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コロナ禍…外国人夫をアメリカから呼び寄せた体験談

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コロナ禍にも関わらず、10月にアメリカから夫を呼び寄せました。

パソコン使えなかったのでtwitterでちょこっと経緯を呟いていたのですが、同じ境遇のニッチな人の参考のために書き留めておきます。

 

コロナ禍…外国人夫をアメリカから呼び寄せた体験談

コロナ禍でアメリカから夫を呼び寄せる羽目になった背景

ときは10月の初旬。

ぎっくり腰を起こして殆ど動けなくなってしまった。

ヘルニア持ちなので断続的に腰痛に悩まされるのだけれど、ほとんどは安静にしていれば回復する。

しかし今回は数日安静にしていても治らず、左臀部~左足に激しい痛みが生じて、家の中を歩くのが精いっぱいだった。

娘の学校の送迎(車+電車)ができない。数日は母が代理でやってくれたものの、母自身も肩のリハビリで忙しいし、高齢なので無理はさせられない。父は仕事がある。

そういうわけで、カリフォルニアから夫を呼び寄せるしかなかった。

アメリカは今もコロナ感染が世界中のどこよりも酷く、日本はアメリカからの渡航者を原則受け入れていない。

この状況で果たして無事に夫は日本に入国できるのだろうか。

 

陰性証明の取得

夫に連絡して2日後の飛行機を予約した。

飛行機の便数も減っていて、ふだん利用するシンガポール航空にいたってはLAX(ロスアンゼルス)⇔NRT(成田)が全便キャンセルで運航していなかった。

日本航空と全日空が運航していたので、とりあえず日本航空で2日後のチケットを予約した。

第1のハードルは、出発の72時間以内にコロナ検査をして「陰性証明」を取得することだった。

夫はたまたま数週間前に退役軍人病院に行ったときにコロナ検査をしていたのだが(陰性)、出発の72時間以内にした検査でなければならないので、再度検査をすることにした。

家の近くで検査をしているところを見つけ、事情を説明して検査結果を早くもらえるように医師に要請した。出発は2日後。医師は、検査結果をそれまでに発行できるか保証はできないけれど、優先的にやるようにリクエストしてくれた。

果たして間に合うのか。。

出発の12時間前くらいに夫から連絡があり、「陰性証明」を無事に取得できたと聞いて安堵した。

 

LAXチェックインカウンターから電話:再入国許可証について

夜中、リビングの床(カーペット)に寝袋を轢いて寝ていると、夫からビデオ動画がかかってきた。(ベッドの柔らかさが腰に悪かったので、1か月くらい床で寝ていた)

夫「いま、LAXのチェックインカウンターなんだけど、再入国許可証が必要って言われてるんだけど」

私「え?ホワッツ再入国許可証」

よく調べてみたところ、海外にいる日本人や日本永住者、日本在住者は「再入国許可証」を在外大使館・領事館で取得した上で入国しなければならないそうだ。日本を出国する場合も、事前に「再入国許可証」を取得してから日本を出国しなければならない。

でも夫は日本に住んでいない…

当時は「再入国許可証」の情報を知らず、コロナ検査の「陰性証明」があればOKだと思っていた。

このとき、出発まで4時間くらい。

…どうしよう…

そこで現地チェックインカウンターの日本人女性と私と夫がwhatsappのビデオ動画で話をして、チェックインカウンターの女性が日本領事館に電話で確認してくれることになった。(優しい!!!)

電話で、夫が確かに私の配偶者であることを確認したようだ。(夫には私のパスポートのバイオメトリクスページのコピーと戸籍謄本をメールで送付してあったのだが、夫が気付かなかったようでこの時にチェックインカウンターの日本人女性が確認してくれた。)

領事館の方の話によれば、日本人国籍である私の配偶者であることが確認できたので、入国許可証がなくても入国できるだろう。但し、最終的な判断は成田空港の入管の現場スタッフに委ねられるので確証はできないが…という話だった。

スタッフの協力でチェックインを無事済ませ、セキュリティを通ると、ロスアンゼルス空港のトム・ブラッドリーのターミナルはほぼ無人だった。(旦那のライブ動画)

店はほぼ閉まっており、小さな店が数店開いているだけだった。

人もポツンポツンと数える程度。

アポカリプスのような光景。

こんな光景は二度と見ることがないだろうと思った。

 

成田の入国管理局から電話

飛行機到着時間帯に私の家族が空港に迎えに出発した。(私は動けないので、もちろん行ってない。)

到着はできても入国できるかは分からない。。綱渡り人生とはこういうものか。心臓によくない。

まもなく携帯に成田の入国管理局から電話がきた。

夫が配偶者であることの確認だった。

特に複雑な話ではなく、名前と生年月日とかを確認しただけだったが「では、90日間の短期滞在でいいですかねー」という感じで電話を終えた。

数時間後、夫が汗だくで「あっちー」と言いながら家に入ってきた。

体臭はあまりない人だが、このときは妙に汗臭かった。あと足が猛烈に臭かった。

話を聞いたら、成田で再びコロナ検査(唾液採集)をしたが、待機場所がすごく暑かったらしい。

飛行機には40人くらいしか搭乗していなかったらしく(!)、待機場所には30人くらいいたそうだ。

それから入国管理官が英語が通じないのか何なのか、いくら「日本人と結婚している。家族に会いにきた。妻が腰を痛めて非常事態なのでケアするために来た」と説明しても、同じことを何度も聞かれ、何度も説明しなければならなかったと腹を立てていた。7回も同じことを説明したと言っていた。まぁ、あんた人相あまり良くないからねー。

なんとなく想像できてしまった。

たまに入国管理局による暴行や人権侵害行為が取り沙汰されているのを見るが、アメリカの法律の下で生きてきたアメリカ人の夫が、法よりも強い明文化されていない日本の慣習や空気ルール(その場に醸成された空気によって従わされるルール)に押し潰されてしまったらという不安が頭を一瞬よぎった。

とりあえず入国はできたので、その不安は横に置いておくとして。

 

持参したもの

入国許可証を入手する時間がなかったので私たちの場合はナシで行きましたが、必ず入手することをおススメします。

とりあえず私たちが持参したものは以下の通りです。

  • 出発72時間以内のコロナ検査の陰性証明
  • 日本人配偶者(私)のパスポートのコピー(Eメールで送付)
  • 戸籍謄本のコピー(Eメールで送付)
  • アメリカのmarriage certificate(婚姻証明書)

夫は運よく入国が許可されましたが、同じケースであっても入国できるとは限りません。入国の際は必ず大使館・領事館の情報を確認し、必要な書類を入手してから渡航するようにしてください。