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ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想もガッツリ書いている国際結婚&アメリカ在住女のブログです。

戸塚ヨットスクールの子ども虐待を野放しにする日本。アメリカの体制に学べ。

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戸塚ヨットスクールで幼児への虐待が行われている。

「やりすぎでは…」とか「預けられるかと言われると預けられない」などとお茶を濁した言い方をしてはならない。あなたがこのリンク先の動画で目撃した行為は、紛れもなく暴行であり、虐待だ。

www.realoclife.com

動画を見た多くの人たちがショックを受けている。警察や児童相談所に通報したり、愛知県知事にメールを送っている人もいる。しかし、何か起きない限り、警察や児童相談所は動けないのだと言う。

つまり「野放し」だ。そんな状態に怒りを感じている人たちも多い。

アメリカと日本の児童虐待への姿勢

アメリカと日本は社会構造が全然違うので、なんでもかんでも「アメリカでは」と出羽の守になるつもりはない。しかし子供の身体と精神を守るという意味では、アメリカも日本も関係ない。

ユニセフによれば、アメリカの幼児虐待死は10万人あたり2.4人。日本は1人だ。(アメリカのほうが倍以上多いのだが、それはシングルペアレンツが多いことや激しい経済格差、経済的な困窮が関係している。)

虐待が多いゆえに、行政も各個人も児童虐待に目を光らせている。日本が追求すべきところは、アメリカの児童虐待へのセンシティブさだ。

ネグレクト(児童放棄)& Child Endangerment

州によって若干異なるが、カリフォルニア州では12歳以下は1人で家で留守番をさせてはならない。必ず親や保護者が付き添っていなければならない。12歳以下の子どもが家で一人でいたらネグレクトだし、子どもを危険にさらす child endangerment (子供を危険に晒す)という児童虐待にあたる。

日本からアメリカに来て間もないパパ・ママは特に注意してほしい。

我が家は3人家族で親戚も周りにいないので不便なことも多いが、ベビーシッターは雇わないし、何があっても娘を一人にさせたことは一度もない。

日本に帰省するたびに、娘と同じくらいの子供が一人で外を歩いていたり、遊んでいたりする光景を目にしたときは、アメリカでの子供への対応に慣れてしまった私には衝撃的なことだった。

日本がそれだけ安全なことの証拠でもあるのだが、やはり日本でも overprotective(過保護)と言われながらも娘に何かあってからでは遅いと一時も目を離したことはなかった。

少し前に「しつけ」として父親が山林に少年を置き去りにした事件があったのを覚えているだろうか。幸運なことに少年は1週間後に無事発見されたが、アメリカではこの父親は必ず逮捕されていたはずだ。日本では「保護責任者遺棄罪」があるが、少年が無事に見つかったことから父親は罪に問われなかったようだ。

私はいまだにこの父親は罪に問われるべきだったと思うし、父親が立件されなかった日本はやはり児童虐待に甘いと思っている。

精神的な虐待

アメリカでは子供に暴力や性的描写を見せてはならないことが徹底されているから、コンビニや電車、バスなどにグラビアやセミヌードなどの写真や絵はないし、公衆で泥酔している人もいない(公衆で泥酔していると逮捕される)。

テレビでセミヌードが流れることもないし、もしヌードの女性が出ても、女性の胸はちゃんとブラックアウトされる。日本では局部はモザイクが入るが、なぜ胸にはモザイクが入らないのだろうか?

暴力描写や性的描写を見せることも、子供への精神的な虐待だ。

私のアメリカ人夫が最後に娘とお風呂(シャワー)に入ったのは、おそらく2歳くらいだろう。夫が自分の裸を娘に見せることは決してなく、どんなことをしても隠している。

さらに子供の前で両親が怒鳴り合いの喧嘩をすることも児童虐待に含まれる。

自分が子どもだった時、両親の喧嘩をみてどういう心情になったか思い出してみると、その理由が分かるであろう。

肉体的な虐待

人前で子供を叩いたりゲンコツすれば、もちろん通報される。(アメリカだとその前に周囲の大人から袋叩きにあったりする。)子供が「お母さんに叩かれた」とか学校で口にしたり、子供の体にアザなどがあれば、学校からも病院からもすぐに通報される。車の中に子供を置いておくなんてもってのほかだ。

娘が通ったプリスクールでは、自宅で子供が怪我をしたり転んだりしてアザができた場合、書面でプリスクールに怪我をした経緯と親の署名をして提出してくださいと記載があった。プリスクールで被った怪我でないことを証明するものだ。

18歳未満はマイナーと言われるのだが、マイナーとの性行為ももちろん虐待であり、一方が成人だったらそれは statutory rape(法的レイプ)となる。問答無用で逮捕されるので、男性も女性も注意が必要だ。

アメリカの囚人に一番嫌われるのがレイプ犯と子ども虐待犯なので、マイナーと性行為をしたあなたは自動的に子どものレイプ犯となり、刑務所で拷問されたり殺される可能性が高い。間違ってもマイナーには手を出さないこと。特に年頃の少女たちは偽物の身分証を使ってバーやナイトクラブにいることもあるので、男性は特に注意してほしい。「身分証も確認したのに」と言っても後の祭りだ。

6年前くらいだろうか。ベンチである黒人男性に話しかけられたことがある。世間話をしていたのだが、男性が私を口説き始めた。電話番号を渡された。男性に年齢を尋ねると、なんと男性は17歳の少年だった。

私がこの男性17歳の少年と関係を持ったとしたら、私はこの少年をレイプしたことになり、逮捕されるのだ。本人たちが「合意の上での性行為だ」と主張しても、それはなんの弁解にもならない。18歳未満は法的な同意が認められていないので、性行為は同意の上だと未成年が言っても、それは同意を構成しない。

児童保護が行き過ぎの例

対照的に、あかねさんのブログで紹介されていたノルウェーの子供の保護は明らかに行き過ぎだと思う。こちらは、児童虐待がまだ起きていないというのに子供を親から引き離してしまうという極端な例だ。

www.akane1033.com

児童虐待を減らすために

こうして日本、アメリカ、ノルウェーのケースを見てみると、児童虐待を未然に防ぐのに大事なのは、地域社会の監視とともに家族を孤立させない社会状況を作り上げることではないだろうか。

たとえばシングルペアレンツは、両親そろった場合と比べると親の子育ての負担が増すし、経済的に困窮する可能性が高くなる。経済的な困窮化と子育ての負担の増加は、虐待を作り出す環境への第一歩となりうる。したがって、隣近所や友人家族、地域社会のサポートを得ることによって、児童虐待の可能性を減らせることは明らかだろう。

同時に、児童相談所と警察者の情報共有が実現していない現状を行政はただちに改善すべきだ。

さらに日本は諸外国に比べて親権が保護されすぎている。子供の welfare よりも親の親権のほうが保護されているため、たとえ虐待が認められても児童相談所が親権停止を求める件数が極端に少ない。

警察には生活安全課や少年課だけでなく、乳幼児に特化した児童保護課を設置し、児童相談所と連携して、通報を受けた際には家の中へ立ち入り、子供を一時保護する特権を与えるべきだと思う。

私の義妹はアメリカでソーシャルワーカーをしている。虐待された可能性がある乳幼児の保護を仕事にしているのだが、家を訪問する際は必ず警察が付き添い、まず第一に子供の安全を確保する。

そして子供に異常が認められなくても、すぐには子供を親に解放することはしない。病院に運び、徹底した調査が行われる。子供の安全が完全に確認されない限り、親元へは戻さない。

親権より子供の welfare が重要とされているからだ。

タイトルの「児童虐待を野放しにする日本」というのは、児童相談所や警察が機能していないという意味ではない。

戸塚ヨットスクールで公然と小さな子供たちが虐待されているのにも関わらず、テレビ番組で「こうした考え方」と捉えている現状、「首をひねりたくなる」が糾弾しない現状、警察も事件が起きない限りこの団体に何もできない現状が「野放し」になっていることを意味している。