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【デス・ウイッシュ】映画の感想:狼よさらばのリメイク、ブリースウィリス主演

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デス・ウイッシュ


実に44年の時を経てポール・カージーが戻って参りました。ポール・カージーはミレニアル世代だと知らないかもしれません。

ポール・カージーは元祖リベンジ映画のダークヒーローです。リベンジものっていうと私の中ではポール・カージーが最初に浮かんでしまうくらい強いイメージがあります。

1974年に本作のオリジナルである「狼よさらば」をきっかけに、のちの5部作となる「デス・ウイッシュ」シリーズが製作されました。

1974年ということはパニッシャーが初めて誕生した年ですね(スパイダーマンに出てきた)。70年代は本作や発情アニマル、キャリー、鮮血の美学、わらの犬など、後世に名を残すリベンジムービーが生まれました。

ポール・カージー5部作
  • 狼よさらば(1974年)
  • ロサンゼルス(1982年)
  • スーパー・マグナム(1985年)
  • バトルガンM-16(1989年)
  • Death Wish/キング・オブ・リベンジ(1993年)


オリジナルのポール・カージーを演じるのはチャールズ・ブロンソンです。 

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【デス・ウイッシュ】作品情報

原題:Death Wish
公開年:2018年
上映時間:107分
監督:イーライ・ロス
出演:ブルース・ウィリス、エリザベス・シュー、ヴィンセント・ドノフリオ、ディーン・ノリス
製作国:アメリカ
言語:英語
ジャンル:クライム

 

【デス・ウイッシュ】あらすじ

ブルース・ウィリス(ポール・カージー)が医者をやっていたら、自宅に男たちが侵入して妻が殺され、娘が意識不明の重体になってしまったので、アンブレイカブルやマクレーンになりながら男たちに復讐を誓う話です。

 

【デス・ウイッシュ】感想

軽い!軽すぎる! 監督がイーライ・ロスだったんで期待したけど、やっぱりリメイクがオリジナルを超えるのは難関ですね。

妻子との思い出時間も短いし、妻子が男たちにいたぶられる描写も短すぎて、視聴者が男たちを十分憎む前にコトが終わっちゃうんですよ。そのくせ男たちへの復讐は拷問までしているんで、社会の風潮を意識して女性への暴力描写を慎んだのかなと勘繰っちゃいますね。

ブルース・ウィリスも妻が死んで娘が意識不明だってのにちょっと冷静すぎるかなぁ。ブルースは年とるにつれて表情を変えない冷静な演技になっていったけど、もともとはダイハードでけっこう顔芸を披露してくれてましたよね。

昔は携帯やインターネットがなかったから、チャールズ・ブロンソンは顔を隠す必要もなくバンバン撃ってたので、原作のポール・カージーのほうが俄然ハードボイルドです。現代はすぐ動画撮られちゃってネットにアップされちゃうから、映画のキャラさえハードボイルドになれず、なれるのはメンが割れても平気なアメコミヒーローだけになってしまった。

刑事がポール・カージーが犯人であることを知ってて見逃すのも現代ではとうてい考えられない設定だけど、当時はこういうのが流行ってたんで、一瞬だけ過去に回帰できて懐かしく思うなぁ。ディーン・ノリスはやっぱりこういう役いいね。

ブルース・ウィリスを初め、エリザベス・シュー、ヴィンセント・ドノフリオ、ディーン・ノリス(ブレイキングバッド)といった俳優が出ていることからも原作へのリスペクトを感じるけど、肝心の出来栄えは完全にB級ですね。

評価:35点