みんな大好き「ブレイキング・バッド」の主演俳優ブライアン・クランストンの新作ドラマが放映されました。
新作ドラマの名は「Your Honor(原題)」です。
Your Honorというのは法廷で裁判官に話しかける時の呼びかけの言葉です。
本作「Your Honor」は2017年のイスラエルのドラマ「Kvodo」のリメイクです。
カルト的な人気を誇るブレイキング・バッドで主演のウォルター・ホワイトを演じたブライアン・クランストンのほか、「ザ・ワイヤー」のクレイトン(イザイア・ウッドロック・ジュニア)も出演していますよ。
クレイトンといえば、やなぎやさんがひとりで「shiiiiiiiiiit」と言いながらモノ真似芸繰り広げてるらしいですよ。まぁ、お下品。
やなぎやさんてのは当ブログに懲りずに現れる読者なんですが、前回の記事でやなぎやさんを呼んだら「何回呼ぶんねん」と怒っていらしたのでこれから毎日呼んでみたいと思います。本来なら当ブログに絡んでくる読者こそがストーカーになりますが、これぞ私の方から呼び続ける云わば逆ストーカー、逆ストーカー法案が成立したら私は逮捕されますか。
さっそく第1話を視聴してみたので粗筋と感想をお届けします。
【Your Honor(原題)】第1話 粗筋と感想
ルイジアナ州ニューオリンズに住むティーンのアダム17歳。GFと濃密な時間をベッドで過ごして視聴者に白いケツを見せたあと、庭から摘んだ黄色の花と母親の写真を手に車に乗ってニューオリンズ第9地区*に車を走らせる。*ニューオリンズ第9地区…ハリケーン・カトリーナで甚大な被害を被ったエリア。
何故第9地区に?と不思議に思っていると、アダムは青い壁の店の傍で車を止めて母の写真と黄色い花を青い壁にそっと置く。
どうやらアダムの母はそこで亡くなったらしい。詳細は第1話では語られていないが、貧困街なので強盗殺人事件の被害者となったのかもしれない。
そんなアダムに向かって若い黒人男性のグループがゆっくりと近づいてくる。興味本位で近づいてきているのではなく明らかにアダムの存在を目障りだと思っている様子。暴力反対ィー。
アダムは慌てて車に乗り込み車をスタートさせるが恐怖心からパニックに陥り、持病の喘息発作を起こしてしまう。
アダムは車を運転しながらコンパートメントから吸入器を取り出そうとする。
ああっ!アブナイよーマルチタスクは危ないよー。
車のガソリンランプが点いてしまったり(不慣れなエリアや貧困街に行く時はガソリン満タンで行くべし!)、黒塗りのSUV車(先ほどの黒人グループが乗っている?)が後ろから追ってきているので、アダムの喘息が悪化!
同日。とあるお金持ちの家族の17歳の息子ロッコは、父から少し早い誕生日祝いのバイクをプレゼントされる。
ロッコは大喜びでバイクにまたがり、ビューンとどこかへ走っていく。
さて、アダムの方はまだ吸入器を探しながらヒーヒー言いながら車を走らせている。
そして視聴者が想像する通りに、第9地区のとある交差点で、アダムとロッコの運命は交差する。
アダムの車は反対車線に飛び出し、バイクに乗ったロッコと正面衝突してしまうのだった。
ロッコの体が宙を舞って飛んでいく。
アダムが喘息でゼーゼー言いながらロッコのもとへ這って行くと、ロッコは頭を歩道にぶつけており大量の血を流していた。あぁー、これダメぽ。
周囲には誰も見当たらない。アダムを付け狙っていた黒塗りSUV車は事故を起こしたのを見てUターンしていく。(事故を目撃してるよね?)
アダムは一応警察に通報するが声が出ない。ロッコを助けようと人口呼吸を試みたりもするがロッコはまもなく息を引き取る。
アダムは鼻水を垂らしながら喘息とパニックから現場を去ってしまう。
マイケル(ブライアン・クランストン)は、黒人女性を無実の罪で投獄しようとした白人警官を法廷で公然と非難し、倫理的に公正な裁判官ぶりを披露する。
仕事を終えて自宅に戻ると、息子のアダムの様子がおかしい。
話を聞いたらアダムがひき逃げしたらしいことを知って愕然!
父マイケルは詳細は伏せたまま親交ある刑事にこれから向かうという連絡を入れたあと、アダムを連れて警察署に出頭しようとする。
父マイケルは警察署にまず自分だけ足を踏み入れるが、そこで「ノォオオオオオオー!」と号泣する女性と慰める男性の夫婦を目にする。
・・・もしかして。
男の方が顔を上げる。
マイケルは男の顔を知っていた。
マイケルはゆっくりとUターンして警察署を出る。
出頭しようと準備をして車のそばで待っていたアダムに「車に乗れ」という父マイケル。
「え?」アダムは訳が分からない。
マイケル「お前がひき殺した息子の父親は、ニューオリンズきっての犯罪組織の大ボス、ジミー・バクスターだ」
よ、よりによって犯罪組織の息子をひき殺してしまっていたァ!
犯罪組織のボスの息子を殺したとなれば、アダムは出頭すれば間違いなく殺される。たとえ事故による過失致死であろうが、そんなことは裏社会では斟酌されない。出頭して収監されれば、アダムは間違いなく刑務所内で無残な殺され方をするであろう。出頭した時点で死人も同然だ。
そういうわけでマイケルはアダムの罪を隠蔽することにする。
車内の血を拭き、血がついたタオルなどを川に捨てる。
「ブレイキング・バッド」で障害を抱える一人息子に財産を残せるように犯罪に手を染めたブライアン・クランストンは、再び息子を守るために罪を犯すのであった。
息子を守るために父はどこまでいばらの道を進むのか。
といった内容でございます。
面白そうでしょう?面白いですよ。
ここで久しぶりにアンケートをとってみようかな!
もし自分の息子がひき逃げをしてしまい、その被害者が恐ろしい犯罪組織のボスの一人息子だったと知ったら、貴方はどうしますか?
「まるで映画みたい」という言葉はドラマには使いたくないのだけれど(映画とドラマて違うからの)、まるで映画みたい。
アダムがひき逃げ現場から逃げて家で血を拭き落とし、ひとりで悶々としている時まで、アダムとマイケルが親子であることは明らかにされない。それまでの各々の一日の出来事が綺麗に対照的に映し出されている。
たとえば、アダムが母が亡くなった現場に花を添えているとき、父マイケルはジョギングをして墓場で一息をついている。双方が異なる方法で喪に服しているわけだ。
裁判官としてのマイケルが、荘厳な裁判所で黒人女性に無実の罪を着せようとする白人警官の嘘を見破って法廷でその嘘を暴いて人道的にも倫理的にも公平なことを証明することによって、その数時間後に息子を守るために法を犯すという対照的な選択をしたことを際立たせていたりと、映画っぽーい映し方をしている。
アダムがひき逃げ現場から自宅に戻るまでの間には、様々な手がかりを残すことで不安の種を撒くことにも成功している。
手がかりのひとつはバクスター家のボスの側近がすでに拾ったし、アダムを後ろから追尾していた黒いSUV車は事故を目撃してるし、自宅に着くまでにアダムを目撃した者は複数いるし、ガソリンスタンドの監視カメラの映像にもアダムの姿はばっちり残っているのだ。
息子をひき殺された犯罪組織のボスはTVのインタビューで「お前が誰だろうが、どこにいようが、必ず見つけ出す」と96時間のリーアム・ニーソンみたいなことを言ってくる。
マイケルの選択は法的にも倫理的にも間違ってはいるものの、ボスのインタビューの脅し動画を見ると、家族愛的には正解であったーと感じながらも不安で仕方ないマイケルの顔がブレイキング・バッドと被ってサイコー。
さぁ、マイケルとアダム、バクスター家の人生は、それぞれ天地がひっくり返るほど激変することになります。
あと舞台がルイジアナ州ニューオリンズであることや、マイケルが助けてあげた貧困家庭のシングルマザーの黒人女性とか第9地区が出てきていることから人種問題も絡んできそうな予感がしますね。
第2話がまちきれません。