テキサスチェーンソーやブレイド3のジェシカ・ビール主演、サスペンススリラーのドラマ「The Sinner -記憶を埋める女-】を見た感想です。
全8話のシリーズです。
夫と幼い息子に囲まれて幸せな日々を過ごしていた主人公が、突然白昼堂々と男を刺し殺すというショッキングな出来事から物語は始まります。
【The Sinner -記憶を埋める女-】あらすじ
コーラ(ジェシカ・ビール)は幼い息子と夫、義両親と平穏な日々を過ごしていました。ある日、家族で休日に人々が余暇を過ごす湖畔のビーチに向かいます。
ビーチでくつろぐコーラたち。ところがコーラは突然リンゴを向いていた果物ナイフで前方にいる26歳の男性を刺し殺します。
目撃証言も物的証拠も十分、コーラは有罪を認めれば30年の刑になります。しかしコーラ自身も自分がなぜ男性を殺したのか分かっていません。動機が不明なので、裁判で弁護をすることができないのです。
刑事のアンブローズはコーラと男性の間には過去に何か接点があったに違いないと思い、捜査を続けるのですが…
というようなあらすじです。
【The Sinner -記憶を埋める女-】感想
ジェシカ・ビールはバトルもOKなセクシー美女としてどんどん行くのかと思ったら、ジャスティン・ティンバーレイクと交際を始めてから第一線の映画から退いた感じですよね。
当時はジェシカ・ビールほどの美人がなんでジャスティン・ティンバーレイクなんだろう…と不思議に思ったものですが、お子さんもできて仲がよさそうで何よりです。
しかし36歳になった今もあの存在感は健在で、本作でも主役に足る堂々としたオーラを見せてくれました。なによりスタイル良すぎィ。ブレイド3で鍛え上げた体を維持しているようですね。細すぎず、ムキムキすぎず、理想的なスタイルで羨ましいなあ、おい。
でも前髪はない方が好きです。あと鼻をやっぱり弄り過ぎちゃったかなぁという感じがしますね。もともと美人なんだからあんなに鼻筋立てる必要なかったですよ。やりすぎるとやはり不自然になりますね。
ジェシカ・ビールコーラ
静かで穏やかな性格のコーラ。コカコーラのColaじゃなくて、Coraです。ビーチでみんなくつろいでいる時に、突然フランキーという男性を刺し殺す切れ者。
自分でもなんで男性(フランキー)を殺したのか分かりません。自分の過去に何かあったことは確かなんだけど、その部分だけ思い出せません。
リンパ腫に侵された妹フィービーがいて、部屋から一歩も出ることができず将来の見えないフィービーは、コーラの人生を疑似体験しようとしていました。
母は厳格すぎるキリスト教徒で、こちらがビッチスラップしたくなるほど性的な抑圧を娘たちにも課しています。一方、父はお向かいの隣人と逢引を重ねています。
ビル・プルマンアンブローズ刑事
ジェシカ・ビールと共に主演級を演じるのはビル・プルマンです。ただ一人、コーラに何があったのかあきらめずに調べ続けるアンブローズ刑事の役です。
マイケル・ダグラス系の彼はかつては大統領まで演じた挙句、戦闘ヘリに乗り込んで大統領自らエイリアンをやっつけて地球を救い、(アメリカを)再びインデペンデントさせた偉大な人でしたが、久しぶりに本作で見かけた彼はSMプレーに興じるマゾ気質の性癖をもつ良心的刑事に替わってました。
アンブローズ刑事は妻と別居中で夫婦カウンセリングを受けています。妻の提案で結婚生活をやり直そうとするのですが、やり直しても妻がどうも小難しくてですね、還暦近いだろうに「私のこと見てくれない」みたいな面倒くさいこ言ってくるのでかないません。
そこでビル・プルマンは細くてか弱そうな妻とは正反対のちょっと大きめのワイルドな女王様にかしずきます。
ビル・プルマンのお抱え女王様がこちら。
「オレンジ拾いなさい、この豚野郎!」と、目だけで元大統領を操ることができる綺麗な豚女王様。
どっこい、このくらいの体型の女性はアメリカでは肥満に入らず、むしろ「カーヴィ」だとか「グラマー」だとか、はたまたエロサイトではbbwというレッテルを掲げて男性に人気がある。まして彼女のような美人なら、言うことない。
「ここがいいんでしょ?ほらほら、引っ張ってやるわよ」どこを引っ張っているのか分かりませんが、元大統領は腰砕けに嬉しそう。
ストレスが溜まると女王様に虐められたくなるようで、指先を踏んでもらったり、スーパーでわざと落としたオレンジを犬のように拾わせられたり、あの行為中に首を絞められたり、画面ではよく分からないがつねられているのか引っ張られているのか、あんなことこんなことされたりします。
そこまで見たくはなかったのだが、この女王様は格好良くて気に入った。
キョドリ具合が私並みのビル・プルマンに親しみを感じずにはいられない。
ジェシカ・ビールとビル・プルマンという主演2トップに加え、わき役陣の優秀なこと優秀なこと。
穏やかで優しい夫役にクリストファー・アボット、アンブローズ刑事のパートナーにドーン・ノーウッド、弁護士役にスーザン・パウファー、ファーマー刑事にジョアナ・アドラーなど、わざとらしくない演技ができる個性派が脇を固めています。
ストーリーはショッキングな始まり方を見せます。
ビーチでくつろぐコーラファミリー、このあと悲劇が起こります。
一番びっくりしたのは夫のメイソンですね。隣にいたワイフが突然果物ナイフで男をめった刺しし始めるのだから、到底理解の域を超えています。
コーラに何があったのかは第7話で分かりますが、第8話にも更なる秘密が隠されています。それまでは少しずつコーラの記憶を頼りに過去が明らかになっていくのですが、事実は自分が予想したものとは違っていました。
父と母の関係や、父の意味深なショットなどから予想1を立てるも不正解、森の中にあるリッチなハンティングクラブの線から予想2を立てるも不正解。結局予想を裏切って実際に起こりそうな事件だったというのが気に入りました。
コーラが断片的に覚えている壁紙、貯水タンク、スクールバス、音楽など、小技も聞いていて謎解き要素が満載で、大満足の骨太ドラマです。
なお、本作はセックルが非常に多いです。セックルと暴力的なコンテンツが売れるのはわかりますが、かなり多いので、ご家族とみる時は注意してください。