先日見つけたツイート。アメリカ人の旦那と11年連れ添ってきた観点から、この出来事について申したいことがある。
「僕の洗濯物を畳んじゃダメだよ」という男性の心理の本音は?
物申したい出来事はこちらのツイート。
彼と付き合い始めたばかりのとき、彼の一人暮らしの家に遊びに行ったら彼がベランダで洗濯物取り込みながら「それ畳んでよ」と私に言ったので普通に畳んでいたら、ベランダから戻ってきた彼が「ちょ、ちょっとなんで本当に畳んでるの!?」って焦って駆け寄ってきて、洗濯物を取り上げられた。
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
「冗談に決まってるでしょ。俺の洗濯物なんだから畳ませるわけないじゃん!おかしいと思わない?こんなこと頼まれてもしなくていいんだよ。ていうかこんなことしちゃダメだよ。しっかりしてよ。」とか言われたけど、日本で育った私が「俺の洗濯物畳んでよ」が冗談になるなんて思うわけないじゃん…
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
このとき彼はすごく「自分の洗濯物を彼女に畳ませてしまった」って罪悪感があったらしく、しかも私が「従順に」「自分が言ったことをした」のが相当ショックだったみたい。「君は今後誰からこういうことを言われても、こんな風にするべきじゃないよ」って結構強めに言われたの覚えてる。
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
いや、あんたが私に畳んでって言ったんじゃんって思うけど、彼からしたら当然「自分でやれよ」って返ってくるだろうと疑わず、まさかの本当に私が畳んじゃって焦ったって感じでしょう。彼にとっては「俺の洗濯物畳んでよ」はジョークになるほど有り得ないことだったってわけ。
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
しかもこのとき、「もっと自分のこと大事にして」って言われたんだよ。彼の洗濯物畳んだくらいでだよ?これだけのことで、自分を大事にしてないって思われたのよ。日本では普通に彼女が彼氏の部屋掃除したり、彼氏の家に料理しに行ったりするじゃん。だから本当に超衝撃だった。忘れられない。
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
しかし彼女が自分の洗濯物を畳んだことにここまでショックを受けるって一体どんな文化であなた育ったの?と思って彼の国に来てみたら、家族でもカップルでも、基本的に料理は食べる人全員で用意するし、家の掃除や洗濯も誰か一人だけが担当するとか絶対なくて、家に住んでる人全員で仕事を回すのね。
— ディディ (@odencentury) 2017年10月21日
洗濯ものを取り込んでいる外国人彼氏が冗談で「それ畳んでよ」と言ったので、日本人彼女のディディさんが畳み始めたら、言う通りにしたことに彼氏がショックを受けて、「自分のこと大事にして」とまで言われたそうだ。
ディディさんは、彼氏にそう言われたことが「超衝撃」的で、「どんな文化であなた育ったの?」と思ったそう。
正直、洗濯物を畳んだ畳まない絡みの話で衝撃というのは言い過ぎだが、日本人が世界の人々や文化、慣習に触れて新しい価値観や視点を体得するのはもちろん悪いことではない。
現在の日本は少子高齢化に伴って、移民政策を推し進めている。外国人と共存するということは、異なる価値観、文化、習慣の人たちと共存することなのだが、残念ながら日本のように謙遜が美徳で自己主張しない民族は、他の民族に押しつぶされる可能性が高くなる。そのため、日本を飛び出て大なり小なり外国でもまれてきた人たちが、将来的に日本人の生存を左右する存在になる可能性もあるからだ。
ディディさんの彼氏は、ディディさんに自分の洗濯物さえ畳ませようとしない、女性をリスペクトする方のようだ。交際開始後、わずか2週間にて「シーメ作れる?シーメ」と聞いてきて、実際に実演させた私のマスキュリスト夫とは対極にある。
ダークな私は、「ディディさんの彼氏さん、すばらしいな」と手放しで喜べないどころか、その裏を勘ぐってしまう下劣な生き物だ。ディディさんがこの彼と将来結婚したらば、「こんなはずじゃ・・・」と甘い幻想を抱いたこの日を後悔する時が来るかもしれない。(来ないかもしれない。)
どういうことなのか。
想像力を働かせてメッセージの裏を読み取る必要性
ディディさんの彼が自分の洗濯物を畳ませないということは、彼もまたディディさんの洗濯物を畳まないということでもある。ある日、ディディさんが自分の洗濯物を取り込んで「ちょっとそれ畳んでくれる?」と言ったら、彼は「冗談でしょ?あなたの洗濯物なんだから僕が畳むわけないじゃん!おかしいと思わない?こんなこと頼んじゃダメだよ。しっかりしてよ。」と言って断るかもしれない。少なくとも、今回の出来事以降、彼はディディさんの洗濯物を畳まなくてもいい権利を得たということにもなる。
外国人のパートナーがフェミ姿勢を推奨するならば、それはあなたに完全なる男女平等を求めていることに他ならない。妻も夫と同じように働くことが求められる。妻は子どもを産み、育児という大変な負担を強いられることにもなるが、フェミニズムを推奨しているということは、それでもやはり働きに出ることを推奨される。男女平等なのだから、自分の物は自分で買え、家賃も光熱費も食費も、完全に折半、と言われるかもしれない。ということに気が付いている人はどれだけいるだろうか。
驚くなかれ、ここアメリカでアメリカ人男性からよく聞く小言は、女性が男性の懐を当てにしていることに飽き飽きしているという話である。彼氏のもとに彼女が転がり込んできて、同棲したのはいいが、家賃は男持ちで女は何も払わないだとか、そういう話がゴロゴロしている。男性たちが疲れて「男女平等!」とフェミニズムを推すのも無理のない話なのかもしれない。
「外国人男性はレディファーストをする」だとか、こうした外国人男性を神格化する話をたまに見聞きするのだが、それは甘い幻想に過ぎないことを日本人は理解する必要がある。確かに日本に比べればレディファーストは浸透している。だがレディファーストというそんな素敵な一面は実は都市伝説なのでは?と思えるような悲惨な事例も多いのが外国だ。
たとえば外国でのレイプは日本とは比較にならないほど多い。数倍から数十倍というレイプの多さだ。女性はただレイプされるだけではない。多くの場合、レイプ被害者は抵抗できなくなるか意識がなくなるまで、顔が膨れ上がるほど殴られる。命があるだけでもラッキーなのかもしれない。そんな外国の男性を「女性をリスペクトしている」「レディーファーストが徹底している」「男女平等な社会」と一次元的に崇める愚かさよ。
日本も、性に関する意識が低いという問題点はあるし、まだ女性にだけお茶くみさせる会社も多く残っているだろうが、顔の判別がつかないほどボコボコに殴られてレイプされるといった日本人による凶悪事件は非常に稀である。私だったら、前者より後者の方がマシだ。
物事には二面性がある。「ということは、どういうことになるのか?」といった自問を繰り返し、隠されたメッセージを想像する力を身につけてほしい。外国人彼氏の理想的なフェミ姿勢に感心するのはいいが、甘い幻想は捨てた方が身のためだ。