【デイ・オブ・ザ・デッド~ブラッドライン】を視聴した感想です。
ご存知、昨年逝去なされたゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督によるゾンビ3部作のひとつ「死霊のえじき(原題:Day of the Dead)1985年作」のリメイクです。
【デイ・オブ・ザ・デッド~ブラッドライン】
ストーリーは基本的には死霊のえじきと同じです。軍事基地に残された数名の軍人たちと、博士っぽい女性があるゾンビを手懐けて研究をするというようなあらすじです。
何回目のリメイクだろう?ロメロの3部作はいずれも秀作すぎるので、リメイクがあとを絶ちません。しかし予算がないのか、駄作ばかりなのが難ですね。
唯一マシだったのは、「ゾンビ」のリメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」ですね。ゾンビは走っちゃってますけど、バタリアンぽく楽しめました。この2作はアマゾン・プライムで観れます。
【デイ・オブ・ザ・デッド~ブラッドライン】の感想
ポスターはいい感じ。死霊のえじきのバブを思い出しますね。バブは格好良かったなあ・・・また見たくなってきた。
しかし、残念ながら、本作も駄作です。たまにはガツンといいリメイク作ってもらいたいものです。
ロメロの作品はどれも終末観を感じられるのに、リメイクの多くは終末観を感じられないのがこれまた不思議。
まずキャストは全員ダメダメです。大学生が学芸会やっているレベル。主人公ゾーイの彼氏役だけイケメンだったかな。イケメンだけど、存在感がなさすぎる・・・俳優は見た目の良さより存在感が大事なんだなぁといつも実感します。
この主人公ゾーイがまったく共感できません。最初から最後まで、すべてお前のせいなんじゃ・・・というようなことばかりします。最終的には強引に結果オーライにしちゃうことでバランスを取っているのかもしれません。
バブの代理のような男性も出てきますが、これがなんと生前はゾーイの薄気味悪いストーカーでした。名前はマックスさん。
マックスさんは、ゾンビ化した後も、工作員のように動き、ゾーイをストーキングします。ゾンビ化したマックスさんは、嗅覚がいいらしく、匂いでゾーイを追跡します。車の底にベタッと張り付きます。茂みに身を隠します。ヤマカシのように動きます。こっそりと鍵をスリます。やきもちも焼きます。なんなんだ、これ。ゾンビ・ストーカーというタイトルの方がしっくりくるような・・・
軍人たちもけっこう間抜けが多いです。バブ・・・じゃなかった、ストーカーゾンビのマックスにわざわざ近付く女性とか、ほんとう意味わからないです。子どもか。
基地のリーダー的存在である軍人のミゲルさんは、死霊のえじきのローズさんの立ち位置ですが、全然嫌な奴じゃありません。それどころか勝手なことばかりして皆を危険にさらすゾーイに怒ったり、基地の安全を守ろうと必死で、むしろこの人いい人なんじゃね?とか思いました。あまり見せ場がないので、かわいそうでした。
評価:20点