確定申告、Tax Returnはお済みですか。
我が家は2月に日本の確定申告を終え、3月にアメリカの確定申告を終えました。
2018年は前年に旦那が仕事を2つ掛け持ちしていたせいか、税金が3500㌦も出ちゃったものの、今年は同じくらいの金額が戻ってくることになり、ホッとしました。
毎年自分で確定申告をしていると、大体このくらいの収入だと税金が出ちゃう、あるいは戻ってくるという見当がつくようになります。
米国在住者、GC(グリーンカード)ホルダーが申告しなければならないのはTax Returnだけではありません。
アメリカ国外に1万㌦以上資産がある人はFBARの申告が必要です。
今回、私は初めてFBAR申告対象になり申告を済ませたので、その様子をシェアします。
なお、FBARに加え、海外資産の残高がもっと多いとForm 8938の申告が必要な場合もあるので、ご自身が8938を申告する必要がないか、必ず確認してください。またForm 8938はTax Return書類と一緒に提出しなければいけません。(FBARはTax Returnとは別にオンラインで申告します。)
Form 8938申告が必要かどうか見極めるには以下のサイトが分かりやすかったです。
Form 8938 - 特定外国金融資産報告書の提出要件 | SEKIYAMA U.S. Tax Consulting LLC
FBARと8938の違いについて
FBAR海外資産申告書
FBARを申告しなければならない人
アメリカ市民とグリーンカード保持者は、1月1日~12月31日の1年間を通して、国外資産の合計が一瞬でも1万㌦を超えた場合、FBARを申告しなければなりません。
つまり、日本の銀行預金やそのほか金融資産の合計が一瞬でも1万㌦以上になった人は、FBARを申告する対象になります。
対象となるのは合計金額なので、銀行AとBの預金額がそれぞれ以下の場合も対象になります。
銀行A:80万円
銀行B:40万円
通貨レートはIRSのレートを使う
日本にある円資産はUS㌦に換算しなければなりません。換算のために使用するレートはIRSの通貨レートを使用してください。
2018年の通貨レートは $1 = 110.424JPY です。
FBARの申告の仕方・書き方
FBARはオンラインで申告できます。Tax Returnと一緒に提出する必要はありません。(Form8938は確定申告と一緒に提出するので注意!)
FBARの申告はこちらから行います。
保有している金融口座が多くなければ30分くらいで簡単に申告できます。
PDFフォームとオンラインと2種類あるので、好きな方で申告します。
私はオンラインで申告しました(上の右側の方を選択)。
なお、オンラインで申告しても、コピーをPDFでダウンロードできます。
Start Now をクリックすると、次の画面がでてきます。
- Email Address:Eメールアドレス
- Cofirm Email:Eメールアドレス確認用
- First Name:名前
- Last Name:苗字
- Phone Number:電話番号
この辺りは問題なく入力できると思います。
※それまで確定申告などで使っていたEメールアドレスとは違うものを入力したのですが、すべて入力を終えたあとにSubmitをクリックした後、自動的にこれまでのEメールアドレスに書き換えられていました。IRSはSSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)で管理しているはずなので、そのためにきっと書き換えられたのだと思います。
入力したら、スクロールダウンして次の項目にいくか、START FBARという青いボタンをクリックすれば次の項目に飛びます。
次の画面が出てきます。
- Filing name:ファイル名は好きな名前を入力します。ここでは表示していませんが、私は「自分の名前 FBAR 2018」にしました。子どもの日本の銀行口座が1万㌦を超えていると子どもの分もFBARが必要になるので、分かりやすいように名前も付けました。
- If this report is being filed late...:過去の分のFBARや遅れてFBARを申告する場合の理由をプルダウンメニューから選びます。
- 1 This report is calendaryear ended 12/31:申告対象の年を入力します。修正申告の場合は、隣のAmendedチェックボックスにチェックを入れて、Prior Report BSA Finder番号を入力します。このBSA識別番号は申告完了時の確認ページや確認メールには記載されていません。1~2日後に送られてくるEメールに記載されているようです。また、不明な場合は00000000000000と入力するようにとアメリカ財務省のサイトに書かれていました。
- Type of filer:ファイルする人の属性。個人ならIndividualを選択します。
- U.S. Taxpayer Identification Number:納税識別番号(TIN)。TINはTax Retrurnの用紙を見れば書いてあるかも?でもSSN(ソーシャルセキュリティー番号)でも大丈夫です。私は面倒なのでいつもSSN番号です。
- TIN type:ソーシャルセキュリティー番号のときはSSNを選択します。
- Foreign Identificaiton:SSNやTINがなく、パスポート番号などを使用するときはこちらに記載します。
- Individual's Date of Birth:誕生日を入力します。
その後、名前、住所などを入力していきます。
- 設問14aは、金融機関口座を25個持っているか?という質問です。25個以上ある場合はYes、25個未満ならNoにチェックを入れます。
- 設問14bは、signature authority(署名権)がある口座が25個以上あればYes、25個未満ならNoです。
このsingature authorityの理解に悩んだのですが、こういうことらしい。
もし、米国外口座の法的所有権を保有していなくても、つまり口座名義人でなくとも、その口座の署名権“Signature Authority”を持っている場合には、署名権者としてその口座の開示が必要です。例えば、A会社のCFOとして、A会社名義のZ銀行口座の署名権を保有している場合、そのCFOは、CFO個人名義の口座とともに、会社名義のZ銀行口座を個人FBAR上で開示する必要があります。A会社も口座保有者としての開示義務があるため、結果、そのZ銀行口座は、CFO個人とA会社の両方がそれぞれ提出するFBAR上に開示されることになります。
金融機関2つめ以降は、右上の青い+ボタンを押して入力します。
私はこのPart IIまでしか入力する必要がありませんでしたが、このあと、次のような Joint Account と Signature Authority を有する金融口座の入力画面があります。
このPart IVの署名権を有する口座の部分で、ふと子どもの口座が該当するのではないか?と思ったのですが、子どもの分は未成年であっても子どもの名前でFBAR申告が必要なので当てはまらないようです(1万㌦を超える場合)。
入力し終わったら、2ページ目の署名欄に戻ります。
Sign the Form(署名する)をクリックします。
クリックすると何も起きませんが、一番最後のページを確認すると、44のFiler Signatureの部分が「署名しました」という英語表記に変わっています。
また、45のFiler titleに冒頭で指定したファイル名が自動で入力され、46にも自動で日付が入力されています。
2ページ目に戻って、Submitをクリックします。
確認ページが表示されます。
ここでDownload Copy of My FBARをクリックすると、コピーをPDFファイルで保存できます。
FBARのコピーは5年間保存するようにと書かれています。
アメリカのTax ReturnやFBARのstatute of limitationsいわゆる時効は6年のようです。IRSの通貨レートも過去6年間分しか記載されていませんので、最低6年と認識しておいた方が安全でしょう。