ミセスGのブログ

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【アリスのままで】映画の感想:ジュリアンムーアの好演にジ~ンとくる

アリスのままで映画の感想

 

独身時代は週に2~3本は映画を見ていたのですが、子どもを産んでから暫く映画の観賞ができませんでした。映画を見れるようになったのもここ2年くらいです。2010年くらいから2015年くらいまでは、全然見れなかったなぁ。

本作「アリスのままで」も今まで見れなかった一作でしたが、見て良かったです。中盤くらいからけっこう泣いてしまいました。ジュリア・ムーア主演、若年性アルツハイマーにかかった女性とその家族の絆を描いた映画です。

 

【アリスのままで】作品情報

原題:Still Alice
製作年:2014年
上映時間:101分
監督:リチャード・グラッツァー
出演:ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリスティン・スチュワート、ケイト・ボズワース
言語:英語
ジャンル:ドラマ

 

あらすじ

50歳の言語学者アリス(ジュリアン・ムーア)は、大学での講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に家に戻るルートがわからなくなるなどの異変に戸惑う。

やがて若年性アルツハイマー病と診断された彼女は、家族からサポートを受けるも徐々に記憶が薄れていく。ある日、アリスはパソコンに保存されていたビデオメッセージを発見し…

シネマトゥデイ

意味ありげなあらすじですが、実際は日々記憶や言語を失っていくアリスと、家族の絆を描いた映画です。

 

感想

良かったです。半ばくらいからけっこう泣いてしましました。まぁ、私は涙腺弱い方なので、すぐ泣く人ではありますが、これはやっぱり扱っているテーマが重いだけに泣きたくなると思います。

ただ単にアルツハイマーになっちゃって可哀想、家族が気の毒、大変、本人も辛い、に終始するのではなく、アリス(ジュリアン・ムーア)のポジティブな面や、次女との関係改善など、つらい中にも一抹の希望の光を入れてくれたのは意義あることだと思いました。スピーチも素晴らしかったです。「suffer(苦しむ)ではなく、struggle 」の一文で胸にジーンときましたよ。

家族たちが泣き崩れるようなドラマチックな演出もありませんし、アリスも家族も淡々と日常を生きているように描かれています。しかし、アルツハイマーを患っているわけですから、内側にはものすごい不安や悲しみ、辛さを抱えていて、アリスが耐えられずに何かの拍子に感情をぶつけてしまうシーンは幾度かあります。

精神的に強い女性であったアリスは、極力取り乱したりせず、最後までアリスであり続けようとしました。「淡々とした日常描写すぎて感情移入できなかった」という人は、想像力が足りません。アリスの心に潜む不安、悲しみ、辛さ、自分のままでいたいという確固たる思い(無意識でも)は私には痛いほど伝わってきました。ジュリアン・ムーアは完璧でした。

ジュリアン・ムーアって、羊たちの沈黙2のクラリス役に抜擢された時、ジョディ・フォスターの二番煎じっぽいイメージがあったんですよね。キャラかぶっているし。ところがどっこい、演技力は本物で、その後はジョディ・フォスターよりジュリアン・ムーアの映画の方が見たくなりました。ちょっとメリル・ストリープを彷彿とさせますね。年を経ても自然だし、今後もジュリアン・ムーアの活躍が見たいです。

アリスの長女にケイト・ボズワース、次女にクリスティン・スチュワート、夫にアレック・ボールドウィンです。アレック・ボールドウィン見たの久しぶりだわ。あんまり変わってないな!若い頃から渋めのオヤジっぽかったので、あまり変わらないんでしょうね。顔のデカさも変わってないですけど。高橋桃太郎侍並みにデカい気がします。

長女と次女がタイプが違う二人で、長女のアンナは心配ないんだけど、次女のリディアがハリウッドスターになりたい夢追い人なんですね。教授であるアリスの目からは、リディアがプラプラしているようにしか見えず、まっとうな仕事に就いて欲しいと思っています。考えの不一致もあって、アリスとリディアは少しわだかまりがあるわけです。

しかし実際にアリスを一番気にかけて側にいるのはリディアなんですね。同時に、母アリスを一番理解していたのもリディアだったわけです。なぜならリディアは「自分のあるべき姿でいたい」と思い、いくら母に言われても女優の道をあきらめません。それはちょうど言語学者のアリスが、アリスのままでいたいと願う姿とかぶるわけです。

別荘で家族で食事中、リディアが出演する劇のスケジュールを何度も確認し、時間と場所とスペルをスマホに入力しようとするアリス、そしてスペルを伝えるリディア。二人のやり取りを長女アンナが止めようとします。

アンナはアンナで、アリスに余計なストレスをかけたくないという思いがあるわけですね。アンナとリディアは口論になります。

でもアリスにとってはスマホにリディアの劇のスケジュールを一文字ずつ正しく入力することが大事なことであり、自分らしくあることのひとつでした。それを唯一理解していたのはリディアだったのです。

そんな二人が最後に言葉を交わすシーン、盛り上げるような雰囲気もなく、これまた淡々としたシーンではありますが、心を動かされました。クリスティン・スチュワートも好演でした。

あと一点、私はアリスのようなハイスペックな人間ではありませんが、同じ母親として思うのは、アルツハイマーでやはり何より怖いのは家族の記憶が失われること、自分の子どもが誰だかわからなくなることだと思うんですよね。

アリスは、アルツハイマーの症状がもう手をつけられくなった状態になった時のために、先を見越して、自分の命を絶つ選択肢を用意しておくのですが、これ、理解できますよ・・・

昨今は安楽死に関する論議も机上に出てきてますけど、私が病人の立場だったら、安楽死は賛成するかもしれないなと思いました。いろいろ考えさせられますね。

評価:80点