【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第13話最終回のあらすじと感想です。
シーズン2もいよいよ最終回です。
シーズン1に比べると、脱出劇があったり、大事な人との直接的な出会い、間接的なコンタクトがあったり、赤ちゃんが生まれたり、反乱軍の存在が感じられたり、動きの多い展開になりました。
シーズン1より大分面白くなっていると思います。
【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2の最終回は、最終回にふさわしいフィナーレとなったと断言できます。
ネタバレ注意
【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第13話あらすじ感想
前回は、ジューンの娘ホリー(セリーナたちはニコールと命名)がウォーターフォード家に奪われ、その後、母乳が出なくなってしまったジューンもウォーターフォード家に戻りました。
また、ニックの幼な妻のイーデンがアイザックと不倫したことで死刑宣告を受けるという悲劇で幕を閉じました。
イーデンの死の余波
前回、見張りのアイザックと恋に落ち、不貞の罪でアイザックとともに処刑されたイーデンの余波は、ジューンだけではなく、セリーナにも重くのしかかっていました。
わずか15歳の少女を残酷無慈悲に処刑したギレアドで、ホリー/ニコールを守っていけるのかージューンはセリーナに強く問います。
セリーナが激しく動揺していることが見てとられ、口ではきっと大丈夫というものの、不安を抱いているのは明らかなのが印象的でした。ギレアドでは女性が読むことも書くことも教えてもらえないのですから。
セリーナはジューンが実際に赤ちゃんを産んでから、かなり母性が芽生えていますよね。疑似母性には違いないけれど、セリーナが赤ちゃんを本当に大事に思っているのは伝わってくる。
ニック、ジューン、ホリーが一堂に会した瞬間
最終回で初めてニック、ジューン、ホリーが一堂に会しました。夫でもなく、ギレアドの司令官の個人ドライバーという立場であるニックと、セリーナの赤ちゃん欲しい願望のために無理やり交わされた契りでしたが、いつしか愛し合う相手となったニック。
シーズン1ではニックのことをあんまり重要視していなかったんですよねぇ。あの立場では大したヘルプもできないでしょうし、ジューンのことも真剣ではないと思っていた。
ところがどっこいニックのジューンへの愛は本物であることがシーズン2で分かりました。ニックとしては夫ではないし、種付けの相手に過ぎないから、いつも控えめではあるけれども、ジューンにとってニックの存在がどれだけ生きる力となるか。
バイオ的には自分の子であるホリーをみて、一体どんな気持ちになったのか。ジューンとホリーを抱いて逃げたい気持ちでいっぱいだろうな。切ない。
セリーナの反抗
イーデンの死とジューンからの問いに応える形で、セリーナが思い切った行動に出ます。
セリーナは自分に共鳴するワイフたちを招集すると、なんとギレアドの評議会の前に出てスピーチをします。
セリーナのリクエストは、子どもたちがバイブルを読めるようにギレアドの法を改正してほしいというものです。
もちろんフレッドを含む評議会の男たちは一笑に付して「検討する」と回答しますが、セリーナはそこで止まらず、イーデンが所持していたバイブルを取り出し、バイブルの言葉を読み、バイブルを読めないキリスト教社会は偽善であると明言します。
セリーナのこの行動には驚きました。ホリー/ニコールの存在とイーデンの死がかなり影響を与えているのだと思います。ちなみにギレアドの法律では、読書をした罰は指の切断です。
しかしセリーナを止めたのは他ならぬ夫のフレッドでした。イーデンが自分の父に児童婚に送られたように、フレッドもセリーナを抑圧します。セリーナは小指を切断されてしまいます。
セリーナがかつて抱いていた少子化対策の希望の社会は、一体どういうものだったんだろう。ギレアドを今のギレアドに至らしめたものは何だったのか。この辺が観たいけれども、この先、描いてくれるのかしら。
フレッド vs ジューン
ジューンはフレッドに、イーデンが殺されたようにもし彼らがホリー/ニコールを連行しにきたらどうするの?と尋ねます。フレッドはジューンを平手打ち。するとジューンがフレッドを叩き返します。
「お前が従順にしてさえいれば、法を曲げて屋敷に置いていたのに」というフレッドに、ジューンは「Go Fuck Yourself, Fred」と言います。
フレッドがジューンに倒錯した想いを抱いているのは明らかですよね。
エミリーとローレンス司令官
エミリーはローブの中にナイフを隠して、儀式の時にローレンス司令官を刺し殺すつもりだったのですが、ローレンス司令官は儀式を取りやめます。ローレンス司令官の真意はこのときはわかりませんが、のちに明らかになります。
その後、リディア叔母さんが訪問してきてエミリーを罵倒すると、エミリーは隠し持っていたナイフでなんとリディア叔母さんを刺します!
大変だ―、やってもうたー
と思っているとエミリーはリディア叔母さんをそのまま階段から蹴り落とし、階段下で倒れたリディア叔母さんを何度か踏みつけます。
やったれエミリー どっちなんだ
その夜、ローレンス司令官はエミリーを車に乗せて「さぁ、君をどうしようか」とか言ってます。
すべてを失った女に死刑など怖くないわ。
まもなく、ローレンス司令官の正体が明らかになります。ローレンス司令官が「変」なのは、それは彼が反乱軍の仲間であり、なんとエミリーを逃亡させようとします。
きっといると思っていたわ、ギレアドの中にも良心をもった男たちが。
ただ彼のセリフから察するに、これがギレアドへの初めての背信行為ではないかな。
ローレンス司令官がシーズン3で無事かどうかが気になるわ…エミリーに「ドラッグはダメだぞ!」と言って去るあたり、チャーミングすぎる。
ジューン、ホリー/ニコールの脱出
そして最終回の最後の要はジューンが赤ちゃんホリー/ニコールを連れて脱出するシーンですよ。ジューン二度目の脱出劇です。
前回もですが、今回もジューンの知らないところで逃亡計画が練られていたようですね。今回の主役はマーサたち。
ウォーターフォード家の向かいで火事が発生。ニックの様子から察するに、これにもニックが噛んでいますね。
火事はもちろん囮で、マーサたちが次から次へと赤ちゃんを抱いたジューンを手引きしていきます。
ジューンが言われた通りに家の陰で最初のマーサを待っていると、そこに偶然セリーナが現れます。
このシーン、たまらなかったわ…ジューンの立場からも、セリーナの立場からも、胸が張り裂けそうなシーンでした。愛するニコール/ホリーのために、彼女を手放したセリーナの心情も、ジューンと同じように胸を痛めたわ。セリーナ役のイヴォンヌ・ストラフスキーがすごい好きになってきた。
ここは是非実際に見て自分で確認してほしい!
ジューンはついに脱出ポイントに到着します。そこにはバンに乗ったエミリーの姿が!
しかしジューンは赤ちゃんをエミリーに手渡すと、自分はその場に残ってバンを見送ります。ジューンはハンナを置いていけなかったのですね。
このジューンの決断、皆さんはどう思いますか?
いったん逃亡して、外からギレアドを崩していくとか、反乱軍に加わって体制を崩壊させるとか、ハンナ救出を試みた方がいいような気もするんですよね。ジューンの物語は、ギレアドからの脱出が肝だと思うので、この展開に納得しない人もいるかもしれません。
この波紋がシーズン3でどうなっているのか、想像するのが怖いですし、正直想像したくもないです。
ローレンス司令官の運命は?
リディア叔母さんは死んだのか?(美味しいキャラなので、おそらく生きてるに違いないと思う)
ジューンはウォーターフォード家に戻るのか?どこへ行くのか?
ウォーターフォード家の2人は、赤ちゃんを奪われたことで罰を受けるのか?(ジューンがハンナと会った屋敷に置き去りにされたとき、セリーナがフレッドに「侍女を二度も行方不明にしたことがバレたら…」と言ってましたから、赤ちゃんを失ったとなると…)
などなど…
個人的にはジューンにはウォーターフォード家には戻らず、ギレアドの中でヴィジランテになってその辺に潜みながら、セリーナと協力し合ってなんとかハンナを助け出して欲しいな。
シーズン3が待ちきれない。
憂鬱ドラマのTOP1間違いなしのドラマだけれど、観る価値が超あります。
「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」は、Huluで見ることができます。