ミセスGのブログ

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未経験者だった私が翻訳者になって3年で時給2500円を達成した方法

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翻訳者を目指す人向けの記事です。

現在、私はアメリカ人と結婚して主婦をしている。まだ子供が小さいので、仕事は一社と直接契約しているのみだが、日本にいる頃は派遣の社内翻訳とフリーの二束わらじで活動していた。

未経験で翻訳を初めて、3年で派遣時給2500円まで頂けるようになった。年収にすれば500~550万だが、残業なし、肉体労働なし、オフィス勤務を考えると決して悪い条件ではない。

時給2000円のとき、残業を週に2~3回2~3時間ほどしていたが、その時は月収55万ほどだった。年収1千万のコンサルタントの仕事が時給換算すると実はコンビニ店員より低いなんていう話もあるので、年収に左右されず自分がどういったライフスタイルを送りたいのかよく見極める必要がある。

ぶっちゃけ、翻訳者はフリーの方が稼げる。フリーで働きまくった結果、半年で新車の外車を買うということも十分可能だ。

しかし、断言するがフリーは楽ではない。直接契約を結んでいる場合、体調が少し悪いからと言って案件を断るわけにはいかない。厳しい納期でも睡眠を削って翌朝までに仕上げなければならないこともある。

ただ、直接契約を結んでいる場合は、すでに信頼関係があることが多いので、やむを得ない事情があればクライアント側も無理は言わないし、それで二度と仕事が来ないということはないだろう。

とはいえ、案件を一つパスすれば、それを絶好の機会と捉える競合者がいることを考えると、なかなか断れないのも事実だ。私は多少無理しても受けてしまう。

フリーで働く場合は、企業と直接契約する場合と翻訳会社を通す場合と二通りある。

翻訳会社を通す場合、マージンは取られるが翻訳以外の業務から解放されるし、自分のスケジュールや体調が悪いときに他の人に回してもらえるので、プレッシャーからも解放される。

 

私と英語

英語を習い始めたのは小学6年生のときだ。親に半ば強制されて英語の成績はお墨付きと評判のスパルタ式の英語塾に通うことになった。幼稚園や小1から英語を習い始めている今の子供たちに比べると、スタートはかなり遅い。

まして今のようなイベントもありの気の利いた英会話スクールではなく、ニコリともしない怖モテの女性教師に課された課題をやっつけていくだけの地味な塾だ。

しかし効果は満点だった。この塾は学校のテストで99点か100点しか許さない塾だった。したがって、98点以下をとると罰が待っていた。96~98点はテスト範囲の教科書を5回書き。95~90点は10回書き。以下、5回ずつ増えていく。

この罰をやらない者がいると、連帯責任とされ、教室全員が改めて5回書き、10回書きさせられる。

テストの前はテスト範囲の丸暗記もあった。

そんなこんなで、英語の成績だけはいつもトップだった。

教室では毎回宿題が出され、分からないと半泣きになりながらやっていたのを覚えている。

宿題の最後には必ず英作文があったのだが、私はこの英作文が昔から得意だった。クラスメートは英作文が苦手な人が多いらしく、いつも宿題を写させていた。

今思うと、この頃から素地はあったのかもしれない。

高校のときは、休み時間の暇なときにいつも黙々と英単語を覚えていたのも覚えている。右手の中指にタコもできた。そんな私を不思議ちゃんと思っていたクラスメートもいたようだ。

私が翻訳者を目指そうと思ったのは大学の頃だった。

大学在籍中の1年間イギリスに留学し、卒業後も奨学金でアメリカに1年留学した。米英ともに英語の小論文を書かされることがよくあったのだが、私はいつも英文ライティングの成績が良かった。

留学先の先生との面談で卒業後の進路に聞かれたとき、実は何も考えていなかった私だが、英作文が割と好きなことにハッと気が付いて「卒業後は翻訳の仕事でもやろうかなと考えている」と答えたことをまだ覚えている。

 

初めての翻訳の仕事

私が働き始めた当時は小泉政権で、派遣の仕事がどんどん増えてきているときだった。未経験ということもあって、最初は派遣で職種を翻訳に絞って経験を重ね、経験を積んでから正社員になろうと思った。

翻訳で未経験可の場合はTOEIC730点以上とか条件を定めている案件が多い。スコアも問題なかったので、仕事はすぐに見つかった。ただしこのときの時給は1600円だ。それでも他の職種よりかなり高い方だった。建設会社のプロジェクト付き翻訳の仕事だった。最初の翻訳の仕事ということもあり、嬉しさと不安が交錯していた。実績を積んでいこうと勉強は惜しまなかった。

次は小型機械メーカーの社内翻訳を経て、大手商社のソフトウェア部門の社内翻訳。TOEICはすでに925点だったので就職氷河期でも仕事探しは容易だった。このときの時給は1900円。その部署が子会社に分社化され、同時にフリーでお仕事を継続させてもらうことになった。ここで時給が2500円になった。

この間、わずか3年だった。

 

3つの翻訳分野

翻訳には3つの分野がある。映像翻訳、出版翻訳、技術翻訳だ。この3つでは、翻訳のルールも技法もすべて異なる。

私は技術翻訳だが、たとえば映像翻訳をしたいと思ったらイチから技法を学ぶ必要がある。また技術翻訳でも、特許やリーガルの翻訳は色々とルールがあるので、その都度学ぶ必要がある。

ここでは映像翻訳と技術翻訳について紹介したい。

 

映像翻訳

映像翻訳はいわゆる字幕翻訳と吹き替え翻訳で、おもに英日翻訳が多くなる。また文字数も決まっていることから日本語力は必須。映像翻訳は思い切って映像翻訳スクールに通うのが近道だと思う。友人はスクールを卒業後すぐに仕事の紹介が来て、その後も途切れず仕事を紹介してもらっている。ネットフリックスも上陸し、インターネットコンテンツがすごい勢いで増え続けていることからも、映像翻訳者の需要は多い。

また日本からの海外向けコンテンツもこの先伸びていくだろう。日本の海外向けコンテンツはまだ手を付けている人が少ない分野なので、映像翻訳を目指す人は注目したい。

 

技術翻訳

あなたが未経験者なら、たとえ時給が少し下がっても未経験可の翻訳の仕事を探すとよい。経験を積めば、次回は面接でも堂々と経験者と言える。経験を積めば、すぐに時給アップを狙える(=時給の高い案件を狙える)。

翻訳者は自分が望めばフレキシブルな勤務体系が選択可能だ。また年齢にも左右されない。したがって、正社員に固執する必要はない。私は今後マネージャーや経営者をのぞいて一番不安定になるのがサラリーマンであると考えているので、正社員に固執するより経験を積み、実力を上げていくことに尽力すべきだ。

翻訳者はフリーになると翻訳会社に応募することが多いのだが、まずそこで分野を選択し、トライアルを受けることになる。特許、医療など、経験を積むうちに好きな分野や専門にしたい分野を早めに決めていこう。専門性が高いほど報酬単価も高くなる。

日英翻訳は英日翻訳に比べるとライバルが少なく、若干単価も高い。私は最初から日英翻訳の経験の方が多かったこともあって、日英を中心にしている。より競合が少ないニッチな部分を突いていけば間違いない。