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【ヴァイキング】シーズン2前半のあらすじ感想:エクバート王との出会い、カテガット襲撃

ヴァイキングテレビドラマシーズン2あらすじ感想

ヴァイキング~海の覇者たち~シーズン2

【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン2前半戦(第1話~第5話)のあらすじと感想です。

ヴァイキング…その原始的でストレートな暴力描写にいったん怯んでシーズン1の第2・3話でいちど放棄した日はいずこ。再開し始めてシーズン1の第4話から一気にハマってしまったドラマです。

シーズン1ではラグナル達ヴァイキング賊が西へ出航。イギリスのノーザンブリアに三度上陸し、ノーザンブリアのイギリス軍とバトルを繰り広げました。

ノーザンブリアのエラ王は兄弟を殺害され、金銀財宝も献上、ヴァイキングへの怨嗟は高まったままです。

その後、スカンジナビア半島に戻ると、ホリック王から領土問題解決のために「力を貸してほしい」と要請され、ラグナルは対ボルグ首領戦に巻き込まれます。

するとラグナルの兄ロロは野望と嫉妬心をボルグ首領にくすぐられ、ラグナル達を裏切ってボルグ首領側についてしまいます。

シーズン2は ホリック王+ラグナル首領 対 ボルグ首領+ロロ の血濡れの戦いから始まります。

 

【ヴァイキング~海の覇者たち】シーズン2あらすじ感想

左がロロ、その隣がボルグ首領

ホリック王+ラグナル対ボルグ首領+ロロは壮絶な全面戦争を繰り広げます。この戦いでラグナルの忠実な仲間アルネがロロの手によって命を落とします。

ヴァイキングの最強戦士ロロは、止めようとするフロキトルステインも血祭りにあげますが、いざラグナルを前にすると「やっぱりお前を殺すことはできない」と膝をついて降伏します。

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弟ラグナルを殺せないことに気づいて戦いをあきらめるロロ

ロロがまさか仲間のアルネを殺した上に、フロキとトルステインを殺すのを厭わないとは・・・この人達、絆はそう固くないみたい…?

一般にこうして命懸けで勇猛に戦う民をみていると、仲間との絆や忠誠心が大事なのではないかと思い込んでしまうけれど、このドラマのヴァイキングたちは割と日和見主義だったりする。絶大な指導者に忠誠を誓い命を懸けて守る…という伝統的で保守的なタイプではなくて、昨日の敵が今日の味方だったり、今日の味方が明日の敵だったりする。

これを「予測不能な展開」で「おもしろい」と感じるかどうかは視聴者次第なんだけど、私はどうも「唐突」に感じました。ゲーム・オブ・スローンズのように何シーズンも前から根回しをしておくような粗筋を観てくると、行き当たりばったりさとキャラのブレを感じてしまうのよね。

キャラがブレれれば主人公を中心にした求心力が壊れてしまうことは、「ウォーキング・デッド」で痛いほど味わったし「ゲーム・オブ・スローンズ」の後期にも少々その傾向は見られました。その結果、視聴率が下がったりファンから批判が寄せられました。

とはいえ、ヴァイキングが殺るか殺られるかという環境に生きているならば、宴、女、略奪といった刹那的な生き方も自然ではあるし、下剋上や背信も致し方ないので、逆に自然なのかもしれないいよねぇ。だから弟のロロがラグナルを裏切るのもアリで、その意味ではロロはいつも自分に正直に生きていたとも言える。

でもねぇ?そこはやっぱりラグナルとロロの兄弟愛の方が見たかったよねぇ?まぁ、のちにロロはああいうことになるので、永遠の兄弟愛は夢でしかなかったのだけど…

まぁ、シーズン4くらいまで観ると分るけど、その予測不能あるいは唐突な性質は、やがてコメディ風情へと変わってしまう向きもあります。「ハハッ。何それ。何でもアリやな」みたいに。

さて最強戦士ロロが降伏しちゃったので、周りも戦意を喪失。ラグナルの説得もあって、ホリック王対ボルグ首領は休戦になります。二人は交渉の末、領土の賃貸契約みたいな感じで一応合意します。まぁ、ラグナルとロロの手前ね。

カテガットに戻ったヴァイキングたち。あっ。いい忘れてたけど、ラグナルがこの戦争に行っている間にカテガットで疫病が発生、娘のギーダが死んじゃっていました。ついでに故ハラルドソン首領と妻シギーの娘もこの疫病で亡くなりました。

人類を一番殺している大量殺人鬼は戦争でも人間でもなくてウイルス。当時は薬もないし、切り傷ひとつ負うだけでも死に至っていたでしょうから、戦闘で死ななかったとしても傷を負うこと自体がリスクだったんだろうなぁ。ハードモードな世界だよなぁ。

同胞を裏切ったロロは裁判にかけられますが、法の番人はロロを解放します。民は驚きますが、実はラグナルが手を回してロロの命を救っていたのでした。

さて、ラグナルがアスラウグ女王と寝たことを知った妻ラゲルサ(息子ビヨルンから聞いた)は激怒し、二度と会わないようにラグナルに言います。ところがアスラウグ女王が大きいお腹を抱えてカテガットにやってきます。ラグナルがやむを得ずアスラウグ女王を第二婦人にしようと提案したため(アスラウグ女王もこの提案に合意)、ラゲルサはカテガットを去ります。息子ビヨルンは悩んだ末、ラゲルサと一緒に行くことにします。

最愛の妻ラゲルサと息子ビヨルンが去ってしまい悲しむラグナル。お前が誘惑されて素子を孕ました挙げ句一夫多妻制とか言い出すから。

ちょっとこれは辛かった…ラゲルサが好きなこともあるけど、アスラウグ女王に子どもが出来たからってこの仕打ちはないわ…。もちろんラグナルは二人に居て欲しいわけだけど…ラゲルサの立場からしたらこんな屈辱はないわけで。私がラゲルサでも出てくわ。ラグナルにとっては息子ビヨルンも去ることを選んだのが一番キツかっただろうね。

こういうわけでアスラウグ女王のことは最後まで好きになれないのだけど、思ったより長くカテガットの女王として君臨するし、アスラウグ女王はアスラウグ女王としての役割をしっかりこなしていて良かった。

現代北欧がフリーセックスの国であることは、かつて女性が男性の従属物であったことの裏返しなのかもしれないわね。北欧の歴史はよく知らないけど、キリスト教と北欧の神々の宗教対立も含めてすごく興味が湧いた。ドラマを観ながら歴史を勉強し直したいと思えるよ。確かシーズン3に出てくるフランク王国の王の祖父がカール大帝と言っていたから、ドラマの時代は9世紀くらいかな?

男尊女卑、奴隷多数、女性は男性の従属物が当たり前の価値観の世界なので、逆にポリコレが入り込む余地がなくて安心しました。

必要以上にポリコレを強要することは現実を否定することでもあるわけで、たとえばドラマの世界ではゲイカップルが自然にそこにいて誰も気に留めず、ゲイの人たちは虐げられることも後ろ指をさされることもなく、万人に受け入れられている。でも現実はそうはいかない。現実は肩身の狭い思いをしていて人前で手を繋ぐことさえ躊躇しているでしょう?

カリフォルニアではゲイカップルは毎日見かけたが黒人と白人、黒人とヒスパニックといった異人種カップルは殆ど見かけないのに、ドラマだと必ず異人種のゲイカップルが出てきて周囲に馴染んでいる。という具合に昨今のドラマのポリコレは現実の問題をあたかも存在しないかのように無視していて現実との乖離が大きすぎるのが問題。本ドラマはカナダ制作だからポリコレ圧力も高くないのかもしれない。

さて。

それから4年後・・・

ラグナルがイギリスに出航することを宣言。ホリック王とボルグ首領も我先にと駆け付けるが、ホリック王の要望でボルグは抜きで行くことに。ロロももちろん遠征にお供することは許されずカテガットに残る。

嵐を抜けて着いた先は、イングランドのウェセックス。エクバート王という男が支配する王国だった。イギリス兵たちに奇襲され、ホリック王の息子が一人死亡。ラグナルは同行したアセルスタンに助けられる。

アセルスタンはさぁ…4年前とはいえ、生贄にされそうになったのに、そのまま北の民になったんだ。ふぅ~ん。しかもラグナル助けてるし。

なお、アセルスタンは信仰心はともかく、北の民として生きていくことを決意したようですっかり仲間として行動し、イギリス兵を殺害することも躊躇わなくなりました。

ウェセックスでラグナルが求めたものは財宝ではなく肥沃土でした。

ヴァイキングたちがウェセックスにいる間、除け者にされたボルグ首領が復讐からカテガットを襲います。まぁ、そうなるよね。でも、もともと出航に反対したのはホリック王だったのだから、矛先が違う気もする。

カテガットには飲んだくれやさぐれロロしか残っていません。さぁ、ピンチ。でもシギーに「おい起きろ!やばいって!」と起こされ、戦士ロロに変身。腐っても戦士は戦士。裏切り者だけど、私はロロ単細胞でけっこう好きなんですよ。

ロロのおかげでラグナルの息子たちとアスラウグ女王は命からがら抜け出したのですが、アスラウグ女王が「納屋なんかで寝れない」「こんなひどいところに居られない」とか我儘がひどいので殴りたくなると思いますが堪えて。

エクバート王はラグナルと面会することに同意、ラグナルの土地の要求を呑みます。エクバート王を演じるのはイギリス・マンチェ出身のライナス・ローチ。あれ?ホームランドの大統領首席補佐官じゃん。声に特徴があって、英語が聞き取りやすい男優です。

ウェセックスのエクバート王、キーパーソン

カテガットがボルグ首領に襲われたという知らせを受け、ラグナル達はカテガットに戻ります。アセルスタンは通訳のためにホリックとともにウェセックスに留まりますが、イギリス兵に襲われ、アセルスタンが捉えられ、十字架に磔にされてしまいます。そこエクバート王が現れ、九死に一生を得ます。

カテガットに戻り、アスラウグ女王と息子たちと無事に再会したラグナルですが、ボルグに応酬するだけの兵力がありません。そこへラゲルサとビヨルンが大勢の兵士を連れて加勢にやってきました。

長男ビヨルンと元妻ラゲルサが応援に駆け付ける。4年ぶり。

成長したビヨルン、元妻ラゲルサ

ラグナルの長男ビヨルン、美男子。この子がラグナルを凌ぐほどの伝説のヴァイキングになるらしい。

成長したビヨルン可愛い。

なお、ラゲルサはヘダビューという地域で他の首領と再婚していたのですが、再婚した夫がDV野郎で困っていました。まぁ、ラゲルサなのでDV野郎はそのうち返り討ちにするだろうから心配ないでしょう。

でもなぁ…浮気した元旦那と奥さんと子どもがピンチの時、ラゲルサのように助けに行くかなぁ…私なら放っておくけどな。

ラゲルサの援軍のおかげで、ラグナルはカテガットを取り戻します。ビヨルンも陽動作戦に参加します。

カテガットを取り戻した後、ラゲルサはヘダビューに戻り、ビヨルンは兼ねてから希望していた通りにラグナルの元に残ることにします。

さてエクバート王に助けられたアセルスタンは、エクバート王に異教徒の信仰について聞かれます。イギリスの地に戻ってきたアセルスタンはキリスト教の信仰に再度触れ苦悩します。

ホリックたちはイギリス兵に襲われほぼ全滅、ホリックと息子エルレンデールはなんとか生き逃れます。

シーズン2前半(第1話~第5話)はこんな感じ。

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