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【ゼロゼロゼロ】第6話あらすじと感想:ロス・セタスがモデルか

ゼロゼロゼロ第6話あらすじと感想ネタバレ

zerozerozero@amazon

ごきげんよう。

今年も半分終わったよ。年を取ると月日の経過がものすごく早く感じられますねぇ。

キッズ時代の1年は40代の4年くらいの勢いに相当すると聞いたことあるけど、断言するよ。本当だよ。

自分も老い、周りも老いてきて、あちこちが痛くなったり病気にかかったり、昔のように精力的に動けなくなったりしますYO。

もっとリアルな話するとね…人生のUターン地点を曲がると、会話の半分は「イテテテ」「アイタタ」「ハァー」「ヨイショ」の4つで構成されるようになりますよ。あと「あれがそれでこう」といった指示詞で構成されるようになります。

私の「イテテテ」「アイタタ」「ハァー」「ヨイショ」の4単語に両親の同4単語×2名が加わり、4単語×3名の大合唱。

楽観的な悲観主義者の私でも心なしか人生がネガティブモードになってしまったりします。

そんなとき、私の心のよりどころはやはり家族でありまーす。

現在、夫はアメリカ、私と子どもは日本という別居状態で、コロナのせいで私たちがアメリカに行くことも夫が日本に来ることもできない事態が続いています。

交際中から遠距離には慣れていましたが、付き合いが14年目に入る夫は私の人生においてかけがえのない存在であり、もはや身体の一部。一緒にいないと自分の身の一部が削がれたような奪われたような、そんな気分になります。

バリバリ精神的に依存していて(経済的にもですけど)。なにせストレスを感じたら旦那に八つ当たりするか、バーンと体をぶつけていくか(比喩ではなく)だし、悲しい寂しいといったネガティブな心理のときは旦那のヌーク(首回りのブヨブヨしている部分又は二十顎の部分)に顔をうずめて「二十顎野郎め!」と言いながら引っ張ったり噛んでみたりニオイを嗅いで「くせえ」と言ったりして愛を深め合っています。

旦那はというと、私の顔の毛穴を押して角栓を出そうとするのが好きみたいだけど、はっきりいってイヤです。

死が二人を分かつまであと何日一緒にいられるのかな。と感傷に浸ってみたりします。

コロナのせいで世界がほぼ鎖国状態になり飛行機も飛ばなくなったらどうしよう、とか考えちゃったりもします。そうしたら彼はアラスカまで陸路で移動してアラスカから船で日本を目指すだろうかと。

はい。脈絡のない前置きをしたところで、Amazonプライムドラマ「ゼロゼロゼロ」の第6話のあらすじと感想です。

 

【ゼロゼロゼロ】第6話あらすじと感想

第6話の舞台はメキシコで、元陸軍特殊部隊のマニュエル・コントレラスを中心に描かれます。

現実社会で麻薬密売といえばコロンビアとメキシコが主戦場でありますが、90年代にコロンビアの巨大カルテルが瓦解したあと、2000年代後半からはメキシコが荒れ狂ってますので、メキシコを舞台に描かれる回はスリル迫力満載です。ひぃー怖ぇー。

 

クリスとエマはモロッコに到着

クリスとエマはセネガルで出会った案内役オマールを砂漠に埋めます。

クリスにもエマにもオマールにも親しみはないけれども、カットがいちいち美しいんだな。

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砂漠の中、青い空を背景にして墓前に立つエマ、カットが印象的

砂漠の中を走り抜けるトラックとか、印象的なカットが多い。ヘアーカットも印象的だけど。

エマとクリスは砂漠を抜け、無事にモロッコに到着します。

 

麻薬カルテルの戦闘部隊の誕生

コントレラスは麻薬カルテル「レイラス兄弟」の戦闘部隊として、モンテレイの街を次々と支配していきます。

中小組織の売買人どもや町の若者たちをリクルートして、精神的・身体的に鍛え上げ、傭兵を作り上げていきます。さながら軍のブートキャンプ。

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燃えるコントレラス。おっかない。

元特殊部隊の軍人や元警察官をリクルートするのはメキシコの麻薬カルテルの常套手段で、原著「ゼロゼロゼロ」を読んだ限り、これは新興カルテルのロス・セタスを描いている模様。

ドラマに出ているキャラは架空で、実際の人物や組織に相当しないと説明していたけれど、さしずめレイラス兄弟は古参のガルフ・カルテル、コントレラス軍曹が組織化した傭兵軍団がロス・セタスといったところ。

ロス・セタスはメキシコで最も残虐で危険な麻薬カルテルとして悪名高く、その創設者がアルトゥーロ・グスマン・デセナという元陸軍特殊部隊の軍人で、これがドラマ内のマニュエル・コントレラスのモデルだと思われます。

メキシコ最古参の麻薬カルテルであるガルフ・カルテル(もともとは禁酒時代のアメリカに酒の密輸をしていたことが端緒)の戦闘部隊としてデセナが創設したのがロス・セタスの淵源です。

セタスのメンバーはZ-1(セータ1)、Z-2(セータ2)といったように番号が付けられており、アルトゥーロ・グスマン・デセナはZ-1です。メキシコ陸軍特殊部隊の兵士だったデセナはガルフ・カルテルから賄賂を受け取るようになり、そのうち同僚や部下をカルテルにリクルートするようになりました。

コントレラスたちはモンテレイの街を恐怖支配するため、無辜の民を虐殺という恐ろしい残虐行為を実行します。

観るに堪えないシーンですが、いかに残虐非道な組織であるか理解するには必要なシーンなのよね。このシーンで脱落する人もいるだろうけど、現実はさらに悲惨だからなぁ…このシーンがないとコントレラスは単なる「凄腕のクールガイ」になっちゃうんですよ!コントレラス役のハロルド・トレスがなんたって格好良く映ってるから(トレス史上最高に格好いいに違いない)。

コントレラスはレイラス兄弟とのビジネスはビジネスと割り切っていますが、関係が長く続かないであろうことは火を見るよりも明らかで、不穏な空気がプンプンします。

そのうちレイラス兄弟が武器を大量購入したために支払いが遅れると言ってきます。コントレラスはひとまず譲歩しますが、その顔には大きな不満が伺えます。こりゃレイラス兄弟は殺されるな。

 

マニュエル・コントレラスの贖罪

一方、ドラマは残虐な組織を編成指揮するコントレラスの違った一面も紹介します。

コントレラスは濡れ衣を着せて殺した軍人時代の同僚ディエゴの未亡人に定期的にお金を届けていました。

まぁ、彼のような人間に罪悪感があるとは思えないけど「ディエゴに濡れ衣を着せて殺しちゃったけどディエゴは無実だし、罪のない母子に贖罪しなければ」という彼なりの自分勝手なルールがあるんだよな。

無辜の民を虐殺しておきながら仲間の死を悼み、後述の赤ん坊の誕生に感無量という一見矛盾した心理も、彼の身になると筋が通っていて、所謂共感性がなく連続殺人をなんとも思わないサイコパスとは違うわけです。

何も知らない未亡人はコントレラスに好感を抱いており(金を届けてきてくれる)、コントレラスは「善い人」だと思っています。そんな理由でコントレラスと未亡人の間に少しロマンチックな雰囲気が流れます。

そこで未亡人は「どこかに連れてってくれないの?」みたいに誘います。

未亡人はこの男とアイスクリームを一緒に食べにでも行くのかと思っていたのだが、コントレラスは教会に連れて行きます。

ふつうの教会なら問題ないけど、この教会が一風変わってるのよねー。

最初はふつうに牧師様が説教しておるんだけどね?

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最初はふつうに説教が進んでいくのだが・・・

そのうち牧師様が白い粉を祭壇に撒き始める。

「ホワイトパウダー!ハァレルゥヤー!」

とか言うと、信者たちが「ハレルヤ!」「ヒーィハー!」と大合唱し始めます。

さらに数人が祭壇に撒かれた白い粉の上に体を滑らせて(犬が芝生で背中をこすってはしゃいでいる感じ)、体を白い粉だらけにして大歓喜している。

・・・コカイン信仰教会なの?

「タクシードライバー」のトラヴィスが初デートでポルノ劇場に金髪美人を連れて行ったのとどっちがマシだろうかーそんなことを考えた。

変テコな教会にファーストデートで連れてこられた未亡人(臨月)はドン引きして外に出る。

コントレラスは「なんで?どうした?」という具合で追いかけるが何が問題なのか全然わかってなさそうなので、未亡人も好意を持った相手との初デートでホワイトパウダー信仰教会に連れて行かれて、どうしたらよいのか良く分からない。

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左が例の教会。未亡人とコントレラスが下の方に見える。

とりあえずファーストデート失敗。

その後、コントレラスは未亡人を2回目のデートに誘う。

2回目のデートはロマンチックなダンスクラブで、二人はスローダンスもしていい感じの雰囲気になる。キスしないところがなかなかやるなと思った。

コントレラスは未亡人を家に送って殺人集団の住処に戻ろうとするが、未亡人が「ベッドに一緒に横になって」と誘ってくるのでとりあえず横になる。

未亡人はコントレラスの手を取ると妊娠中のお腹に置く。赤子が動いたみたいで、コントレラスはビックリして手を引っ込める。コントレラスの可愛い描写を入れてどうしようというのか。

 

レイラス・カルテルと内部分裂

コントレラスが未亡人と2度目のデートをしている間、殺人集団たちとレイラスの組織の間で抗争が起きていた。

コントレラスがデート中で電話に出なかったため、部下たちが届いた武器の確認をするためにレイラス・カルテルたちと接触していた。レイラス・カルテルの構成員たちが彼らの非協力的な態度に苛ついて発砲し始め、その結果、コントレラスのメンバーのインディオが撃たれて死亡する。

その他にも撃たれた仲間がいたので、コントレラスは負傷者を未亡人の家に連れていき手当する。

その最中に未亡人が破水!

コントレラスは慌てて未亡人を病院に運び、赤ちゃんが無事に生まれる。

コントレラス、感動。

さぁ残り2話。

コントレラスたち戦闘部隊がどうなるか、エマとクリスはどうなるのか。