テキサス州立大に通う日系の女子大生ハルカ・ワイザーさん（18歳）が殺害された事件で、ホームレスの17歳の男性Meechaiel Criner容疑者が逮捕された。
Meechaiel Criner容疑者の祖母によると、Meechaiel Criner容疑者を「調子がよい時はいいが、突然キレる子だった」と証言している。
また、Meechaiel Criner容疑者はかんしゃくを抑えるために薬を服用していたが、最近は薬を服用していなかったかもしれないと祖母。
事件まとめ
ハルカ・ワイザーさんは日曜日の夜から行方が分からなくなり、朝になっても戻って来なかったため、ルームメイトが月曜の朝に通報。火曜日に遺体となって見つかった。
月曜の夜、小規模な火災が発生。火災現場で消防士がハルカ・ワイザーさんの所持品が入ったバックパックを発見。
このバックパックに手がかりが残されていたことから、Meechaiel Crinerが容疑者として浮上。
キャンパス内の監視カメラの映像に、女性が通りかかった後にCriner容疑者が銀色の鋭利な物体をポケットから出しているのが映っていた。
オースティン警察によれば、「私たちは、この美しく若い女性の死に容疑者が関わっていると確信している」ということだ。
Criner容疑者は、火曜日の夜、ハルカ・ワイザーさんの所持品を隠滅しようとしていた。監視カメラの映像で現場から去る少年の姿を覚えていた消防士が警察に通報。
監視カメラにはさらに、Crinerが鋭利な物を取り出して、被害者の女性を橋の方へと尾けている姿が映っている。ハルカ・ワイザーさんの遺体は橋の近くの小川で見つかった。
容疑者の素顔
Meechaiel Criner容疑者
容疑者の祖母は「Meechaielは頭が良い子だが、問題を抱えている。独り言を言い、まるで喧嘩でもしているかのように部屋の中を歩き回る。」と話す。
祖母は「癇癪を抑える薬を飲んでいたけど、家出してしまったのだからきっと服用してなかったはず。」と続けた。
Criner容疑者の叔母も同じことを言っている。
祖母や叔母、姉も、Criner容疑者は頭の良い子だが、子供の頃から問題を抱えていたと認めた。
法律学校に通うCriner容疑者の姉は、「弟は精神障害を抱えているが、殺人を犯せるとは思わない」と彼の無実を信じている。
容疑者の姉によると、彼らの実の母親は麻薬常習者で、自殺したということだ。そのため、二人は、祖母と児童保護サービスの間を行ったり来たりしていたようだ。
容疑者の姉は、容疑者が精神障害を抱えていることは周知の事実なのに、児童保護サービスはなぜこんなに長い間、17歳の精神障害を抱えた少年を放置していたのかと話す。
テキサス児童保護サービスは、Crinerは彼らのケア下にあったが、逃げ出した、とインタビューに答えている。
Crinerは高校のインタビューで、養父母の下や成長過程で度々暴力に晒されていたことを告白している。警察は、祖母が物理的な暴力をふるっていたとは判断していないが、何らかの暴力がそこにあったと確信している。
容疑者は、強いアフリカ訛りの英語を話す。アフリカ出身なのか、アメリカで出生したのかは不明。
ハルカ・ワイザーさんの死因は明らかにされていないが、明らかな外傷があり、すぐに他殺と判断された。
監視カメラの足跡から、容疑者は日曜の夜9時20分に自転車でキャンパスに到着。あたりを見回してどこかに消えた。その後9時38分に戻ってきた。自転車に戻ると、目の前をハルカ・ワイザーさんがたまたま通りかかった。バックパックを背負ったハルカ・ワイザーさんは携帯を見ながら、大学の構内に向かうところだった。容疑者は、ハルカ・ワイザーさんが橋の方へ向かうのをじっと見つめ、ズボンの左ポケットから銀色の鋭利な物を取り出した。容疑者はハルカ・ワイザーさんの後を追って橋を渡り、大学へと続く小川の側を歩いて行った。
11時47分、容疑者は再び自転車に戻ってくる。バックパックを持っていて、左足に何らかの怪我をしている様子だった。
大学は木曜日にハルカ・ワイザーさんの追悼式を行った。ハルカ・ワイザーさんは夏に日本の親戚を訪ねることを楽しみにしていたという。
ハルカさんは舞台でも活躍していたが、舞台でも決して目立とうとせず、どんな理由でもイメージキャラやシンボルになるようなことは一番したくないと思っている女性だった。ハルカさんはクラスメートにも大変好かれ、大学の教授からもリスペクトされていた。
ハルカ・ワイザーさんが発見された場所
なんとも痛ましい事件である。こんな若くて美しく才能あふれる女性が突然命を絶たれてしまうとは…同じ日系人としても心が痛む。
