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【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン1あらすじ感想:ゲースロ好きにおススメ

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ヴァイキング~海の覇者たち~

わぁ、ラグナル、若くて細い。別人かと思った。

さぁ、皆の衆。本格的に寒い季節の到来だよ。寒いスカンジナビア半島の民の冷酷無慈悲・残虐非道なバイオレンスライフを鑑賞する時期が来たよ。

ヴァイキング。

その名は頭の中にいつもあったのだけれど、ゲーム・オブ・スローンズ開始後2年くらいでデビューしたもんだから、ゲースロの亜流のように感じてしまい2020年の今の今まで手を付けなかった一作であーる。

正直にゲロると、半年前くらいにシーズン1の第1話~第3話の途中くらいまで観てストップしてましたー。

何故かというと、その①ゲースロと時代設定が似ているのでゲースロのクオリティの高さとスケールの大きさがチラついてしまい入り込めずにいた。7つの王国+壁の向こうの脅威+ダイヤウルフ+ドラゴンに比べるとスカンジナビア半島から海で航海というのはスケールが小さいでしょう?

理由その②は、ヴァイキングがあまりにも物騒すぎて主人公たちに慣れるまで魅力を感じることができなかったことである。

しかし。

第4話あたりから怒涛の如くハマってしまい、何ならヴァイキングを観ながらベッドで船を漕ぎ眠りに落ちる始末。ベッドの中でも船は漕げる。私の心はヴァイキングと共に。

こんな面白いのに日本では知名度が低いので、ここはやはり当ブログで推しておきたいと思った次第ですよー。

ヴァイキングは2013年に制作、2020年~2021年にシーズン6で終了予定。カナダヒストリーチャンネルのドラマ。アメリカのドラマじゃないんだね。

 

【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン1あらすじと感想

スカンジナビア半島のカテガットの町民ラグナル・ロスブルークは、西の新天地に航海するという大志を抱いていた。造船工で友人のフロキが船を完成させると、愛妻ラゲルサと息子ビヨルン、娘ギーダに別れを告げ、兄ロロや仲間と航海の旅に出る。

ヴァイキングシーズン1あらすじと感想

伝説のバイキング「ラグナル・ロスブローク」扮するオーストラリア人俳優トラヴィス・フィメル

ヴァイキングの第一の魅力はやはり主人公ラグナル・ロスブロークに尽きる。オーストラリア出身のトラヴィス・フィメルの精悍な顔といったら。チャーリー・ハナム(サンズ・オブ・アナーキー、パシフィック・リム)、ローガン・マーシャル・グリーン、イチロー系の柴犬顔は大好物である。

トラヴィス・フィメルは俳優の経歴はろくになかったが182cmの高身長でカルバン・クラインのモデルで脚光を浴びていたそう。彼の表情はどことなく繊細さと寂しさを感じさせる。母性をくすぐる甘い精悍なマスクは観る者の心を捉えて離さない。男も女もゲイも皆うっとりすること請け合いである。

そのラグナルの隣にいる兄ロロがこれだ。絵になりすぎてずっと観ていたくなる。たまらんなー。美しい。

弟ラグナルと兄ロロ、イケメン兄弟

さてヴァイキングたちの航海は難航するが、やがてイギリスの沿岸に辿り着く。修道院を見つけるとすべてを略奪し、不要な者は殺し、残りを奴隷として船に乗せ帰路に着く。(これが史実であるリンディスファーン修道院への襲撃で、793年のこと。)

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右手前の河童だけ助かる

一般にヴァイキングには荒くれ者の略奪者というイメージが定着しているが、実際には農家を営んでいたり略奪よりも交易が多かったという。だが略奪や虐殺があったのは事実であり、この修道院の略奪は史実だという。

もうこのシーンがかなり暴力的で「あらやだ、なあに、この外道姦賊?」とドン引きしてしまう。それはいかにラグナルがイケメンで魅力的なキャラであっても相殺できない嫌悪感と不快感であった。

冒頭でも言ったように、私がいちど本ドラマを離れてしまったのは、その後の第2話~第3話あたりでも再びドン引き無慈悲な殺害シーンが繰り返されたからだ。あまつさえゲーム・オブ・スローンズの鑑賞を終えて複雑な人間模様、忠誠、仁義、義理、血統、出生とはなんちゃらかんちゃら味わった後だったので、ヴァイキングの単純で原始的で不条理な暴力に対する不撓さを持ち合わせていなかったというわけだ。

とか何とかゴチャゴチャ理屈をこねているが、認めるさ、暴力の匙加減に怯んだことを!

あぁ、怯んだとも!

だが心配されたい。生まれつき暴力的な人間はいない。人間は暴力に触れることによってとことん慣れていく生き物なのである。キャラ達を知り、理解するにしたがい、ヴァイキングによる暴力に動じなくなるはずだ。まぁ、いまでも家畜の生贄シーンは苦手だけど。

さて、カテガットに財宝を持ち帰ったラグナルたちは町民たちに大歓迎されるが、ハラルドソン首領には「なに勝手なことしろルドソン!」と命令を無視して勝手に出港していったことを叱られる。ちなみにハラルドソン首領はガブリエル・バーン。

ラグナルは財宝をすべてハラルドソン首領に差し出し、唯一の褒美として生き残った河童頭の僧アセルスタンを奴隷として引き取る。

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キーパーソンとなる河童アセルスタン。ラグナルの息子ビヨルンと娘ゲータに吟味され中。

ラグナルが財宝をあきらめて河童アセルスタンを引き取ったのは、アセルスタンがラグナル達の言語を含め数か国語を話すことができたからだった。

ラグナルは一度の航海で満足したわけではなく、新天地へ壮大な憧れを抱いていた。アセルスタンは語学が堪能なだけでなく、イギリスの地理や王国について知識が豊富だった。ラグナルはアセルスタンに財宝以上の価値を見たわけだ。

ラグナルとアセルスタンの距離は次第に縮まり、ラグナルの神々とアセルスタンのキリスト教神の理解を相互に深めていく。二人の様変わりする関係も見もので、私にとっては本ドラマの最大の見どころだった。

ラグナル達は再びイギリスのノーザンブリア王国を襲う。ノーザンブリア国のエラ王とラグナルの怨恨はこれ以降ずっと続く。

イギリス ノーザンブリア国のエラ王

なお、この時の略奪でラグナルの嫁で女戦士のラゲルサが、ハラルドソン首領が同行させた兄弟にどさくさに紛れてレイプされそうになり殺害してしまう。

カテガットに戻り、嫁のためにハラルドソン首領(ガブリエル・バーン)の兄弟殺害の罪を被ったラグナルは、やがてハラルドソン首領に追われる。ラグナルの兄ロロもハラルドソン首領に囚われて拷問される。

ハラルドソン首領はガブリエル・バーンが担当

ラグナルの農家に首領の軍隊が押し寄せて、ラグナルと家族が命からがら抜け出すシーンは一番お気に入りのシーン。

逃げる河童、ビヨルン、ギーダ、ラゲルサ

ラグナルは意識不明の重体で、家族とアセルスタンの手で山中に棲むフロキの家に向かう。フロキの看病でラグナルは回復する。

ヴァイキングらしさ第一位のフロキ。ラグナルの仲間。

いかにもヴァイキングらしい外見と言動で人気のフロキ。ヴァイキングのねずみ男。プリズンブレイクのTバッグぽい。

フロキは造船工だけでなく、ルーン文字だか何だかで傷を癒すヒーリング能力も持っているので、衛生兵の役割もこなす有能なヴァイキングである。

仲間のトルステインがラグナルの様子を伺いにこっそりやってきて、ロロが捉えられ拷問されていることをラグナルに告げる。ラグナルはハラルドソン首領に決闘を申し込むことを決意。

ラグナルの仲間トルステイン

決闘の末、ハロルドソン首領が死亡。妻シギーと娘に見送られ、このあと船上でバーンされる。ガブリエル・バーンはなんぼバーンされるのか。

このあとバーンされるガブリエル・バーン。

ハロルドソン首領を打ち破ったことでラグナルがカテガットの首領に治まる。

この頃にはイギリスからさらってきたアセルスタンもラグナルに懐くようになって奴隷から自由の民へと昇進する。河童頭も卒業したので、ラグナルの息子ビヨルンに「変な頭」と馬鹿にされることもなくなる。

ヴァイキングはイギリスのノーザンブリアに再襲来し、エラ王の兄弟を人質にとる。ラグナルは2000ポンドの金銀を要求。エラ王は代わりにヴァイキングの一人を洗礼することを要求。ロロが名乗りを上げ、洗礼を受ける。エラ王は金銀を支払うと見せかけてヴァイキングのキャンプを襲うが返り討ちに遭う。洗礼を受けたロロはキリスト教徒のイギリス人を多数殺害し、スカンジナビアの神々への信仰を捨てていないことを仲間に見せつける。エラ王の兄弟(人質)の遺体がエラ王のもとへ届き、エラ王はやむを得ず2000ポンドの金銀を支払う。

同じころ、スカンジナビア半島では妻ラゲルサが子どもを死産してしまう。

スカンジナビア半島に戻ってきたヴァイキングたち。

アセルスタンは「9年に一度のセレモニーがあるんだけど、一緒に行かない?」とラグナルに誘われて山中に向かう。アセルスタンが「わー素敵」と思いながら山頂にやってきたら、そこには怪しい神殿があった。

あまり質問すると「お前ら、質問多すぎなんだよ!!」とキレる預言者。あと占いしてもらったあとは手の平を舐めさせられる。

ヴァイキングたちはキノコを食べながらトリップしてる。

ラグナルが「儀式には9体の家畜と、9体の人間の生贄が必要なんだよねー」とかエロスで意味深な目を向けてくる。目がエロい。あんな目で口説かれたい。

そんなこと言ってる場合じゃねくて。

危うく生贄になるところだったアセルスタン

いつのまにやらアセルスタンは生贄に選ばれていました。

「一緒に行く?」て誘ってくれたから喜んで来たのに生贄にするなんてひどい。

ところがアセルスタンは神殿の司祭にまだキリスト教への信仰心を捨てていないことを見透かされ(たおかげで)生贄になり損ねる。

ラグナルに「お前がなる予定だったんだよなーへへ」とか言われる。へへじゃねえよ。

アセルスタンの代わりに、ラグナルの仲間レイフがボランティアして生贄になる。

なお、この儀式にはスカンジナビアのホリック王という新キャラも参加する。

スカンジナビアのホリック王

ホリック王はラグナルに一目置いており、ある首領との領土問題を解決するためにラグナルの力を借りたいのだという。ホリック王はシーズン3まで登場する。

「ホリック王どこで見たっけか」と思ったら、「サンズ・オブ・アナーキー」でアブナイ連邦保安官やってたね。彼も一度観たら忘れない(忘れてるけど)インパクトある人だよね。俳優はドーナル・ローグ、カナダ人。

一方、ラグナルは妻ラゲルサの子が死産だったことにモヤモヤしており、神殿の神様の偶像に抱きついてこっそりと「俺に多くの息子を授けてくれるのはだ~れ?」とかふざけたことを呟いて現代女子を敵に回していた。イケメンだが中身は割と糞なラグナル様であった。

ラゲルサもラグナルが自分に落胆していることに気が付いており、預言者に二人の運命を占ってもらったりするのだが、ラゲルサの不安は的中する。

ラグナルはホリック王の依頼で領土問題の解決に向かうが、森の中でアスラウグ王女と出会い、誘惑されてしまう。

ラグナルを誘惑するアスラウグ(右)。それは禁断の実のリンゴだろうか。左は手巻き寿司を手にしたラグナル。

アスラウグは180cmの長身故に目を見張るが、一瞬大林素子さんに見えてしまったし、口がデカいしケツ顎だし美人なのかよく分からない。元モデルなので華がある。

アスラウグ女王が好きになれないのは、妻ラゲルサが息子死産で喪に服しているというのにアスラウグといちゃいちゃしているラグナルが許せないからであって、アスラウグ女王を憎まず。

ハスキー秋田犬みたいなブサ犬が可愛い

ラグナルはアスラウグ女王と体を重ねてしまうが、それを息子ビヨルンが目撃していて翌朝ビヨルンに「母さんにヒドイことをするな」と諫められたので、アスラウグからの二度目の誘惑を見事に跳ね返す。

さて、ホリック王が領土問題で争っている相手がボルグ首領である。

ボルグ首領

ボルグ首領はラグナルとロロの兄弟関係を観察し、ロロが現状に不満を抱いていることに気づく。そう、ロロは弟ラグナルにずっと忠実に仕えてきたが、リーダーになる夢を捨てきれずにいたのだ。何故、弟ラグナルだけが伝説のヴァイキングとして崇められているのか。ロロはハラルドソン首領の未亡人シギーと不倫関係にあったが、シギーからも同じことを言われていた。

ボルグ首領に耳打ちされるロロ様

ロロ様は、野望と嫉妬心を抑えきれず、ボルグ首領に言いくるめられ、ボルグ首領の側でラグナル達とホリック王を相手に戦うという。

ロロが好きなのでちょっとこの裏切りには納得できないなー。どっちかっていうとラグナルにあくまでも忠実な仲間たちのブロマンスが見たかったので残念。

規模は小さいけれどもゲースロと比べても戦闘シーンが多いのがイイね。

ヴァイキングの雰囲気もよく出ており、登場人物も魅力的なのが多い。決してゲースロの亜流というわけではなく、ヴァイキングというショー分野を堅実に打ち立てることに成功したと言っていいでしょう。

いずれにしてもヴァイキングは今まで観ていなかったことを後悔する一作となりました。

ヴァイキングは6シーズンでまもなく完結するようですが、Netflixで続編が作られるとも伝えられているので楽しみですね。 

 

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