ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想をパンピー視点で書いている国際結婚&アメリカ在住キョドラーのブログです。

ウォーキング・デッドがつまらなくなった理由(シーズン8前半まで見た人専用)

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Photo by Greg Nicotero/AMC

この記事は、ウォーキング・デッドのシーズン8の第8話まで見た人専用です。シーズン8の第8話までのネタバレをしていますので、未見の方はご注意下さい。

2017年最後の記事は、ウォーキング・デッドの批判記事で(また?)〆ますわよ。

ウォーキング・デッドは現在シーズン8の前半が終了したところ。

かつて人々(私)は、ウォーキング・デッドが放映される日曜日を待ちわびていた。あと3日、あと2日、あと1日でウォーキング・デッドだ~~!という具合である。

しかし今の私は「あ、今日ウォーキング・デッドか。そろそろ見るか」という具合に、完全にトーンダウンしている。ウォーキング・デッドを見る動機が、純粋な「楽しみ」から、「惰性と好奇心」に変わってしまった。

トーンダウンしていったのは、シーズン6くらいからだろうか。シーズン5の後半はリックたちがアレクサンドリアにやってきた時期。シーズン5の最終回でモーガンがアレクサンドリアにやってきてリックと再会する(リックがリーダーの夫を殺した男を銃刑に処した瞬間)。

先日実施したウォーキング・デッドのアンケート調査でも、視聴者の不満が爆発していた。シーズン7がつまらないと書いた記事には「グレン、エイブラハム亡き後のみんなの行動や雰囲気がだだ下がりするシーズン7はリアリティが高いと思うし、私が住んでるアメリカでは雑誌、新聞、テレビやネット、好評でした。」というコメントが寄せられたので、変わらず面白いという人もいるようだ。

だが、視聴率が目に見えて下がっていることや、SNSやアンケート調査を見た限りでは、面白いという意見はほんの一握りしか見られないことから、やはり面白さはダウンしていると言っていいだろう。

皆さんのアンケート調査の結果を参考に、ウォーキング・デッドがつまらなくなってしまった理由を改めてまとめてみました。

 

軸キャラの意味のない死

シーズン7でメインキャラだったグレンが殺されたことはショックだし、原作通りなのである程度の覚悟はしていた。でもニーガンのバットで殺されるのは1人で良かったのではないだろうか。

グレンがただ一人選ばれて殺されるならまだ許せた。しかしグレンは、エイブラハムが殺された後で、ダリルが逆らったお仕置きとして殺されていて、本来なら不必要な殺しだ。シーズン1からすべてを共に乗り越えてきたオリジナルキャラをおまけ的に殺したのは何故だったのか、理解に苦しむ。

そしてシーズン8のカールの死。

メインキャラが死ぬ方がリアリティがあるし、自然なんだという反論が考えられると思う。それは理解できる。メインキャラが誰もしなないんじゃ不自然だし、やはりたまには重要キャラが死んで然るべきだろう。が、しかしだ。

アトランタを生き延び、CDC爆発を生き延び、農場を生き延び(1回目胸を撃たれる)、刑務所を生き延び、レイプされそうになり、カンニバルに食べられそうになるも生き延び、ルシールを生き延び、腕切り落とされそうになるも生き延び、サンクチュアリへ襲撃して救世主を数人殺すも生きて送り届けられ、目を撃たれるも生き延び、ウォーカーの大群を何度も生き延び、ルシールから再び逃れ、救世主による襲撃を生き延びた挙句・・・この少年ながらにして歴戦のサバイバーが・・・

無用なウォーカー殺しをしていてうっかり噛まれて死ぬ とかアリ?

この殺し方は、グレンの死同様に、今までのカールというキャラへのリスペクトがまったく感じられなかった

グレンはともかく、カールは単なるメインキャラではない。

カールは主人公リックが戦う意味そのものであるし、好きなキャラとか嫌いなキャラとかを超越した存在で、物語の希望の象徴であった。それが失われたということは、リックが戦う意味が失われたということに等しい。カールの死とともに、彼らの旅は終わったも同然なのだ。カールが死んだ以上、リックはこれ以上何を戦う必要があるのだろうか。

カールの死は、ニーガンや救世主たちを殺さないための布石となっているのが見え見えだが、カールの死によって人道主義へつなげるとか、まるで説得力がない。そもそもカールはニーガン暗殺のために一人でアジトに乗り込むほど全キルモードだった。ところがここにきて突然リックとの会話の回想シーンをぶち込んで人道主義をアピール。セディークとのやり取りを入れて、カールの人道主義を強固なものにしようとした、とってつけたような軽薄な演出。

ついでにいうとベスの死も違和感がありすぎた。撃ち合いの際中に撃たれて死ぬならまだしも、コントロールされた状態でみすみす死なせるとか、意味が分からなかった。とはいえあの病院の人たちの目的も何がしたいのかよく分からなかったので、あの一連のストーリー自体がつまらなかった。

アンドレアにしろグレンにしろカールにしろ、中枢キャラへの仕打ちがひどい、あまりにもリスペクトがなさすぎる。

 

キャラのぶれ、矛盾、メインキャラをないがしろにしている

まずはリックがやけにこだわり続けるスカベンジャーズ(ゴミ)へのあり得ない信頼感。これまでのリックの生き方から考えると、ポッと出の自分たちでエサさえ取ろうとしない奴らを信用することさえあり得ない。人数が足りないからというのなら、女村に武器を奪いに行った時に共闘を持ちかければ良かったのだからスカベンジャーズは全然必要ない。

さらにゴミたちの裏切りでカールがニーガンに撲殺されそうになったというのに、またゴミたちに一人で再交渉しに行くという頭に何か湧いているかのようなリックの判断に椅子から転げそうになった。ゴミたちを皆殺しにしに行ったのならまだしも。

おまけにせっかく手に入れたダイナマイトをジープの方にわざわざ投げさせてダイナマイトから武器からすべてオジャンにするというリックらしからぬ間抜けな設定。

これまでリックの言動はほぼ一貫しているし、イラついたことがなかったけれど、ここにきてリックというキャラが理解できなくなる。

ダリルはあんな男前だったのに今はかなり汚くなって魅力が薄れている。ここ数シーズンは本来のダリルの良さが初期シーズンのように伝わってこない。

シーズン6から考えなしに無謀な行動に出始めてグループを危険に晒す。不必要なグレンの死をまるでダリルの責任にするかのような一連の展開でダリルの株を落とす。ドワイトにバイクやクロスボウをみすみす取られたり、勝手に行動してドワイトに捕まって撃たれ、ダリルを心配する仲間も捕えさせるとか、ダリルの株ばかり落とされているので納得できない。

自分勝手に行動して後で「俺のせいかな?」なんてダリルらしくないことを言いだし始めるヘタレ具合もダリルらしくない。しかも過ち犯しすぎで学習能力がまるでないキャラになっている。

シーズン8の第8話で、カールがアレクサンドリアに一人残ってニーガンたちの時間稼ぎをするアイデアにダリルとミショーンが黙って従うという納得できない展開。さらには救世主とニーガンの攻撃にカールを置いてきたというのに、カールを助けに戻ることさえしないダリル。

ミショーンはリックとくっついたことで、これまでの一匹狼の強いヒーローというイメージを壊され、「あなたがいないとダメなの」なんてヘタレに転換。

リック、ダリル、ミショーンについては「あなたは誰ですか」と言いたくなるほど、キャラがブレてきている。

シーズン7最終話では、男と対等に戦えるほど強いはずのミショーンがスカベンジャーズの一人の女に大苦戦し、顔が腫れるほどボコボコにされ死にそうになっているのも違和感あり。

2シーズンにわたって絶対平和主義を唱えていたモーガンが、皆殺し主義に急転換。今度は平和主義を唱えるジーザスとタイマンまでする。

モーガンの平和主義が乗り移ったのか、ジーザスは今までそんなそぶりを見せずに衛星基地への急襲にも黙って参加していたのに、突然人道主義を唱え始めて視聴者を驚かせる。

かといえばマギーが報復としてカゴの中の救世主を一人処刑しようとしても止めることもしなければ説得しようとすることもなく、ただ傍観。殺した後も沈黙するだけ。モーガンとはタイマンまでしたのに。

このように、キャラのブレや矛盾が目立つので、私たちが共感し理解していると思っていたキャラが理解できなくなりつつある。

スピンオフ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」のつまらなさは、ちょうど今のウォーキングデッドのような感じ。あっちはもっとつまらないけれど。

最近ではミショーンは刀をほとんど使ってないし、リックのコルトパイソン早撃ちも見てないし、ダリルのクロスボウも見てない。ドワイトにクロスボウ取られちゃったなら新しいクロスボウGETしてほしかった。

メインキャラを出さずに脇役キャラばかり出して求心力を失っている。

 

無意味な脇役たちのやり取り

一番無用なのがシーズン7で突如出てきた訳のわからないスカベンジャーズ(ゴミ)たち。異論は認めない。この人たちの存在意義は、今のところまるでない。スカベンジャーズはいてもいなくても全くメインストーリーに影響がないのに長々と尺をとり、リックとよく分からない会話をさせるし、リックいじりが誰得なのか全く分からない、すべて無駄。アンドリュー・リンカーンが気の毒だ。

最初から信用できないスカベンジャーズたちの協力を取りつけて、視聴者に「女村なら分かるけど、こんな奴ら信用できるの?」と不安がらせて、ぎのごとく裏切られ、すでに劣勢なのにもっと劣勢にさせる迷走ぶり、製作陣は何をしようとしているのかよく分からない。

リックとガブちゃんの小さなやり取り「ガブちゃん、君が、敵でも友人になれることを教えてくれたのよ」で私たちの心を温ませたのは何のためだったのか。

エゼキエルの壮大なスピーチ、エゼキエルの泣き言も長すぎ、要らない。

シーズン1にいたモラレスをシーズン8で出演させたのはいいが、7シーズンぶりに出演させておいて、わずか10分足らずで消えさせる。出演させた意味の分からなさは異常、ロジックがまったくない。

 

話を引っ張り過ぎ

さすがに引っ張り過ぎ。ニーガンの怖さはシーズン7の第1話で死ぬほど身に染みたし、救世者の数の多さ、機動力はシーズン6最終話からすでに理解できている。シーズン7で延々と続けるのはさすがに長すぎる。

しかし実際は、延々と続けられた。この引き延ばされた話の上に、上記のようなキャラのぶれや、脇役たちの無意味なやり取りが続くのを見続けなればならなかった視聴者の不満たるもの、察するに余りある。

シーズン7の第1話でかつてないほどの恐怖と衝撃を受けたのに、スパンが長すぎてグレンとエイブラハムの死に揺さぶられた感情が薄れてしまい、同時にスカベンジャーズ達との意味のないやり取りなんかをぶっこんで来るので、もう一体なんのために戦っているのか分からなくなっている。

シーズン6からのドワイトの暴挙も忘れつつあり(特にダリルはいじめられ続けた)、ドワイトに何されたっけ?状態。

 

ストーリーが歯抜け、粗雑

ええ一体なにが起こったの!?と視聴者の集中を向けておいて、次の回にはさらっとセリフだけで済ませて、見せ場がすっぽり抜けている。そのくせにメインキャラの顔アップとか、無駄なスピーチに時間を割くチープさ。

リックの未来の回想もタイムスパンが長すぎて、挿入箇所間違ったんじゃないかと思うくらい。

作戦の説明があまりないまま複数の場所で反撃が進むので、何がどうなっているのかよく把握できず、戦況がわからないので感情移入ができない。画面が暗かったりしてよく分からない時もある。

モーガンが流浪しすぎてどこにいるのか分からず、気が付いたらサンクチュアリに来てて、偶然やってきたダリル達と合流したので「じゃあ襲撃サポートするよ」なんていう偶発的なシーンの連続。

救世主の人数も分からず、アジトを潰したはずなのにまだまだ湧いて出てくるという後付けで、視聴者がこんがらがる。

リック、王様、マギーは生け捕りにして公開処刑するはずだったのに、マギーを捕まえずに無事にヒルトップに帰らせるサイモンさん。

そして脇役キャラを殺す直前に名前を与えて(ニールさんとか)、メインキャラとちょこっとやり取りをさせて(今回は hell yeah!!だったか)存在を認識させたあとですぐに殺すという粗さ加減。知らない脇役キャラが出てきたら、こいつはもうすぐ死ぬ役だと思うことにしている。

狙撃が下手なはずのミショーンが狙撃担当にされて、刀とライフルどっち背負ったらいいのかわからない等々。

 

ウォーカーが出てこない

そして最後はやっぱりウォーカーが出てこなくなっちゃったことですかね。脇役的には出てきてるんだけど、リックたちの戦う対象がゾンビとサバイバルではなくて、人間になってしまったことがつまらなくなった原因の一つだと思います。

敵がニーガンだけだったらフォーカスできるけど、スカベンジャーズとか入れたために不安対象が増えてフォーカスが難しくなるわけです。そうすると、ニーガンという一つの対象に注力できないから、話が散漫になって面白くなくなるんですよね。さらに女村まで出てきて、脇役タラを主演に丸々エピソード使っても、視聴者の注意がニーガンと救世主に向いているのだから、「なにまた新しいコミュニティ?」ってな感じで、はっきりいってそれどころじゃないし、心理的にそっちに興味を持ちたくないんですよ。

有能な製作陣なら、こうした複数の要素を複雑かつ伏線的に使って余計に面白くできる気もするけど、今のウォーキング・デッドの力量では絶対に無理だと思う。

シーズン7からはウォーカーがめっきり活躍していない。かつてはゾンビと食料医療サプライ品などの入手というサバイバルが大きな要素を占めていたのに、それがなくなってしまった。「ゾンビに囲まれて建物に閉じ込められている、どうやって脱出しよう」とか、「麻酔が必要だが、建物はゾンビだらけだ、どうやって麻酔を手に入れる」みたいな設定の時の方がずっと楽しかったわ・・・

以上、ウォーキング・デッドがつまらなくなった理由をまとめてみました。しつこいけど。