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【ザ・キュアード The Cured】エレン・ペイジ主演ゾンビ社会派ドラマ映画の感想

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ザ・キュアード(The Cured)

エレンペイジ主演ゾンビ社会派ドラマ映画「ザ・キュアード(原題)」を見た感想です。

ゾンビ社会派ドラマ映画ってなんだよ!

要はゾンビを利用した社会派映画というところですかね。

 

【ザ・キュアード The Cured】作品情報

原題:The Cured

公開年:2018

監督:デビッド・フレイン(本作で長編デビュー)

出演:エレン・ペイジ、サム・キーリー、トム・ヴォーン・ロウラー

上映時間:95分

言語:英語

 

【ザ・キュアード The Cured】あらすじ

舞台はアイルランド。「メイズ」というゾンビウイルス発生から6年、治療薬によって感染者の75%は元の人間の生活に戻れるようになった。

しかし元感染者への世間の視線は冷たく、元感染者たちは差別されたり、襲撃されたりする。

社会不安が増長するなか、元感染者たちも反撃を企て始め…

 

【ザ・キュアード The Cured】感想

人間 vs 元ゾンビ感染者 という構図により、社会不安がどんどん悪化していき、最後はお互いが妥協できない点まできて爆発してしまうという話です。

元ゾンビ感染者はゾンビの時に人間を食った記憶を覚えているんですね。そのため、記憶によるトラウマや、社会的抑圧を受けて苦悩します。

おもしろいことに元ゾンビ感染者はテレパシー的な力があって、リーダー格のコナー(トム・ヴォーン・ロウラー)がゾンビの心を操ったりします。

主人公はセナン(サム・キーリー)とアビー(エレン・ペイジ)で、セナンはアビーの義弟にあたります。アビーはセナンの兄ルークと結婚し、一人息子がいます。しかしルークは感染者によって死亡。

セナンは元感染者で、治療後、社会に復帰するため、アビーが身元引受人になります。

セナン、アビー、アビーの息子の3人の静かな共同生活が始まるのですが、人間は元感染者に憎悪を抱き、デモを繰り広げたり、ヘイト言葉をあちこちに落書きしたりします。

元感染者たちはそれに我慢できなくなり、セナンの友人で元感染者のコナーを筆頭に反逆を起こし始めます。

舞台がアイルランドということもありますが、28日後や28週後のように鬱蒼としたダークな雰囲気が出ています。

人間 vs 感染者のコンセプトはこれが初めてではないので既知感をすごく感じました。

それも当然で、2013年にまったく同じような映画「ゾンビ・リミット」が製作されていますし、イギリスBBCの「ゾンビ・アット・ホーム」もあります。評価をつけるならゾンビ・リミットと同じくらいですかね。

本作も最後の方に感染者たちが脱走してしまって街がパニックになり、なかなかスリリングな展開にはなりますが、メインは社会ドラマなのでゾンビものとしてはイマイチ盛り上がらないかな。

でもエレン・ペイジはいつものように好演だし、元感染者のコナーがいまにも食らいつきそうで怖いし画面を通してプレッシャーも感じたので、暇な時に見てみてもいいかなという感じでした。

人間 対 感染者 という構図は、そっくりそのまま現代の人種問題などに置き換えることができるので、ゾンビコンテンツとしては今人気を浴びつつある線なのかもしれないですね。

続編ができそうな感じもする。

評価:40点