「ヴァイキング~海の覇者たち~」シーズン4第10話のあらすじと感想です。
この第10話でシーズン4の第1部が完結します。
シーズン4の第2部はそれから何年も経過した話になります。
【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン4第10話 あらすじと感想
ヴァイキングたちは盤木でガレー船を滑らせ、陸地を移動して川の上流に船を戻し、フランク国との戦いに向けて川を進軍する。
ヴァイキングを迎撃するためロロはフランク兵たちと舟に乗り込む。
フランク兵の装備や船が豪華で技術が進歩しているのが分かるね。盾は2か所半月状の穴が開いている。ここに槍を通すのかな?
素材は銅板ぽい。ヴァイキングたちはまだ木製の盾使ってるね。放物線を描いて下りてくる長弓の矢は鎧さえも貫通するので、ヴァイキングたちの木製盾にバシバシと弓矢が突き刺さっているのを見るとハラハラするんだけど。
弓矢が刺さった盾は使い物にならなくなるので(動かすと矢が邪魔になる)ヴァイキングは結構早々に盾を捨てちゃっていますね。
パリの皇女ギスラがフランク国の勝利と夫ロロの無事を祈っている間、チャールズ皇帝がローランドとシーリーズを処刑させてました。(ローランドはオド伯が処刑されたあとに防衛大臣になった若い男で、シーリーズはその姉妹。)
姉妹のシーリーズと一緒にオド伯を貶めた人物でもありチャールズ皇帝とも床を共にした相手なんですが、チャールズ皇帝は「本当に信頼できる友人が誰か分かりましたー」と言いながら二人を食卓の席で突然処刑!
薄々気付いていたのか密告があったのかは分からず仕舞いだけど、あれだけヴァイキングの襲来に怯えて隠れていたチャールズ皇帝が突然食事の席で二人の首を斬らせるという大胆な行動にビックリよ。あんた、身内には強いんか。
ローランドを防衛大臣にしたときにギスラが「えぇっ、お父様なんで?防衛大臣はロロじゃないの?」と不満を抱いていましたし、この辺はもう少し丁寧に描いた方が面白かったかも。
とはいえ主役はヴァイキングたちだし、この戦いの後はヴァイキングもパリ征服をあきらめたのか消沈したのかパリとは疎遠になる粗筋ですので、この辺でラップアップしておきたかったのでしょう。
さてフランク国とヴァイキングの水上での戦いが始まります。
今度はヴァイキングも船を双胴にしたりポンツーンを付けたりと前回より戦闘準備のレベルがアップしていました。
今思うとこの時がヴァイキング全盛期だったかもしれんなぁ・・・
こうして水上での全面戦争が始まります。
そしてラグナルとロロもおそらく最初で最後の肉弾戦に。
この二人が戦うのは初めてですね。
シーズン1でロロがラグナルを裏切ってシーズン2第1話でホリック王付きのロロがヴァイキングを相手に戦った時は、ラグナルを目にして「やっぱり俺にはラグナルは殺せません」と一気に士気が失せてしまいましたが、今度は違いました。本気で戦っています。
ラグナルは対パリの初戦で市壁から落ちて怪我をして以来ずっとお腹痛そうにしていたし、阿片やりすぎてヘロヘロだったので、決して100%の体調ではありません。この二人が本気で戦ったらどっちが強かったのかなぁ。
でもその答えは永遠に出ることはなかったわ。
戦いはラゲルサが倒れた瞬間にラグナルが退却を下令するので。
ラグナルはまだロロに突進していこうとしますが、退却しようとする仲間に船に引っ張られてロロ退治の機会を逃します。
ビヨルンとラグナルが最も愛する人物ラゲルサ。
舟が相互に離れていくときにラグナルがロロに向かって「この大バカヤロー」と言って矢を放ちます。ロロが「馬鹿はお前!!」と吠えます。
こうしてパリ包囲戦は幕を閉じました。
ロロも戦いでかなりボロボロでしたが、パリ市民やチャールズ皇帝、ギスラ皇女に最大の称賛を受けながら温かい歓迎を受けます。
ロロは命懸けでパリを守りフランク民たちの心を掴むことに成功したので、もう北部に戻ってくることもないでしょう。
ヴァイキングのロロが好きだったので野人のようにラグナルの隣で戦っているロロが見れないのかと思うと寂しいです。
「ヴァイキング」は時とともに生じる人の変化を辛辣に描くよね。人生の変化や世代交代に侘しさを感じたりもするのだけれど、同時に「人生てこういうもんだよなー」と勇気づけられたりもする。
死が人生の一部であること、人生一回きりだということを教えてくれるのよね。
それから何年も経過・・・
息子たちはこんなに大きく成長していました。
しかし、カテガットにラグナルの姿はありませんでした。
パリ戦のあと、姿を消したのです。
ラグナル不在の間は、アスラウグとビヨルンが協力してカテガットを統治していました。
伝令者がやってきて、イングランドの移住民が虐殺されたとアスラウグとビヨルンに伝えます。また、ウェセックスにマグナスというラグナルの息子がいるとも。
ビヨルンは地中海への遠征を計画しています。
そんなとき、ラグナルがふらりと戻ってきます。
カテガット民から冷たい視線と軽侮を向けられるラグナル。
まぁそうでしょうね。民を置いてどこかに行ってしまうような統治者のことを歓迎するはずがない。この時代のような乱世には、どんな時も民を率いていかねばならないのに。
とはいえラグナルの心情も理解できるのよね。アセルスタンを失って以降は不運続きで、血を分けた兄と死闘を繰り広げ、パリは征服できずに夢のままで終わった。厭戦どころか人生にも疲れ果てていたでしょう。
ラグナルは息子たちに「王はまだ俺です。王になりたかったら俺を倒しなさーい!」と八つ当たりする。…いや誰も「俺が王だ」とか言ってないし「王の座を寄こせ」とさえ言ってないんだけど…。
よほどカテガット民から歓迎を受けなかったのが悔しかったのでしょうか。
最後はウベが「よしよし、お帰りなさいね」とラグナルを抱きしめるので、ウベの腕の中で男泣きします。なんだこの人間ドラマ。
さぁ、すっかり成長したラグナルの息子たち。一人明らかにおかしなのがいますが、それが骨なしアイヴァーですね。
シーズン4の後半はどうなるのでしょうか。