(過去記事です)
はっきり言って、南カリフォルニアの運転マナーはかなり酷い。
日本に帰ると、日本のドライバーのマナーの良さに驚くぐらいだ。
グーグルで検索をかけてみると、地方の田舎の方であればなんとかという人も、南カリフォルニアでは運転が怖いという人が思ったより多いようだ。
アメリカでの運転がこわい!パート②アメリカで10倍うまく立ち回る方法
米国駐在員妻の生活2 LA編 Freeway怖い
アメリカで私が大型車しか乗らない理由
最初の頃は、プリウスとかフィットとか燃費の良い小型車に乗りたいと思っていた。何しろアメリカは国土が広いので距離を走る。
ガソリン代が日本より安くても、走行距離が多いので毎月のガソリン代は日本よりかかってしまうのだ。
しかし今は大型車しか乗っていないし、これからも大型車にしか絶対乗らない。乗る気もない。
アメリカで小型車に乗るのは、自殺行為だと思ってよい。
理由はこれだ。
アメリカの超悪運転マナー
アメリカの運転マナーは、はっきり言って最悪である。
集団より個が優先される社会は、運転ひとつとってももしっかり反映されている。
たとえば、高速でブレーキを頻繁に踏めば自然渋滞につながることを賢明な日本人ドライバーの皆さまはご存知だ。ブレーキを踏まずに限りなくアクセルで調節する。たまに頻繁にブレーキを踏んでいる人がいるが、だいたい初心者か運転が下手な人だ。
ところがアメリカではそんなことお構いなしだ。傍若無人な運転をする人が非常に多い。
テールゲーティング(後ろにぴったりくっていくる)、急な割り込み、車間距離をあけない、ウインカーなしで車線変更、車線を飛び越えて車線変更、合流で入れてくれないなど、挙げたらキリがない。
日本では譲りあって交互に合流してくれるが、こちらではまず入れてくれない。あなたのためにスピードをゆるめてくれたりすることは絶対にない。したがって自分がスピードをコントロールして無理やり入るしかないのだ。
急な車線変更や割り込みも非常に多い。特に高速では、安全のために前の車との車間距離をあけていると必ずそこに割り込んでくる。割り込んでくる人が多いので、100kmで走ってても、割り込まれないように前の車にぴったりくっついている車も多い。
必然的に事故は多くなる。
こんな状況だから、高速でも玉突き事故は多いし、市街地でも多い。
この7年間で事故の瞬間を何度も目撃しているし、家の近くのまっすぐな道路でも3回大事故が起きてるが、そのときのクラッシュ音を聞いている。
高速で横転している車や、炎上している車も見た。
木に激突した車も見たし、「この先工事中」のデカイ電気サインにぶつかった車も見た。
日本では考えられないほど、わずか7年の間に事故を目撃している。
旦那の家族の知人(仕事上で長い付き合いをしていた)はBMWを運転していたが、サンディエゴの会議に向かう途中のフリーウェイで事故を起こして死んだ。遺体は目も当てられないほどだったため、棺は開けられずに葬儀が行われた。
アメリカのフリーウェイで大事故を起こしたら、まず即死か重症はまぬがれない。
だから私は小型車には絶対に乗らぬ。
スピードが速い
概してスピードは日本より20~30kmほど速い。フリーウェイ(高速)だけではなく、市街地でも同じだ。日本で60kmで走っているところを80kmくらいで走っているのがアメリカだと思えばよい。
高速では100kmで走っていると遅いと思われる。渋滞がなくスムーズな時であれば、メジャーなフリーウェイでは120kmあたりが平均速度だ。120kmの速度で事故を起こしたら、即、命に係わる。だから私は小型車には絶対に乗らない。
(何度かインターネットで交通死亡事故の惨状を目にしたことがある。あれを見てしまうと、小型車に乗る気がなくなるし、安全運転に努めようと思うこと間違いなしだ。ただしグロに耐性のない方は絶対見ないように…)
車線が多い
車線が多いと、やはり事故も多くなる。このあたりでは市街地では2~3車線が多く、フリーウェイでは5~7車線はある。
日本では高速でもせいぜい2~3車線なので、教習所で教わる死角の目視確認も実際には必要ないが(ミラーで見えたり、走行中に見えるから)、アメリカの場合、自分が車線変更しようとすると反対側から同時に車線変更してくるときも多いので、目視は必ずした方がよい。
私の車はデカくて車高が高いため、コルベットやポルシェなどの低くて小さい車がすっぽり死角に入ってしまうことがよくある。危なく他の車をペシャンコにしてしまいそうになる。小さい車ほど割り込みもしやすく動きやすいので、小さい車が嫌いだったりする。
南カリフォルニアの道路の水はけの悪さは半端ない。アメリカ中部や東部は知らないが、西部はだいたい同じようなものだろう。とにかく水がはけず、道路に溜まったままだ。雨があまり降らないので、道路のパフォーマンスに水はけは含まれていないのかもしれない。
かすかなわだちがあれば、そこに水が溜まる。
おかげさまで生まれて初めてハイドロプレーニングデビューした。ハンドルが言うことを聞かず、うっかりブレーキを軽くかけてしまったがブレーキも聞かず、車が滑り出した。あの数秒はまさに恐怖だった。幸い、スピードは出てなかったので、すぐに正常に戻ったが、少し止まって気持ちを整えた。
また、けっこうな量の雨が降ったときにフリーウェイを走ったら、フリーウェイの道路上に溜まった跳ね返りの水で視界がまったく見えず、これまた怖い思いをした。どのぐらい見えないかと言うと、レーンの線がまったく見えず、10m先の車がやっと見えるぐらい。正しい位置を走っているか分からなかった。
「見えない!!」と絶叫。
それなのに100~110kmで走ってる周りを見て、怒りがこみ上げてきた。
さらに、見えないから前の車についていこうと思ってるのに、前の車が110kmより飛ばしてどんどん見えなくなる。
生きた心地がしなかった。どんなライドアトラクションよりも怖かった。
幸い、無事に帰宅したが、あれ以来、雨量が多い日は絶対にフリーウェイに乗らないことにしている。
アメリカで追突された
実はアメリカで信号待ちで追突されたことがある。交差点の赤信号で停止していたときのことだ。おそらく60kmくらいのスピードでセダンに追突され、私の車は交差点の3分の1くらいの位置まで押し出された。
私が普通の車に乗っていたら、私の車は交差点の中央に放り出され、青信号の他の車に横から追突されていて被害が大きくなった可能性が高い。また、もし後部座席に娘を乗せていたらと思うと…
デカい車で、しかも車高が高かったおかげで、セダンは私の車を下からすくい上げる形となり、私はムチウチなどもなく無傷だった。私の車の後ろのタイヤは地面から浮いていた。車の後ろが追突してきたセダンのボンネットに乗った状態だ。
電話報告を受けた旦那が青ざめて飛んできた。彼はのちに私がデカイ車に乗っていて本当に良かったと言っていた。大型車であればガソリン代は高くなるが、命には代えられない。 It's worth it. と旦那。私も She saved my life. と本気で思った。
燃費の良い車は、車材も薄くなっているので、事故になったらひとたまりもないだろう。
駐車場ではバックで入れないと出すときが大変だし、Uターンも切り替えが必要になる時もある。縦列駐車もけっこう大変だったりするが、やはり命には代えられない。
アメリカでは小さい私(日本では平均身長)が大きな車から出て来るので、「ずいぶん大きい車乗ってんねー!」とか声をかけられる。日本から来た親戚にも目を丸くされた。でも大型車ラブ。なんならトレーラーのヘッドに乗ってもいい。