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And Just Like That を観終わった感想

And Just Like That感想

And Just Like That@HBOMax

ヘーイ、みんな元気ィ?

私は渡米早々コロナにかかって、平熱と発熱を繰り返すアップダウン期を過ごしながら、変な人たちから文句と誹謗中傷を受けていました。

一人目はふかづめさんと言います。私はふかづめさんに普段「あ~リスペクトですゥ〜最高で〜す」とかゴマすっておきながら実は影で「面倒くさい」認定しているふかづめさんに「僕の言うことを全然わかってない」と面倒臭いことを言われました。

二人目はやなぎやさんと言います。御子息ご令嬢が大変優秀なのに当お本人は偶にヤバめの靴を履く、すっとこどっこいなサッカー戦士で「お前はドーベルマン解体してるがいい」などと意味不明な暴言を吐いており。

三人目は8マンチーニとかいうバイカーギャングの歴史家で、あろうことかカリスマ中年主婦のGさんに「具材混ぜ混ぜは料理に非ず」と上から目線でマウントしてきたデンジャラスマンです。

前線でコロナと戦い、39.1 度の熱が出た時は「あの人たち…どうしてるかな。ブログ更新してないから私のこと心配してるだろうな。このまま死んだら悲しむだろうな。そんじゃ、まだ死ねない!」とか5秒くらい考えた時もあったのに。回復して久しぶりにハテナブログ開いたら悪口言いまくってやがってキーッ。コノヤロー。

まぁ、コロナはね、一瞬39.1度は出たけど、今までのように異常に怖がるような代物ではないのであまり心配いらないですよ。

数年前にかかった38.4度の風邪の方が全身痛と咳とかで1.5倍辛かったもの。あのときはまじで死ぬかもしれんと思ったくらい症状が酷かった。

娘なんか「コロナより花粉症の方が全然辛い」とか言ってるし、夫に至っては「俺がかかったのは実はコロナじゃないと思うの」とか意味不明な供述をしており。医者が陽性だって言ってるのに。

こちらで猛威を振るっていたのは(現在は感染数は落ち着いてきている)オミクロン株だと思うんだけど、オミクロンて上気道に溜まるでしょ?だから鼻と喉をやられる人が多いみたいですね。

私は慢性上咽頭炎を抱えているので鼻と喉を攻撃されたら最悪ーと思ってたんだけど、上咽頭炎の薬を飲んでいたので鼻と喉の症状はあまりありませんでした。

娘は発熱以外は症状あまりなし。夫はクシャミと、痰が絡んだ咳が一週間ぐらい続いたけど風邪と同じ。

私が辛いと感じたのは、疲労感と食欲の無さ。お腹はめっちゃ空いているのに何も食べる気にならなくて、一週間ほぼ何も食べれなかったので4〜5kgは痩せたと思う。一回り小さくなりましたから。まぁ今体重は戻ってきちゃったけど。。。

取り合えず、庭に生えてる甘いオレンジには救われましたわー。ひたすらオレンジを食べていました。普段あまり柑橘類て食べない方なんですけど、この時はオレンジしか食べる気になれなくて。身体がビタミンCを欲していたのかもしれないですね。

あと日本じゃないので、食欲がないのに「ママー、BBQできたよー食べる?」とか早々に回復した夫が肉を出してくるのが苦痛でした。それも連日。

アメリカ人は、コロナと戦ってる最中にBBQ食うんか?

ちなみにBBQじゃない時は何を食わされるか知ってる?

おピザですよ、おピザ。

ちょっとさぁ...拷問に等しいわよね。こっちは腹減ってグーとか鳴らしてるのに。

ピザなんか食えるかボケェ!

あとは地元で人気の名店のパストラミ・サンドイッチ+フライドポテトてのもあったな。「ママ、フライドポテトもつけるよね?」とか平気で聞いてくるんですよ、あいつ。もう少しさぁ…TPOとか考えない?

元気な時は「美味しそう!」と思いましたが、さすがにコロナ時は... お腹がすいて辛かったので3分の1だけ食べれましたけど、ぜんっぜん美味しく感じられなかったね、上気道やられてたから。でも味覚嗅覚はちゃんとありました。なんとなく麻痺してる感はあったけど。

そんなわけで食欲が戻るというか、美味しいと思いながら食べれるようになるまでは2週間かかりました。身体が完全にふっかーつ!と感じたのは3週間くらい。

2週間くらいは痰がひどくて痰を出すのに苦労しました。でもあとは普通の風邪みたいな感じでした。

熱は最高39.1だけど、すぐに37度台に下がり、その後は平熱〜38度台を一週間繰り返しました。私は熱に弱いんだけど、コロナの熱は38度後半でもあまり辛くなかったです。

あと、呼吸がたまにしづらい時があり、欠伸とかすると息が吸えないような一瞬があって少し心配しましたが、3週間後にはそれもなくなりました。

なお、義兄とその娘、息子と同居していますが、幸い誰もうつりませんでした。夫と娘はリビングやキッチンなどの共有スペースでマスクもしてなかったのに。※私達家族三人が感染したのは同室で寝ていたから。

というわけで、無事にコロナも倒しましたので、次は先述の不届き者三名をどうやって倒したらいいかなぁ。ギャフンと言わせてやりたいですけど、絶対ギャフンて言わないよね、あの三人曲者だから。

では本題の And Just Like That を観終わった感想を述べてみたいと思います。

 

And Just Like That を観終わった感想

ニューヨークというセクシーでプログレッシブな都会に生きる50代半ばの女性達を描いたドラマ And Just Like That Sex And The City の続編ですが、続編というよりはスピンオフ。

感想としては

バカヤロー

という感じでした。

過去記事で散々批判したけども、とにかくwokeイズムのゴリ押しが強すぎてウンザリしました。

Woke というのはいわばポリコレの発展型です。もはやアメリカではポリコレという言葉は廃れつつあり、今はwoke(ウォークと発音)という言葉が使われています。

ポリコレは主に有色人種への配慮が基本でしたが、2010年代半ばから性的マイノリティのカミングアウト運動やフェミニストによる#metoo運動が巻き起こり、時代は人種、性的マイノリティ、フェミニズム、年齢への差別など、社会に存在するあらゆる不平等にアンテナを張って糾弾する包括的なwokeイズムへと変遷しました。※元々はawakeが語源で、その過去形awokeが変異してwokeになった。

WOKEイズムは政治イデオロギー的な側面が強く、リベラル左翼と共鳴して映画界やドラマ界にWOKEイズムをゴリ押ししていることから多くの米国人に疎んじられています。

WOKEイズムの例を挙げると、芸能コンテンツにおいては同性愛者のキャラクターを必ず一人は出演させる、同性愛者カップルを出演させる、メインキャラの一人に黒人を起用する、異人種同士のカップルを登場させる(ほとんどが黒人と白人のカップル)といった具合です。

最近ネットフリックスで待望のヴァイキング:ヴァルハラが始まりましたが、8〜9世紀頃の北欧ヴァイキングのカテガット首長「ハーコーン・エリクソン」が黒人女性になっていました。

当時は黒人奴隷貿易もしていたので黒人の存在は別におかしくはありませんが、あの時代に黒人女性がヴァイキングの要衝の首長というのはあり得ません。しかもハーコーン・エリクソンは実在した人物で、白人の男性だったという記録が残っているのです。

つまり、 wokeイズムは歴史の改竄も厭わないし、史実よりwokeであることが重要視されているのです。おまけに制作側はしれっと「史実に忠実に作った」と宣言しています。

別に史実と異なる面が出てくるのは仕方ないにしてもだよ?だったら最初から史実に忠実と言うべきではないよね。ヴァイキングという名のファンタジーです、とか言えばいい。体格差がニ倍もあるような男の戦士達五人を女戦士が一人で倒しちゃうとかさ、もうファンタジーでしょ。

そもそもがWOKEイズムを前提にしているから黒人女性がヴァイキングの首長になるという事態が起きています。黒人という肌の色ありき、そして女性という性ありき。制作側はWOKEありきで作ってるから「ヴァイキングの首長を思い切って黒人女性にしてみてはどうか」「それイイネ!人種ボックス、チェック!あとは同性愛者とノンバイナリー、クィアだね」てな事を制作会議でやってんだきっと。

WOKE側の言い分としては、そうやって押していくことでそれが当たり前になり人々の意識が変わっていく、て事なんだろうけど、私から言わせてもらえば、肌の色ありき、ジェンダーありき、性的嗜好ありきでキャスティングを決めちゃう事こそが差別の根幹じゃないのかね?

白人が差別を意識しすぎて歴史上の人物を白人男性から黒人女性に変えちゃうていうのはあまりにも自己欺瞞的だし、それこそ異文化への冒涜と侮辱ではないの?ヴァイキングの子孫はこれを見てどう思うのだろうか。

過去の贖罪から白人指導者どもの銅像をぶち壊したりもしてるけど、それって白人による侵略の歴史などをなかったことにしようとする動きにも見えてしまう。

WOKEでいられるならば史実なんか平気で改竄しちゃうなんてさぁ、8マンチーニさんともやりとりしたけど、戦国武将が黒人女性だったり、アステカの首長が白人女性だったりするようなものですよ。あ、対象は白人か。じゃあシャーマン将軍が黒人女性みたいなもんだ。

考えてみると日本は卑弥呼様は女性だし天照大御神も女性。日本て時代の先端をいってるよなーて思うことしきり。第一次大戦後、白人が世界の殆どを支配していた時代に初めて人種差別撤廃を訴えたのも日本だったしさぁ。

今はロシアがウクライナに侵攻したことで、woke民がロシアの書籍や文化をキャンセルする事態が起き始めていますよ。大学が焚書を平気でやるような本末転倒な事態。あり得ねぇ。

はい。大きく脱線しましたが、なんとなくwokeイズムについてご理解頂けましたでしょうか。

で、 本作 And Just Like That はwokeイズムが炸裂しており、あまりにもwoke過ぎて米国人からも批判の嵐という状況です。

日本人は欧米人への見方が優しいので、アメリカのセレブがド派手な格好でちんぷんかんぷんな事をしていても「この年齢でこれは凄い」「さすが〇〇!類いまれなパフォーマー!」みたいに喝采したり、本作の代名詞問題(後述)についても「なるほど、ノンバイナリの人にとっては代名詞はthey/themであるべきなんだ。勝手に「彼」「彼女」て呼ばれる彼らの気持ち…考えさせられる」とか言いがちだけど、…同じ米国人はだいたい冷めた目で見てますからね。日本人が日本の芸能人を見る目と同じです。

And Just Like That の過剰wokeについてですが、これは主要キャラの一人であるミランダ役のシンシア・ニクソンが、出演交渉の際に「多様性をもっと取り入れないと出演しない」という条件を突き付けたからです。

ショーランナーだかクリエイターはシンシアの提案に不安と懸念もあったと言います。そこで主演のサラ・ジェシカ・パーカーとクリスティン・デイビス(シャーロット役)の意見を聞いてみたところ、「いいんじゃない?」と同意を得られたので踏み切ったということです。

シンシア・ニクソンは「Sex And The Cityには多様性が著しく欠如していた」と言っていますが、私は全然そうは思いません。SATCには同性愛者が多く登場していたし、異人種カップルも登場していた。何よりクリエイター二人は同性愛者です。

And Just Like That では50代になったキャリー達がどのような人生を歩んでいるのか、年齢相応の悩み、気付きなどSATCのようにう~んと唸させてくれることを期待していましたが、間断なく挿入されるWOKEイズムに多くのシーンが費やされ肝心のストーリーが抜け落ちています。

そこにはキャリー達の深い人生話もなければ、50代に想定されるような人生のイベントもろくにありません。

あった事といえば、第一話で心臓発作で突然死したビッグ(クリス・ノース)。私生活で性的暴行をうけたと数名の女性から告発されたので切り捨てられたのではないかと疑っています。

ミランダは弁護士を一時中断して人権派弁護士になるために博士号取得しようと復学します。夫のスティーブとは空気みたいな夫婦になっていて、刺激に飢えた感があり、キャリーのポッドキャストのボスでノンバイナリーのチェと恋に落ち不倫、スティーブと離婚しようとします。

シャーロットはというと、次女のローズが性同一性障害ぽい兆候を示します。ローズは自分が女であることに違和感を覚えていると告白し、勝手に名前をロックに変更して男の子っぽい格好をするようになるのでシャーロットがあたふたします。

キャリーは独身に舞い戻り、とある教師とデートしますが、キャリーの方がなんとなく乗り気じゃなく二回目のデートはやめます。(私としてはあの教師推しだったけど。ちなみにドラマ「クローザー」で主人公の旦那さん役を務めていた俳優です。)あの二人でゲロ吐きまくりシーンは面白かったけど。

最後はポッドキャストを監修(?)している男性と前触れもなく突然エレベーターでキスし始めて And Just Like That とかなんとか言ってエレベーターのドアとドラマを〆る。

なにがAnd Just Like That じゃー!!! 

エイダンが出てきてないだろー!

エイダン出るって言ってたのに。。。

キャリー、ミランダ、シャーロットのミーティング話もWOKE絡みばっかりだし。

シャーロットの娘二人の部屋に世界の人形コレクションみたいなのがあるのね。人形が民族衣装を着ていて、シャーが集めた?ものらしいんだけど、イッツアスモールワールドみたいな人形達が並べられているんだ。

でも、それを何故か娘達が「文化の盗用」とか言うわけ。なんで民族衣装着た世界の人形を飾る事が文化の盗用になるのか全く分からないんだけど。あ、これもWOKEイズムの一例ね。最近では白人がドレッドヘア編み込みすると「文化の盗用」とか言われるし、着物を試し着すれば「文化の盗用」とか言うし、なんにでもイチャモンつけようとする輩がいるんですよ。

で、シャーは笑顔でその人形たちを箱にしまう。仕舞うの?WHY?意味わからん。

ミランダについてはチェに心酔しまくって暴走。壊れ気味で見ていて痛々しい。チェはびた一文も面白くない寒いコメディアンだが(大人気)、ミランダに惹かれる理由が一切わからん。

寒いポッドキャストとコメディアントークを炸裂しまくるノンバイナリのカリスマ「チェ」(左)とミランダ(右)

チェのポッドキャストやオンステージでのトークはゲンナリ&サブイボなんだけど、基本的にはチェはカリスマ性があって大変魅力的な人物像です。とWOKE民は私達に思えと申しております。

アメリカ人でさえチェの事を「ウザすぎる」「見るに耐えない」キャラと言ってるくらいだからね。

ミランダに「人様の家庭を壊す気はないのでオープンマリッジ(夫婦が互いに他の人との交際を認める)じゃないのであれば交際はできない」とはっきり即決断言する誠実な一面もあって格好良かったです。

チェの問題はあのポッドキャストとオンステージでのトーク、それから面倒臭い「代名詞」問題です。代名詞て、he とか she とか they とかのアレで、WOKEイズムの真髄のひとつです。

ノンバイナリのチェは代名詞が they / them らしいので、ミランダとキャリーの会話でチェについて言及する時に they / them を使うわけ。一人なのに、もう複数になっちゃってるじゃん。ややこし。

この代名詞問題はwoke民の大好きなサブジェクトで、男とか女とかに限定しないインクルーシブな意味で複数形になってるわけです。面倒くせっ。

だいたいどんな人間にも男性的な側面、女性的な側面てあるやん。私なんて男脳だから、地図を見たり道覚えるの天才的だし、特注ピックアップトラックの縦列駐車かましちゃうぐらい運転うまいですよ。

だからってthey / them と呼べ!なんてそんな暴論...でもそれをゴリ押しして当たり前の社会にしようとしてるのが今のwokeイズムなのです。何より面倒くさいし、会話聞いてると混乱するよね。ミランダがチェについて語ってる時にうっかり忘れて「they て誰?」とか思ったもん。

それから、一番ひどかったのはミランダによるスティーブの扱いです。様々な困難を経て結婚し、SATC史上ベストカップルだった二人をこんな形で終わらすなんて酷すぎる。

そもそも最終話ではミランダとスティーブがどうなったのか、どうなるのかさえ曖昧なまま。ミランダはツアーで数か月カリフォルニアに行くというチェについて行くらしい。博士号への道を一時中断して恋する相手についていくってさぁ・・・

もうそれミランダじゃないでしょ。誰なの、貴方は。

別に変わってもいいし、新しいチャレンジをしてもいいけどさ、キャリーが心配しているように中年ミランダの暴走にしか見えないのよね。人間て根本的にそう変わるもんじゃないですよ。

スティーブは格好良かった。気さくで人が良くてSATCの頃から好きな男性像だったけど、キャリーに「この(結婚)指輪は外さない」と優しく言っていて、ミランダへの深い愛が切ない。スティーブも、ミランダが単にチェに心酔しているだけだと考えているのかもしれない。

キャリーがシンクに結婚指輪を落としてパニクるのを尻目に、水道管をばらして指輪を見事に取り返すスティーブがひたすら優しくて格好良い。

ミランダがチェのことをスティーブに告白した時のスティーブも最高だったなー。

But... What do you think is still out there? 

という言葉が沁みる。

50代半ばってさぁ、ミランダみたいに恋愛に夢中になって家庭もキャリアも捨てて遠く離れた場所まで相手についていくような気力体力がまだあるんかね?

私はまだ自称30代ですけどね、そんな気力体力どこにもないわけ。50代になったら子供の結婚だとか孫を楽しみにしながら、高齢の親の面倒をみたり、自分も病気になったりという頃合いだと思うんだけど、And Just Like That はそういう人生の大事なイベントは殆ど出てこないのよ。

代わりにシャーがハリーにフェラをしようとしたら娘のリリーに見られそうになったのでどうしよう、正直に話し合うべきか、とか、シャーによるリリーの初タンポン挿入講座とか50代にとってどーでもいいことが描かれています。

ちょっとさぁ...SATCはあけすけなドラマだったけれど、それでも十代の少女のタンポン初経験シーンだとか、そこまでレベルを落とすことはなかったよね。あれは完全に不適切だと思うわ。あのシーン早送りしたしし。

シャーがハリーにまだしてあげているという事実を知ったキャリーとミランダの反応が面白すぎたけど、でもあそこまで50代の愛撫シーンとか見たくないんだけど...30代なら楽しいけどよぉ!

それよりハリーが大腸がんかもしれないとかさ、そういう普遍的な人間 の人生イベントにスポットライトを当てて私たちに光や希望を与えたり、人生は楽しいことばかりではないけど辛いことばかりでもないというポジティブメッセージだとかさぁ、何かしらあるでしょ?50代ならではの経験と感情が。(キャリーの手術を受けた粗筋は良かった)

まぁ、これまでどんな人生を歩んできたかにも依るし、保守的で平凡な人生を歩んでいる私が標準的な人生という既製の枠組みに縛られていてミランダのようなプログレッシブな生き方を想像できないだけなのかもしれませんけどね。

30代だったキャリー達がどう成長しているのか...みたいな謳い文句だったから、全く成長していないどころか退化している事に落胆しました。

今回一番マシだったのがキャリーていうのは意外でした。SATCではキャリーがもっとも子供でわ自己中なキャラだったからね。(アメリカ人にもそう思われている。)

それからサマンサの代わりに「多様性」の名の下に投入されたチェ以外の三名の有色人ですが、WOKE民の考え方では「多様性」=黒人なんだよね。アジア人は所謂マイクロアグレッションと言われるネグレクト状態なので、アジア系が投入されることはほぼ無い。(アジア系は総じて声が小さいから)

投入された三人のうち二人は黒人で、もう一人はインド系。アジア系というとほぼインド系を入れてきますよ、ハリウッドは。インド系は顔の彫りが深いのでアメリカ人が親しみやすいからです。東アジア系はまず入れない。インド系でも必ず明るい肌色の人ばかりだし。多様性って言ってるけど、彼らの好みやナラティブに沿った「多様性」なんですよ。

まぁこの御三方は悪くなかったですけどね。リサちゃんはゴテゴテの衣装とアクセを無理やり着せられてる感が半端なくて、オークションでマイクに向かって話すのを何度も忘れて旦那に叱られたりしてるのは可愛かった。

キャリーの不動産売買を担当したシーマは、ホームランドにも出演していた貫禄ある女優なのでキャリーとの相性はまずまずだったし、シーマの投入は成功と言えるのではないでしょうか。

不動産女王のシーマちゃん(左)

ミランダの教授はあまりパッとしなかったな。

全体を通じて最も貢献してくれたのは、SATCの頃と変わらない魅力を見せてくれたアンソニー・マランティーノね。

スタンフォード役の男優が撮影中にガンで亡くなってしまったため、劇中ではアンソニーに別れを告げて日本に旅立ったことになっています。サロンパスといい、ちょこちょこ日本が出てきて嬉しい。

穴を埋めるという言い方は不適切かもしれませんが、アンソニーの存在を通してスタンフォードが見えるし、何よりあのイタリア的な豪快さと気の利いたユーモアに癒されました。

シャーとハリーの自宅にアンソニーがデートの相手ジャスティンを連れてきて、ジャスティンが「あれっ?もしかしてユダヤ教のやつ?あっ、そういえばホロコーストってフェイクなんでしょ?」と言った瞬間にアンソニーが間髪入れず「Get Out!!!! 」と叫んだシーンは一番好きなシーンだったなぁ。あのシーンはアメリカ人でも多くの人がフェイバリットシーンと言ってました。

あと最終話で完全に失望させられたことが、ミランダとスティーブの話以外にもう一つあります。

それはビッグの遺灰の行方。キャリーはビッグの遺灰をどうすべきか最終話まで持ち越します。

ある日、ビッグの兄弟がプレストン家のお墓があってそこにジョン(ビッグ)を埋葬してはどうか、隣にキャリーも入れるし、永遠に一緒にいられると提案します。素晴らしいオファーだと思いますよね。

キャリーは考えた末...ひらめきます!

飛行機に乗って向かった先は...

お・パ・リ…

キャリーは橋上からビッグの遺灰をセーヌ川にまきます。

はあっ!?

なんでパリ?なんでセーヌ川に散骨?

キャリーとビッグは確かにパリで再会して結ばれたけど、それはキャリーがペトロフスキーに誘われたので偶々パリにいただけで二人の思い出の土地でもなんでもないのに。

これまでに二人がパリで一緒に大切な時間を過ごしたというメモワールはないし、むしろビッグと前妻ナターシャの思い出の土地じゃない?

格好つけすぎというか50代半ばで中二病みたいなことやってるんで、ますますガッカリ...ビッグだってプレストン家の墓に収まりたかったんじゃないだろうか。。

そういえば若い頃は墓なんて考えられなかったけど、私もようやく最近墓について考えるようになりましたね。正直に言うと、日本に骨をうずめたいです。生まれ育った土地に。

夫は日本の墓でもいいとか、海で多くの時間を過ごしたので海に撒いてくれとかこれまた中二病みたいなこと言ってんですよね。米海軍で米国に忠誠を誓い何度も派兵されてきたので、米国に埋めてやらなければ可哀想かな...とも思ってたのですが、本人が無頓着。

母がお寺さんに聞いたところ、嫁に行った娘家族でも同じ墓に入っても問題無いそうで、むしろその方が家族みんな一緒で寂しくないからと一緒に入るご家族もいらっしゃるそうです。

この3年半ほど日本に帰って、母国はやっぱりいいなぁと感じたり、老後を考えた時に日本に帰りたいなぁとも思うようになりました。

こっちはこんなふうに考えてるというのに、キャリーはビッグの遺灰をパリのセーヌ側に撒くという愚行に及びました。キャリーとビッグの思い出っつったら、むしろニューヨークなんじゃないんかい。

パリで犬の糞でも踏んでろ。

 

はい、まぁこんな感じでAnd Just Like That!!

すざけんな。何がAnd Just Like That だボケェッ。

満足いかないコンテンツだと筆がはかどるなー1万字近く書いちゃったや。