今朝、電車に座っていたら隣に肥満女性が座り、おもむろにおにぎりを食べ始めました。電車の中での飲み食いについては、マナーにうるさい日本国民の間で度々議論が白熱するけれども、私はそれほどマナーにうるさくない人間なので「飲み食いは勝手にしろ」というスタンスです。
とは言ってみたものの。
物事には限度というものがありますね?
隣で食べてたおにぎりの具がクセエー。ちらっと見てみたら…焼き肉。これアカン奴や。ニンニクの臭いがぷぅ~んと漂ってきて、想像以上に臭かったです。
幸いなことに早飯食いのようなので、2駅くらいで平らげてくれました。ホッとしたのもつかの間、隣の彼女はおもむろにオニギリ2個目をビニール袋から出してきました。
ヒイッ!
心配そうにちらっと目をやると、おにぎりがチャーハンみたいな色してました。でもチャーハンの方はあんまりニオイがしなかったです。
席を移動しようかとも考えましたが、電車のはじっこの席をゲットしたので席を譲りたくなかったです。大体、なんで先に座ってたのに私が移動しなきゃならんのさ!と子供みたいな強情さで座り続けました。私は何と戦っているのだろうか。
ツンツンとして「あのですね、クサイですぅ」と言おうかしらとも思ったんだけど…体の大きい人だったので逆上されたら負けそうです。武器になり得る傘も持ってらっしゃったし。
こういうとき英語だと苦情言いやすいんですよねぇ。
「ヘーイ、メーン、アイ・ドン・ミーン・トゥ・ビー・ルード、バット、イットゥ・スメールズ!キャンチュー・ウェイト・アンティル・ユー・ゲットオフ・ザ・トレイン?(ちょっとちょっと、失礼なこと言うつもりはないんだけどさ、クサイって!電車下りるまで待てんか?)」
みたいに笑って言えそうよね。
それでは今朝のストレスを全国の皆様に吐いたところで、本題です。
ソリッド・シチュエーション・スリラーの代表「ソウ」シリーズの最新作のあらすじネタバレ感想よっ。
ソウソウソウ、ソウなんですよーやだー奥さんたら、ソウなの、また作ったみたいなのよお。
「まだ作るんか?」と思わせることにかけては「ワイルド・スピード」と肩を並べているよ、あんた。
「ソウ」1作目は意外性もあって楽しめたけど、2作目以降は惰性惰性惰性…
でも観ましたー。
今回で8作目かな?
『ジグソウ:ソウ・レガシー』作品情報
原題:Jigsaw
製作:2017年
監督:マイケルとピーターのスピエルッグ(兄弟?)
出演:トビン・ベル、マット・パスモア、カラム・キース・レニー、ローラ・ヴァンダーヴォート、ハナー・アンダーソンほか
上映時間:92分
上映時間92分。清々しい!
「ソウ」にしては珍しい気もするけど、惰性シリーズと化したので120分はけっこうキツく感じるだろうから92分にしめあげたところは評価してやろうよ!
原題は「Jigsaw」なんだけど、邦題にソウ・レガシーも追記しちゃってるから、ジとソとウが連なって滅茶滅茶タイプしにくいです。あとタイトルも24時間後には忘れると思うわ。
ジグソウとソウとライムってるけど、それは1作目から狙ってたんだろうか。そもそも犯人の愛称がジグソウていうのも説明されていないんだよなぁー。「テキサス・チェーンソー」のレザーフェイスは、人皮を剥ぎ取ってマスクにしているからレザーフェイスなんであって、ジョン・クレイマーがなぜジグソウと呼ばれているか過去作に説明あったけ?
生前ジグソウパズルが死ぬほど好きで一日中ジグソウパズルやってたとか、子どもの頃に支配的でヒステリックな母親から「ジグソウパズルのピースどこにやりやがったこのクソ餓鬼がー!」と暴行を受けていただとか、ジョン・クレイマーをジグゾウに結び付けるリンクが未だ説明されていないような…まぁいいや。
『ジグソウ:ソウ・レガシー』あらすじ
ある男が警察に追われている。男は手に何かのスイッチを持っていた。スイッチを押した瞬間に警察に銃撃され、男は重傷、意識不明で病院に運ばれる。
シーンが変わり、ある一室に5人の人間が拘束されている。
「ゲームをしよう。お前たちは嘘をついてきた。罪を告白しろ。真実のみがお前たちを解放する。生きるか死ぬか、それはお前たち次第だ」とかなんとかいって、いつものジグソウの声が流れる。
5人は生き残りをかけてジグソウのゲームに挑む。
一方、街中で顔が半分ない遺体が発見される。検視官のローガンとエレノアが解剖すると、遺体からチップが出てくる。チップにはジグソウの音声メッセージが残されていた。
死んだと思われたジグソウはまだ生きていたのか?
『ジグソウ:ソウ・レガシー』ネタバレ感想
今回、ジグソウの毒牙にとっつかまった5人の人間は、こんな経歴の持ち主です。
- 欠陥バイクと知りながらバイクを売って買主を死なせた黒人の青年ミッチ
- 育児ノイローゼで自分の子どもを殺してしまった挙句に旦那にその罪を着せた白人女性アンナ
- 若い頃に酔っ払って自分のせいで友人たちを交通事故で死なせた中年白人男性ライアン
- ケチな窃盗をした挙句に被害者が心臓発作を起こしたのを見捨てて逃げたジャンキーの白人女性カーリー
- 不明(ステージ1で目を覚まさずに脱落、白人男性)
冒頭で男性がスイッチを押した瞬間に5人のゲームが始まる仕掛けです。
一方、街中で次々と発見される遺体からジグソウの痕跡が見られることから、警察は「ジグソウなんじゃね?」と10年前に死んだはずのジグソウの関与を疑います。
アシスタント検視官のエレノアはジグソウの偉業に心酔している一面があって、ジグソウが殺人につかったマシンやツールの模型を倉庫に再現してたりします。
検視官のローガンは元軍人でイラクで拷問を受けた痕跡が背中にあります。
ハロラン刑事はこの二人がなんか怪しいと睨みますが、一方で検視官のローガンはハロラン刑事を疑います。
ジグソウが本当に死んでいるかどうかを確認するために、墓を掘り起こすのですが、そのはジグソウの死体がありませんでした。
生きとったんか、ワレ?
と思っていると、まもなくジグソウがちゃんと死んでいることが明らかになるので
死んどったんか、ワレ!
が正解ですねー。
ネタバレすると、本作は2つの時間軸で進んでいきます。
1つは現在の時間軸で、冒頭で男がスイッチを押し、街中でジグソウの仕業と思われる死体が続出し、ジグソウ生きてんじゃないの?と思わせる時間軸です。
もう1つの時間軸は10年前で、5人の人間が監禁されて頭に鉄バケツをセットされて電ノコの刃に鎖で引っ張られているゲームの時間軸です。まだジグソウが生きていた頃です。
冒頭で男がスイッチを押した瞬間に10年前のこのゲームが始まっているかのように見せかけておいて時間軸を2つにしているんですが、これって反則じゃない?
時間軸をずらすのは過去作でも何度かあったけれど、さも現在で起きているかのように見せておいて「実は時間軸違いましたー」ってそれは驚くのが当然であって、「猿の惑星」で最後に自由の女神見つけてビックリとは次元が違う。それで「びっくりした?オチ分からなかったでしょ?」とドヤ顔されても…反則やで。
10年前の5人のうち、むかって右端の男が一人だけ全然起きないのですが、それが現在の時間軸で登場している検視官のローガンです。
ローガンは薬が効きすぎていたのか何なのか一人だけ最後まで起きずに電ノコの刃に背中を当ててしまうんですが(報告書ではこの傷がイラクで受けた拷問ということになっている)、その瞬間に生前のジグソウが飛び込んできてローガンを助けるんですね。
ローガンは以前病院に勤務していて、ジグソウのX線だかMRIだかの画像を取り違えてしまい、そのためにジグソウのガン発見が遅れてしまったようです。
つまりローガンの行為は、悪意があったわけではなく、純粋な過失であったと。そのためジグソウは「悪意なき過失は許されるべき」と考えて、ローガンを後継者(のひとり)にしたというわけです。
ローガンを助けた時に
「うーん?ちょっと待ってよー?よく考えてみたら、彼、別に悪くあらへんがな?わざとじゃないし」
という顔をするんだけど、それなら最初から入れんなや!
選別の基準がブレブレいい加減すぎだろ。
そもそもジグソウのターゲット選別にきちんとしたルールがあったわけでもないしな。
だって1作目で病院の清掃人だか用務員も殺してたでしょ?彼は患者を被験者のように扱うにゴードン先生にむかって「名前はジョンですよ、ジョン・クレイマー」みたいに指摘してたのに。(悪いことしてたっけ?)
ただ単にゲームという名の殺しがしたいだけです、このオッサン。
つーか後継者のゴードン先生どこ行っちゃったんだろう。死んでないですよね?
ということは後継者が1人ではなく、何人もいるってことなんだろうなぁ。そういうわけで「ソウ」シリーズはこれからもどんどん製作していきます。まぁ10作は行きたいところだよね。
現在の時間軸で殺されていた人たちは誰だったんだろう。このとき時間軸が2つと知らないで観ているわけなので、ゲーマーの5人のうちの誰かと思っていたけれどゲーマー4人は10年前に死んでいるわけだから、全く関係ない現在に生きる人たちが殺されていたわけですよね。
「ソウ」の見どころである殺人マシンのレパートリーはまぁ普通。普通…と言われても困るけど、これまでのマシンに比べると意外と地味じゃない?首吊りとかあったし。デッドコースターのほうが勢いあるような…
これまでで印象に残っているマシンは、肢体をゴキゴキ曲げて行くやつと、顔面損壊マスク、豚の死体攻めかなぁ…まぁ豚のは死なないけど。もう少しクリエイティブさが欲しかったところ。