2019年5月10日に配信されたNetflixオリジナルドラマのシーズン1のあらすじと感想です。
ティーンのサバイバルというのが気になりましたが、アポカリプス系やサバイバル系は大好物なので一応観てみました。
※「ザ・ソサイエティ」はシーズン1で打ち切りとなりました。
Netflixドラマ【ザ・ソサイエティ】あらすじ
裕福な住民たちが暮らす美しい町から大人の姿が突然消えた。戸惑いながらも必死で生き抜こうとする高校生たちを、危険と裏切り、そして大きな謎が待ち受ける。
ザ・ソサイエティ-Netflix
高校生がバスで10日ほどのサマーキャンプに出かけたものの、キャンプへの道が遮断されていたためバスは学校に引き返します。
両親に電話をかけますが、誰一人電話に出ません。家に帰っても大人の姿は誰一人見当たりませんでした。
高校生たちは次の日町外に行こうとしますが、町はすべて森に遮断され、外に出ることができませんでした。
高校生たちはなんとか生き抜くために協力して町を運営していこうとするのですが・・・
という話です。
Netflixドラマ【ザ・ソサイエティ】登場人物
シーズン1のメインキャラはこの辺です。
姉のカサンドラに代わってリーダーになるアリー
最初はリーダーである姉カサンドラを支えていたが、後に姉に代わって町のリーダーになる。
ウィルに想いを寄せている。
アリーの姉カサンドラ
アリーの姉で、高校のリーダー的存在。
学校で一番人気のハリーと嫌い合う仲。
心不全を抱えていてペースメーカーをつけている。
人気ものハリー
高校で一番人気のハリー。
リーダータイプのカサンドラと嫌い合う仲。アリーとは友好的。
ケリーと付き合っているが・・・
ハリーのGFケリー
ハリーの恋人。外界から閉ざされた後、ハリーと関係がうまいくかなくなり・・・
大人しいタイプだが、気が優しい女の子。
「アポストル~復讐の掟~」に出ていた子ですね。
才女のしっかり者GFヘレナ
才女で冷静なヘレナ。ルークと交際している。敬虔なクリスチャン。
アリーの右腕的存在ウィル
アリーが想いを寄せる相手ウィルは、ハリーの恋人ケリーに片思いしている。
アリーがリーダーになってからはアリーにずっと寄り添い、右腕的存在になる。
サイコパスキャンベル
子どもの頃にサイコパスの診断を受けたキャンベル。両親も弟のサムもキャンベルを恐れている。
友人のいないエルに気がある。
聾唖の少年でキャンベルの弟サム
キャンベルの弟。サイコパスの兄キャンベルを恐れている。聾唖。ゲイ。
ヘレナのボーイフレンド、好青年ルーク
ヘレナのボーイフレンドの好青年。
ザ・ガードという警備隊のメンバーで、町の保安と秩序を維持する役目。またアリーの護衛も。
鑑識・科学担当ゴーディー
カサンドラに好意を寄せるようになる。
事件の鑑識や、なぜ外界と遮断されたのか、ここはどこなのかを調べている。
Netflixドラマ【ザ・ソサイエティ】感想
登場人物のメンツをざっと見てお分かりになる通り、パッとしないティーンキャラによるパッとしないドラマです。
終わり。
としたいくらいのドラマなので、ささっと感想書いておきます。
ティーン向けのティーンサバイバルドラマでございます。それ以上でもそれ以下でもありません。この言葉でどんなドラマか大方の予想はつくかと思います。
設定はまんま「アンダー・ザ・ドーム」ですかね。そのティーン版です。
内容は人間ドラマに焦点が置かれていて「ここはどこなんだ」「他の民はどこへ」といった謎解きに触れることはほとんどなく、たまに申し訳ない程度にナードのゴーディーが集会で報告する程度です。
人間ドラマはずばり「蝿の王」を真似てますね。強く意識していると思われます。
アマチュア俳優によるアマチュアドラマを観ているような感じのドラマなので、見続けるには多少忍耐力がいります。
唯一マシなのはエル役の子かなぁ…彼女はM・ナイト・シャラマンの「ビジット」に出ていました。ケリー役の可愛い子は「アポストル」の若い子ですね。最悪なのはリーダー姉妹がそろって不細工というところかなぁ…
リーダー姉妹の姉のほうのカサンドラは早い段階で退場してしまうので、アリーが事実上の主役になるわけですが、ぜんっぜん可愛くないし救いようがない大根役者です。ピカチュウ実写版に出てるらしいんですけど…他の俳優たちも大概だがな。
ティーン向けということもあってキャラ設定が「13の理由」とかぶってしまうのだけれど、13の理由のほうが俳優もベターで共感できることが多かったなぁ。
「蝿の王」と比べると、子どもの狂気や残酷さもだいぶ控えめだし、とりたてて褒めるところがないぁ…
「蝿の王」は権威がない社会で子どもたちが暴走していきますが、本作のキャラは高校生なので社会の仕組みを少なからず知っています。そのため町長から始まって警備隊、議員といった権威を決めていくので、暴走しても内省する力もあるし、友人というブレーキ係もいます。
ノーマルな世界から自分たちしかいないパラレルワールドに迷い込んだことを考慮にいれても、むしろ高校生活を送る高校生たちの交流や足の引っ張り合い、ライバル意識、不器用さとあまり変わらないんだよなぁ。崩壊した世界で社会を築いていく人間模様を描くのが意図なのかもしれないけど。
いちばん許せないのはクサイ台詞のオンパレードと、ポリコレのやりすぎですね。
たとえば限られた資源を有効に使うために、金持ちハリーの家とか大きい家で共同生活をするようになります。自分の家に数十人の高校生が押し寄せてきて、綺麗な家は散らかり放題になります。
そこでハリー達ジョックス(アメリカのスクールカーストの最上位にいる男)らは「自分たちの家や物を奪われている」「自分たちのものは自分たちのものだ」と考えるようになります。
町を統治するアリー派は、「家をみんなに開放すべき」「共有して助け合うべき」「ひいてはそれがサバイバルにつながる」と考えています。
まんまメキシコ国境に押し寄せる不法移民とアメリカ人の構図です。
焦点があてられるべき問題を取り上げるのは自然の流れだとしても、あざとすぎて興ざめします。
ポリティカル・コレクトネスを謳いながらも相変わらず主人公は金髪白人の若い女性で、ポリコレ枠にアジア人女性、黒人男性(しかも肌の色が限りなく薄い)、ムスリム、ラテンのキャラを入れているだけ。女性陣は皆同じボディタイプ。男も女もデブがいない。これで多様性を謳うとかちゃんちゃらおかしい。