当たり前だが、日本が大好きだ。日本人に生まれて本当に良かったと思う。 美しい四季、景色、長い歴史、伝統、食材の豊富さ、ご飯の美味しさ、人々のマナーの良さ、災害に対する一致団結の心、世界に冠たる医療保険、相対的に経済格差がまだ少ないこと等々、数え上げたらキリがない。
しかし日本には決定的な欠点がある。それが「事なかれ主義」だ。
事なかれ主義とは、解決すべき問題が発生しているのにもかかわらず、それを避けたり、あるいは見て見ぬふりをしたりして、係わり合いになるのを避け、問題を放置する消極的な考え方。
下は日常生活から上は政府の外交政策まで、とにかくこの「事なかれ主義」は日本社会に沁みついている。日本社会はもともと個人主義より集団主義であり、個人の意見より和を大事にする社会だ。日本社会では波風を立てる者は異端児として嫌われ、概して協調性が求められる。
ところが、この事なかれ主義が曲者なのだ。
日本人しかいない社会であれば、それほど問題はないかもしれない。何か問題が起こっても 、和を尊ぶ解決方法でなんとかやってきた。お互いが遠慮し合ったり、へりくだったり、妥協したりして解決法にたどり着くのだ。
しかし、これは日本でしか通用しない。
事なかれ主義の弊害
実は、事なかれ主義のままで外国人と接していくことは、非常に危険なのだ。
私は何度もこの「事なかれ主義」の弊害をアメリカ人の旦那に身をもって教えられている。旦那との口論一つだけでも、自分の事なかれ主義の危険さが分かるのだ。(そういう意味で旦那に感謝している。)
いい人過ぎてアメリカ人の旦那を怒らせる私~事なかれ主義に陥るな
「波風を起こさないように」「事を荒げないように」するということは、自分が我慢・妥協するということだ。少しでも何かおかしいと感じたら、声を上げなければならないのに、和を重んじる日本では、声を上げると「面倒くさい奴」「異端児」のレッテルを貼られることが往々にしてある。
【日本の非常識】痴漢を申告したら「痴漢かよ、、、勘弁しろよ、、、ブスが粋がってんじゃねーよ遅刻するだろ、クズが」
分かりやすい例が電車の「痴漢」であろう。日本人女性は電車で痴漢に遭っても、声を上げない人が多い。「声を上げるのは勇気がいる」そうだ。朝のシーンとした満員電車の中で、沈黙を破ることが「怖い」、つまり波風を立てることが怖いのだ。そのため、痴漢に遭っても、そのまま耐え忍ぶ女性が多い。
上の記事のように、実際に声をあげたら、周囲の人が「痴漢かよ・・・勘弁しろよ・・・ブスが粋がってんじゃねーよ遅刻するだろ、クズが」とツイートしたことからも分かるように、「面倒くさい奴」「問題児」と判断されてしまうのだ。
日本は何事もなく、ただただスムーズに行くことが重視されるから仕事であれ、電車の中であれ「ちょっと変です!」と声を出すことがもう騒ぎを起こす人、問題を起こす人扱いされがち。それが被害者であっても、騒いだ人が悪者。そんなプレッシャーに打ち勝って声を出すって、鉄人ですよ。。。
— kurikuri321 (@kurikuri321) 2016年6月2日
私も人との対立は嫌いだし、大の苦手だが、自分が被害者のまま見過ごせるほどチキンではない。痴漢に遭った時はいつも声を挙げてきた。(そんな私は少数派なのか…)沈黙を破って和を乱して周囲の目に晒されるよりも、痴漢に遭う方がイヤなのだ。
「痴漢に遭っても怖くて声が出せない」「周囲の反応が怖くて声が出せない」
いずれも「事なかれ主義」である。
声をあげて痴漢と対立し、周囲の視線に晒されるくらいなら、自分が痴漢を我慢する。
事なかれ主義を貫いた結果どうなるか。
あなたは痴漢被害を受け続け、さらには、あなたに痴漢をした男が他の女性にも痴漢をし続けるのだ。
痴漢の被害を受けた方には厳しい意見かもしれないが、事なかれ主義でいると、自分が利用され、搾取されるだけだ。何のメリットもない。
事なかれ主義の日本政府が日本を潰す
いちばん悪いことには、日本政府はひたすら事なかれ主義の外交を続け、日本国民を怒らせ続けている。
尖閣諸島中国漁船体当たり事件
2010年9月7日、尖閣諸島付近で、日本の海上保安庁に中国漁船が体当たりしてきた事件は覚えている人も多いだろう。
ときの首相は民主党(現・民進党)の菅直人。中国漁船が体当たりした動画を中国への配慮から隠蔽し、さらには船員14名を釈放したのち、船長も「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮して、船長を処分保留で釈放する」と発表し、釈放したのだ。指示したのは仙谷由人官房長官だ。
体当たりの動画は、sengoku38こと一色正春氏によってyoutubeに流出し、やっと私たち国民が真実を知ることとなった。
中国漁船が体当たりしてきたのに「中国への配慮」とか、もはや意味不明である。
李明博大統領が竹島に上陸
韓国の李明博大統領が竹島に不法上陸したのは2012年。この大統領は、日本の天皇陛下を日王と呼び、土下座して謝罪するように要求した。
これに対し、日本政府と外務省は「遺憾の意」を示しただけでおり、外務省のHPを見ても、やってもいない国際司法裁判所への提訴や、下記のような美辞麗句で事なかれ主義を貫いている。
両国政府は、別段の合意がある場合を除くほか、両国間の紛争は、まず外交上の経路を通じて解決するものとし、これにより解決することができなかった場合は、両国政府が合意する手続に従い、調停によって解決を図るものとする。
外務省: 李明博韓国大統領の竹島上陸への対応措置(官房長官発表)
あれから4年経つ。今年も韓国議員が8月15日に竹島上陸をしているが、日本政府の対応はどうか。
菅官房長官「極めて遺憾で到底受け入れられない」
岸田文雄外相「適切に対応する」
日本政府が遺憾砲だけ撃ち続け、「対話を通して適切に対応」している間に、竹島は韓国に実行支配された。韓国の子供たちに「独島(竹島)は韓国領土」と歌われ、民間人が二人住み始め、竹島の天気予報を韓国のテレビで流し、竹島を確実に自分たちの領土にしている。
大量の中国漁船が日本領海でサンゴ密漁
そして2015年には大量の中国漁船が日本領海に侵入し、貴重なサンゴを根こそぎ奪って行った。
違法操業をする中国漁船に、他国は何をしたか?
インドネシアのスシ大臣は、中国漁船を次々と爆破。
アルゼンチンも沿岸警備隊が中国漁船を撃沈した。
のらりくらりと事なかれ主義を貫いて、何十億というサンゴを根こそぎさらっていかれたのは日本だけだ。
尖閣領域に中国漁船が侵入
2016年8月6日、尖閣領域に中国漁船が240隻侵入した。キャベツ戦略と言って、海軍の戦艦を芯に周りを中国漁船で護っている。中国漁船といっても、一部は民兵化されており、軽兵器や監視装置が持ち込まれているのだ。
これに対する日本政府の対応はどうか。
外務省が電話で抗議したそうだ。
さらに無能な岸田文雄外相は、中国大使を呼び出し、8分待たせて無言の怒りを示したそうだ。外務省が「外交非礼を演じた」と自慢げに報道されている。
海外に住んだことがある人はお分かりだろうが、無言は何の意味もなさない。また、「抗議した」から何なのか。抗議だけなら誰でもできる。
慰安婦を性奴隷と認め、さらに10億円拠出。慰安婦像はそのまま。
存在しなかったはずの慰安婦問題。
給料をもらっていた戦時売春婦「慰安婦」がいつのまにか「性奴隷」になり、アメリカ、オーストラアリア、カナダ、ヨーロッパなどで「日本軍は20万人の少女を性奴隷として強制連行した」という碑文とともに慰安婦像が建立されている。
韓国系・中国系が多いカリフォルニア州では、公立高校の教科書に「慰安婦の強制連行」が記述されることになった。韓国系アメリカ人のヤング・キムのちらしがよく我が家のポストにも入るのだが、彼女はカリフォルニア州の下院議員で、慰安婦像の建立に熱心な一人だ。
この数年、在留邦人は一人一人が必死の思いで、慰安婦の強制連行が虚偽であることを訴え続けてきた。中には訴訟を起こした方々もいる。その一方で、政府と外務省は何をしてきたのか。日本領事館に問い合わせると、「外交問題に発展させてはならない」の一言だ。すでに20年以上も前から外交問題になっているのにだ。民間との連携をとることもなく、ロビー活動をするでもない。無能すぎてお話にならない。
さらに2015年12月、慰安婦に10億円を拠出することで合意というとんでもないニュースが流れた。このニュースは世界中に英語で発信され、「日本が10ビリオン(=1兆円!!)慰安婦に払う」と、金額が誤って報道されてしまったのだ。
世界中にある慰安婦像はいまだ撤去されておらず、韓国は撤去する気などない。
さらにこうした日韓合意の様子を見ていたフィリピン人の元慰安婦が「他国の慰安婦も議論上に」と記者会見をしている。この先、各国から元慰安婦が名乗りを上げ、日本政府に賠償請求と謝罪を求めるのが目に見えてわかる。
韓国が日本海を東海に言い変えようと画策
日本海を東海(トンヘ)と言い変える韓国の画策は続いている。アメリカでの韓国系の反日ロビー活動はすさまじい。
旭日旗を戦犯旗と世界に言いふらす
アメリカで、ヨーロッパで、オーストラリアで、韓国人たちが日本の旭日旗を戦犯旗と吹聴して回っている。これはここ5年くらいの間に言い始めたことだ。
仏像を盗み、返却せず
仏像たちはいったいどうなったのか。
靖国神社など神社への放火、放尿、テロ行為
靖国神社を狙った明らかなテロ行為であるにも関わらず、マスコミは「靖国神社での爆発音事件」と報道し続けた。マスコミの中に在日朝鮮人や在日韓国人など韓国系が多いせいなのだろうか、それともまた意味不明な「韓国への配慮」のせいなのか。
日本の聖域で日本人をターゲットにした明らかなテロ行為であるにも関わらず、政府はなんの報復措置もしない。
日本の靖国神社を訪れたシンガーのジャスティン・ビーバーは6000万人を超えるフォロワーがいるが、靖国神社が素晴らしかったことをツイートした結果、韓国系が「靖国はA級戦犯を祀るウォー・シュラインだ」と反発し、ジャスティン・ビーバーは「知らなかった。人々を傷つける意図はなかった。」と謝罪をしている。
ジャスティン・ビーバーの周りに真実を告げる日本人やアメリカ人がいるとは考えづらいので、ジャスティンや6000万人のフォロワーも同様に日本の靖国はウォー・シュラインだと間違った認識を持った可能性が高い。
facebook や twitter で、英語のできる日本人が地道に反論したり真実を伝えようと奔走しているが、政府は何をしているのだろうか?
軍艦島のユネスコ登録を妨害、「強制徴用」を明示せよ
記憶に新しい軍艦島のユネスコ登録。韓国がユネスコ登録を妨害し、登録するなら朝鮮人の強制徴用を明示せよと要求。
日本政府が forced to work という英語を入れ、強制徴用を認める結果に。嘘まで認めてなぜユネスコ登録などしなければならないのか、と思った日本人は少なくないはずだ。
今後は慰安婦問題とセットでゆすられ、たかられていくだろう。
事なかれ主義の末路
事なかれ主義がもたらす弊害は、もはや無視できないものになってきている。
これまで日本は、中国と韓国を始め、周辺国の顔色をうかがい、事を荒立てず、「大人の対応」で「友好的な対話」で問題を解決しようとしてきた。
「日本がそういった誠実な対応をしてくるのならこちらも」と考える能天気な国はおそらく世界中どこを探しても日本以外には存在しない。
国際平和を謳いながら、国益を最優先するのが世界の常識なのである。右手で握手して左手で殴り合う、それが外交だ。自分の国の国益を求めること、これに尽きる。軍力や経済力を背景に、微妙なバランスを保っているのだ。
ところが日本は、右手で握手しながら左手は出さずに一方的に相手に殴られている状態だ。相手に殴らせて譲歩した気になっているのが日本政府なのである。こちらが譲歩したから相手も譲歩してくれるだろうと、どこまでもお人好しが抜けない。
相手が譲歩したら、ここぞとばかりにもう1歩要求を突き付けて来るのが外国だ。あなたが譲歩しても、相手は「いい人だ」なんて思ってはくれない。「弱い」と思われ、とことん搾取される。弱ければ弱いほど、相手は責めてくる。弱い存在から奪う方が楽だからだ。
日本政府が事なかれ主義に陥ったその結果が上に述べた数多くの外交問題で、これらの問題は日を追うごとにエスカレートしているのが分かるだろう。
韓国は、慰安婦像に加え、すでに強制徴用像を造ったので、この先は慰安婦問題と並列に挙げられ、さらなる賠償謝罪問題に発展していくだろう。韓国にとって慰安婦問題と徴用は日本への大事な外交カードなので、解決しようとする気はない。解決しては困るのだ。
中国は「歴史問題で日本を永遠に責め続けよ」という外交戦略を忠実に実行している。その中国に操られている韓国も、大統領みずから日本を「1000年恨む」と公言している国だ。
日本はそういった外交を理解せず、事なかれ主義を貫いて「日本が悪うございました、賠償金払います」という姿勢でしか対応していない。
挙句の果てに、韓国への事実上の経済支援でしかない「通貨スワップ」を、韓国に提案されるがまま再開を合意したというではないか。
もう、頭にウジが沸いてるとしか思えない。
第二次安倍政権の外交は少し期待できるかと思ったが、相変わらず事なかれ主義のままだ。
事なかれ主義が日本を潰す。日本政府の外交や対応を見ていると、本気でそう思う今日この頃。