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【アポストル~復讐の掟】Netflix映画の感想:途中で何やってんだか分かんなくなっちゃった監督

アポストル復讐の掟netflixあらすじネタバレ感想

Netflixオリジナルのスリラー映画【アポストル~復讐の掟】を見た感想です。Netflixはドラマは割といいんだけど、映画はイマイチだよなぁ。予告は面白そうなホラー&スリラーなので、いつも順調に予告詐欺に引っかかってますよ。

少し前にみたオヤジ版ブレアウイッチプロジェクト「ザ・リチュアルいけにえの儀式」と同じパターンを踏んでるね。

サブタイトル「復讐の掟」とは一体何だったんだろうか。いい加減な邦題つけやがって!Netflixをディスりたくはないんだけど(まあまあ好きだから)、邦題のセンスのなさが工藤静香姐さん並みでため息ついちゃうよ。あっ、ファンの方いたらごめんなさい、木村さんちの奥様は別に嫌いってわけじゃないんですよ。

 

【アポストル~復讐の掟】作品情報

原題:Apostle

公開年:2018年

監督:ギャレス・エバンス

出演:ダン・スティーブンス、ほか

上映時間:128分

監督はRaidとRaid 2が好評のギャレス・エバンス。Raidは高層階にとじこめられたSWATチームが犯罪者たちの標的になり、生き残りをかけて戦うサバイバルアクションです。まだ見てないけどな! 

 

【アポストル~復讐の掟~】あらすじ

舞台は1905年。

身代金目的で謎のカルト教団に誘拐された妹を救出しようと、とある孤島に辿り着いたトーマス・リチャードソン。

ほどなくして教団は、この男に罠を仕掛けたことを後悔する羽目に。 カルト教団の奥深くに潜入したトーマスは、教団の根底に潜む秘密を次々に暴いていきます。

Netflix

 

【アポストル~復讐の掟~】感想

いやいやいや違う違う、あらすじ違うでしょこれ!?

舞台は1905年。

身代金目的で謎のカルト教団に誘拐された妹を救出しようと、とある孤島に忍び込んだトーマス・リチャードソン。

ほどなくしてトーマスは教団が物資と金に困っており、島に女神という名の怪物が住んでいることを知ります。女神は血が必要で、教団が殺した人物の血をすすって生きており、その血によって植物や作物が育つというからくりでした。

一方、カルト教団はリーダー争いも勃発し、トーマスは女神とカルト教団を相手にしながら妹を助け出そうとします。

でしょ?

ギャレス・エバンスの皆の衆が愛して止まない「レイド」を見ていないだけに確かなことは言えないんだが、レイドもきっと色々詰め込まれたアクション大作だった。と勝手に思う。そうでないとこのレビューが成立しないので、そういうことにして下さい。

もとい、その面白要素詰め込みスタイルを踏襲しているのか、とにかくごった煮!

「ロード・オブ・ザ・リング」のように幻想的で美しい丘と海を背景に「ウイッチ」の雰囲気の中、木の枝をベッドにして生きている他称女神の干からびた婆さんが「ビジット」の婆さんのように地下を駆け巡ってトーマスを脅します。

婆さんは「サイレントヒル」の処刑人・三角頭の頭が丸いバージョンみたいな包帯グルグール男に血をもらってて、トーマスもエサにしようと思って「レザーフェイス」みたいに人肉粉砕機?にかけようとする。

こうして書いていても何が何だか分からない。

一方、カルト村ではリーダーが野暮用を済ませている間にグロめの修羅場が繰り広げられ、いつのまにやら仲間のクィンがリーダーに名乗りを上げ、勝手にリーダーになって「2001人の狂宴」みたいな拷問シーンを見せて視聴者をドン引きさせる。

前半40分くらいはカルト教団の不気味さが孤島と相まって怖い雰囲気が出てたので、そこだけ見ればいいと思います。とりわけカルトどもが侵入者を探そうとして新入りを一列に並べ、カルトのバイブルの一節を唱えさせるシーンはスリリングである。

しかし思いのほかトーマスの正体(妹を助けにきた)があっさりバレてしまうので、この映画マイケルベイ並みに長い128分もあるのに、このあとどないすんだ・・・と思っていると、そこから婆さんと処刑人の相手したり、村人の愛憎劇を展開したり、拷問シーンに時間を割いたりする。

最後は婆さんが霊力を引き渡したのか、トーマスの血によって植物が生えてきてめでたしめでたし。

主人公のトーマスも格好いいんだか格好良くないんだか。終始カルト民を睨みつけ、気難しい理科の先生のようなトーマス。そんなに睨みつけてるとすぐ侵入者だってバレちゃうのに。

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格好いい時のトーマスとよく分からない時のトーマス

トーマスはカルト教団の孤島に「誰がなんと言おうとも、カルト教団に忍び込んで妹を助けたる!」と威勢のいいことを言っておきながら、島のカルト民の青年を舎弟にして自分の手助けをさせておきながら、青年がピンチな時に何もせずにぼーっと見ている。(ヒロインのアンドレアが必死に青年を助けようとしていると言うのに)

妹をせっかくズタ袋から出したのに、妹とゆっくりくつろいで話し込んでしまい、処刑人にまんまと見つかって殴られ気絶させられ、人体粉骨機にセットされるトーマス。

途中で暴走し始める島民のクィンは突然大声を出し始めるが、本作をまだ見ていないあなたが想像できないほどの不愉快なジジイである。このジジイはある人間をトッ捕まえて、リーダーの指示を仰ぐことなく、よくわからない「お清め」という名の公開拷問殺人を強硬実施する。

この拷問もなんだかポイントレスだが、悪代官クィンが反撃されて死ぬときもやけに暴力的で不必要なゴアシーンだった。

もうこんな映画は嫌だ…128分も、子どもの次に大切な冬眠時間を削って見たというのに。

評価:15点