ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想もガッツリ書いている、ホラーを愛する国際結婚&アメリカ在住女のブログです。

映画「ブラッド・スローン」の感想&あらすじ:最後、胸にグッときたクライムサスペンス

ブラッド・スローン

映画「ブラッド・スローン」の感想&あらすじです。

ブラッド・スローンは、日本では9月20日公開です。

ゲーム・オブ・スローンズのジェイミー・ラニスター役ニコライ・コスター・ワルドウが主演の映画ですので、GOTファンは必見よ。

原題「Shot Caller」は、決定権を持つ者=リーダー、トップという意味です。アメリカでは2017年8月に劇場公開されました。評判も上々ですね。

邦題は「ブラッド・スローン(血の王座)」。ゲーム・オブ・スローンズとニコライに敬意を払ったんですかね。映画を見終わったあとに見ると、ああなるほどね・・・確かに血はでてくるね。

ごく普通のファミリーマンが交通事故を起こしてしまい、刑務所に入れられてしまい、暴力が渦巻く刑務所内で生き残るために自分を鍛え上げ、変えて行くという話…なのかと思ったら、いやいやいや、そんな単純なストーリーじゃありませんよ。あらすじだけ読むと、刑務所内だけの話だと勘違いしますが、違います。

あらすじだけ読むと、なんとなくウェントワース女子刑務所のビーを想像しますよね。ビーは普通の主婦で、旦那のDVに耐えきれず、旦那の殺害未遂で収監されてしまうのですが、気が付いたらいつのまにかトップドッグになっていたという話。

でも全然違いました。

以下、ネタバレなしで紹介します。

映画「ブラッド・スローン」の紹介

本作は、本物の刑務所で撮影されています。また、エキストラは本物のギャングや前科者ということで、リアリティあふれる作品になっています。

共演はジョン・バーンサル、ドラマ「バーン・ノティス」のジェフリー・ドノバン、オマリ・ハードウィックなど、実力派の俳優が脇を固めています。私が本作を観ようと思ったのも、ニコライさんが観たいというよりは、脇役陣がどのような演技を見せてくれているか興味があったからです。

舞台はロスアンゼルスです。

 

映画「ブラッド・スローン」のあらすじ

↓この「あらすじ」は、映画の半分のあらすじだけなので、実際に映画を見ると「え?なんかちょっと違くね?」と思うはず。間違ってはいないんですけど、半分しか書いてないの。

大ヒットテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のニコライ・コスター=ワルドウ主演で、凶悪な囚人たちが支配する刑務所で生き抜くために戦う男の姿を描いたクライムサスペンス。

ささいなことから事故を起こしてしまい、刑務所に収監されたジェイコブは、それまでの順風満帆な人生が一変。殺し合いの抗争が渦巻く酷薄無情な監獄の中で生き抜くため、自らの肉体を鍛え上げ、囚人同士の争いに立ち向かっていく。

出典:ブラッド・スローン : 作品情報 - 映画.com

なので、こちら↓の公式HPのあらすじを確認した方が「えっ!?なんか違う?」と思わずに済みます。

映画「ブラッドスローン」オフィシャルサイト|新宿シネマカリテ他にて2017年9月30日公開!

実際はですね、ジェイコブが10年後に出所するところから始まります。

現在が基軸になっていて、ちょくちょく過去に遡ります。なので、半分くらいはシャバに出た後の話なんですね。だけど所内の話とリンクしているので過去の話がちょくちょく出てくるわけです。

実際の話はこんな感じ。

事故で人を死なせてしまい収監されたファミリーマンのジェイコブ。後ろ盾なしでは生き残れない過酷な状況で、生き抜くためにギャングの仲間に入り、殺し合いなど悪事に手を染めながら、リーダーの信頼を得るジェイコブ。

出所する頃には、手下に一目置かれる地位になっています。しかしボスは、ジェイコブの妻子の命を脅してジェイコブに銃器売買の大きな取引を任せます。一方、当局による捜査の手がジェイコブにも忍び寄ります。

といった話です。

 

映画「ブラッド・スローン」の感想

出演者

髭を生やしたニコライは、GOTのジェイミーとは全然違いますね。こうしてみるとヴィゴ・モーテンセンに似てるなと思ったら、ヴィゴ・モーテンセンもデンマーク系だったんですね。マッツ・ミケルセンにもちょっと似てる気がするし。

あとデンマーク系だとイライジャ・ウッドとか、ノーマン・リーダスの元カノ?のヘレナ・クリステンセンとか。デンマーク人は、エラがはっていて、骨格がしっかりとゴツゴツした感じですね。

ジョン・バーンサルはウォーキング・デッドでシェーンを演じていて「あーこの人、これから売れっ子になるわー」なんて思ってた俳優。存在感ある俳優はやはり売れる。というか、俳優に大事なのは存在感なんだと思うわ。パニッシャーのドラマ版が待ち遠しくて。

で、そのジョン・バーンサルは今回はフランク(通称ショットガン)というギャングの役。囚人の役は似合うけど、ギャングっていうのはちょっと…痛いオジサンなのよね。ジョン・バーンサルの規格からいうとbelowすぎるような…どっちかっていうと、ジョン・バーンサル警察官とか消防隊員とか軍人とかのほうが似合う気がしますね。汚職警官とか。

ジェイコブとフランク(byジョン・バーンサル)とのやり取りは見どころの一つです。ジェイコブはきっと新入りの時にフランクに言われたことをしっかり覚えていますね。全く同じ台詞を吐いてるし。

ボトルズ(byジェフリー・ドノバン)も良かったですねぇ。しばらく彼だと気づかないくらいでした。メガネが似合っています。ジェフリー・ドノバンが主演の「バーン・ノティス」は、ドラマを殆ど見ない旦那が唯一見てる数少ないドラマのうちのひとつなんですよね。私は断片的にしか見てないんですけど。

でもバーン・ノティスのジェフリー・ドノバンよりこっちの役の方が全然イイ。シリアルキラーも真っ青な風貌で、怖い、闇が深そう。もっと出演させてほしかったです。

ベンジャミン・ブラッドもちょこっと出ていますよ。ベンジャミン・ブラッドは主役よりサイドを固める役の方が味があっていいですね。潜入者は最高に格好良かった。

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中盤過ぎくらいに出てくるレッドウッド(byクリス・ブラウニング)も良かった。海外の俳優は、本当にいつもとまったく風貌が違うから、一瞬分からなかったりするんだよね。役者魂だわ。

カッチャー(オマリ・ハードウィック)も目ヂカラあるし存在感あるし、言うことなし。マツゲがバッサバサで長い。

 

ストーリーの感想

冒頭は、ジェイコブが出所するシーンから始まります。ジェイコブはすでにギャングの大物として扱われていて、舎弟が迎えに来て出所祝いのパーテー開いてくれたりしてます。

ファミリーマンが事故を起こして収監されて人生狂うシナリオを予想していたので、「ん?違う映画でも見ちゃってるか?」と思いましたが、ちょっと進めると10年前に遡るのでご心配なく。

現在と過去を順に映し出す手法です。通常はあんまり好きじゃない手法なんだけど、この映画の場合はコントラストがはっきりわかるので功を奏したと言えるのかな。理想を言えば、2部作の前後編にして、前半は刑務所、後半は出所後にしたら、すごい作品ができたんじゃないですかね。

ジェイコブは現在ではショットガン(byジョン・バーンサル)でさえご機嫌を伺う大物になっているので、刑務所内でいったい何があったんだろうと過去に遡るのが楽しみになりました。

でも実際はジェイコブがギャングのリスペクトを得たマイルストーン的なイベントが2回くらい?あっただけなので、ショットガンに命令する立場になるまでの軌跡とかはあまり書かれておらず残念。

公式HPにあるような「頭脳を駆使して熾烈な抗争をくぐり抜け」とか「体を鍛え上げ全身凶器と化していく」というような描写はありません。

ジェイコブの心理的な葛藤も含めて、ジェイコブが下剋上を成し遂げるまでのもう少し丁寧な心理描写が観たかったです。刑務所内だけの話に限った映画だったら、もっといい映画になったのかも。やっぱり2部作にすべきだったな。

ジェイコブが当初18か月~2年だった刑期がなんで10年にもなってるんだと思っていたら、そういうわけだったんですね、わかります。

生き残るためにギャングの仲間になるしかなかった。ギャングの仲間になるということは、自分も悪事に手を染めることになる。ジェイコブと奥さんの心情を考えると、いたたまれない。

でもジェイコブが気にかけていたことは最初から最後まで同じで、やっぱりファミリーマンだったのです。2時間の枠に入れるにはちょっと尺が短くて感情に訴えかけてくるには少し物足りなかったです。

とはいえ、最後にある人からの手紙をジェイコブが読んだ時は、グググッと胸に込み上げるものがあって、ホロッと泣いてしまいました。家族はジェイコブがしたことを何も知らないんだよなぁ…切ない…

派手な演出とかBGMで盛り上げようとしていないところも好みでした。

評価:60点