イギリスBBC発のサスペンスドラマ、イギリスの田舎のおばちゃん有能刑事が活躍する【ハッピー・バレー】シーズン2を見た感想とあらすじです。
シーズン1の感想はこちら➡【ハッピー・バレー】シーズン1の感想を読む
シーズン2もシーズン1同様に全6話となっています。
【ハッピー・バレー復讐の町】あらすじ
不俱戴天の仇トミー・リー・ロイスを逮捕したおばちゃん警官キャサリン・ケイウッドですが、トミー・リー・ロイスは獄中からキャサリンのことを恨み、良からぬことを画策します。
そんな折、キャサリンは勤務中にむごたらしい女性の遺体を発見します。なんとそれはトミー・リー・ロイスの母親のものでした。
売春婦を狙った同様の手口の殺人事件が他にも発生しますが…
といったあらすじです。
【ハッピー・バレー復讐の町】感想
シーズン2は、3つの主流ストーリーによって構成されています。
まず物語の要である連続殺人事件ですね。トミー・リー・ロイスは獄中にいるので、今回の連続殺人犯は彼ではなく他の男です。
次に中年刑事のジョン。ジョンは不倫をしていたのですが、相手のビッキーが危ない奴だったのでピンチになります。これが連続殺人事件と絡んできます。
そしてトミー・リー・ロイスと、トミー・リー・ロイスが手なづけた女性の話です。
この3つの主流ストーリーが同時に進行していきます。
まず殺人事件ですが、キャサリンが遺体を発見します。鑑定の結果、それはトミー・リー・ロイスの母ちゃんであることが判明します。キャサリンはトミー・リー・ロイスと因縁の中ですし、母ちゃんとも知り合いでしたので、捜査に加わることができません。
それでもこのドラマに出てくる警官は無能が多いので、キャサリンの有能ぶりがひときわ目立っていますね。ポテンシャルを感じたのはアン・ギャラガー。覚えてますか、シーズン1で誘拐された金持ちの娘さんです。アンはなんと警官になりました。お父さんのネヴィソン・ギャラガーも出演します。
前シーズンからのキャラが登場してくれると、自然でストーリーが破たんしないので安心しますね。アンはよく見たら可愛いし、意外に鋭い視点をもってるのでこの先もキャサリンの下で働いて欲しいな。
キャサリンは元アル中の妹クレアに加え、今回は息子のダニエルが離婚することになったので出戻ったため、キャサリン、クレア、ダニエル、ライアンの4人で生活しています。(そこへクレアの旧友でかつてキスしたことがあるというニールも加わります。)
殺人事件への関与の疑い(警察は誰もキャサリンを疑ってはいないけれども)や、ライアンのメンタルケア、脳内での目の上のタンコブのトミー・リー・ロイス、アル中再発のクレアと同じくアル中だった彼氏のニールの世話やらなにやらでとにかく忙しいキャサリン。
そんなキャサリンには同じトミー・リーでもジョーンズの方から珈琲を手渡してもらって、肩を叩いて労をねぎらってやりたい。茶ばかり飲んでないで、たまには珈琲飲んでごらん。
今回のお気に入りキャラは、なんといっても中年刑事のジョンですね。あんた、本当に刑事だったんか?ジョンはシーズン1でネヴィソン・ギャラガーの娘の誘拐を思いついてトミー・リー・ロイスたちにやらせたとっつあん坊やみたいなオッサン的立場ですが、こういうキャラたちって、たまらないよ。
おまけにいくら不倫するにしたって、あのドブスガリガリのお婆ちゃんと不倫はないだろ。クレアもクレアでニールとかいう中年男と恋仲になるし、お前ら目腐ってんのか。
ジョンは最後どうなったのかなぁ。あれはあのまま助からなかったのだろうか。死なすには惜しいキャラだよね。
あとはトミー・リー・ロイスに恋した中年女性のフランシスですかね。もうオバチャンなんだけど、声がやけに可愛らしくて何とも言えない魅力です。「オーシャンズ8」とかもさぁ、ヘレナ・ボナム・カーターとかいれてないでこの人入れればいんだよ。
人身売買の事件も少し触れられていたけど、あれは結局、ドラマの本筋とはあまり関係なかったですね。
全体的にシーズン1より緊迫感や焦燥感は低めで、どちらかというと人間ドラマに重きが置かれています。
トミー・リーのフランシスを使った画策もイマイチ未然で終わってしまったし、連続殺人事件も怪しい容疑者を3名くらい出しておいて消去法で一人ずつ消していく形の単純な事件だったので、どうしても緊迫感があまり出ませんでしたね。
小さい伏線が最後にむかってつながっていく系のドラマだとハラハラドキドキと疾走感があって「次を見ずにはいらない」になるんですけど、今シーズのハラハラドキドキはジョンの不倫の末の悲劇だけっていうのはな…
【ハッピー・バレー】はシーズン3まで製作されることが決まっていますが、シーズン3はトミー・リー・ロイスの脱獄が必須だと思うわ。