。
紳士的で親切なブルーノは、エヴァをアパートに連れて行き、休ませ、身支度を整えさせる。強制送還を免れたエヴァだが、ブルーノは実は女衒だった。
妹を助け出すためにお金が必要なエヴァは、初めは踊り子として渋々舞台に立ち、やがては体を売ることになる…
Photo by Anne Joyce - © 2013 - Wild Bunch
映画「エヴァの告白」の感想
予備知識なしで見てみました。原題タイトルの immigrant から想像した内容とは少し違ってたんですが、あとあと印象に残る作品でした。
まず出演者の3名がとてもよかった。
主演のエヴァを演じるマリオン・コティヤールはフランス人ですが、ポーランド語がネイティブのようでした。
ポーランドから妹と無一文でやってきたエヴァ。純朴ではかなげな女性エヴァが妹を助けるために売春に堕ちるしかない過程とその葛藤が非常~~~にうまく描かれていました。
主役だけどエヴァの台詞はすごく少ないです。英語が流暢ではないという設定もありますが、あれだけ数少ない台詞で、あそこまで葛藤を演じられるのが凄い。ヌードシーンなどはありませんが、まさに体当たりの演技です。フランスの女優さんはこういう体当たり演技できる女優さんが多い気がする。
Photo by Anne Joyce - © 2013 - Wild Bunch
次にホアキン・フェニックス。故リバー・フェニックスの弟ですが、この映画でも良かったです。ホアキンが演じるブルーノは、女衒ではありますが、決してイヤな奴ではありません。気立てが良く、売春婦たちの面倒をよく見ます。あけすけな女性たちの中で、妹を助けるために売春に身を落としたエヴァの意志の強さやまっすぐな瞳に惹かれたのは偶然ではありません。
愛する相手を搾取しているのは分かっている、だけど一緒にいられるし、かろうじてエヴァの役に立っている…自分が売春を手引きしている相手に惹かれていってしまう過程、そんな自分を嫌悪する感情、愛していると言えない状況での不器用さがひしひしと伝わってきました。特に最後のエヴァとの別れのシーンでは、本音をエヴァに吐露するのですが、不覚にも、ほろりと来てしまいました。
そして最後はジェレミー・レナー。
Photo by Anne Joyce - © 2013 - Wild Bunch
いい俳優ですね。彼は今アメコミもので売れっ子になってしまっていますが、こういう役の方が好きです。2005年の「スタンドアップ」(シャーリーズ・セロン主演)でジェレミーを見た時に「あ、この人は絶対クルわ」と直観で思いました。
なんていうか、顔の造形じゃないんですよね、俳優って。「テルマ&ルイーズ」でブラピを初めて見た時にも圧倒的な存在感を感じました。俳優にはこの存在感が大事なんだと思います。
エヴァを好きになり、エヴァとエヴァの妹を連れて西はカリフォルニアに行こう!なんてロマンチックなことを言ってくるオーランド。頼りにしたいが、なんとなく不安を感じる…そんなオーランドをうまく演じていたと思います。
うちの旦那はアクションものしか見ませんし、人間ドラマとか深い心情を感じたり考えたりする映画が苦手な人ですが、私が見ていたところにちょこっと来て断片的にこの映画を見てましたが、3人の演技に惹きこまれていました。