日本では最近は中古住宅が人気のようです。とはいえ、まだまだ新築対中古の比率は10:1と、新築が90%を占めています。
一方、アメリカは中古住宅市場が成熟していて、新築対中古比率はなんと1:8です。新築1軒につき、約8件の中古住宅が買われているということになります。
中古住宅なのに価値が上がるなんて、と私の家族は驚いていました。買った瞬間から価値が下がっていく日本の住宅しか見聞きしたことがない人には、中古住宅でも価格が上がるという現象がなかなか理解できないようです。
カリフォルニアの平均住宅価格
カリフォルニアは家の価値・値段が全米平均より断然高く、すでにサブプライムローン時の価格を超えています。
特にサンフランシスコはまさにバブル状態。平均価格が1.36ミリオンドル(1ドル=131円換算で1.5億円)です。
カリフォルニアの平均住宅価格も48 万ドル強ということで、円換算でゆうにハーフミリオン(5千万)を超えてます。
オレンジカウンティも人気のエリアですので、大体5千万~9千万くらいがほ とんどです。どんなボロ屋でも4千万は下りません。
私たちも、ちょうど底値をうろついていた2011~2012年頃にも家を探していたのですが、残念ながら縁がありませんでした。(いろいろと諸事情がありまして。)
カリフォニアの住宅価格の騰貴の理由の一つは、底値~現在までホームバイヤーだけでなく、不動産投資家が買いあさっており、供給不足、需要に追い付いていないことが挙げられます。中でも中国人投資家の爆買いはここでも有名です。
とはいえ、去年あたりから価格はほぼ横ばい。この先どうなるんでしょうかね?
ちなみに「おいしい物件」の一つである銀行差し押さえ物件は、市場に出回る前に不動産さんや不動産投資家が押さえてしまうので、残念ながら個人が手に入れるのは難しいです。
将来への不安から、日本でも海外不動産投資が人気を集めつつありますが、仲介業者はたいてい10%~20%上乗せして販売・紹介していますね。
今はネットでいろいろなサイトから市場に出ている住宅をチェックできるので、希望エリアの適正価格も簡単にわかります。
新築住宅 vs 中古住宅
新築と中古の違いを見てみたいと思います。
新築住宅のプラス点
- 全てが新しくて綺麗
- エネルギー効率が良い(→電気代が安くなる)
- オプションが豊富(別途請求ですが)
新築住宅のマイナス点
- HOAが高い(新興住宅地はほぼHOA付きで、大体10ドル~400ドル/月です。)
- 住宅街なので隣家が近い(自由度が少ない)
- 標準仕様だとデザイン的にちょっと寂しい
基本的に床材、通常より高さのある幅木、クラウンモールド、プランテーションウインドウ、カスタムペイントなどはオプション ですが、会社によって異なってくるため都度確認が必要です。最近はペイントの色やステンレスのキッチン機器などは標準仕様としてくれるところが多いようです。 - バックヤードの造成代がかかる
バックヤードは基本的にオプションですので、新築を買ってもバックヤードは泥土のままです。依頼すると大体20K(200万)くらいから。DIY(Do It Yourself)なら5K(5000)ドルくらいで済むので、自分でやる人も多いです。 - 外観が似通っていてユニークさがない(酔っぱった旦那が家間違える可能性あり)
中古住宅のプラス点
- ユニーク
家が一つ一つ違っていて、オリジナリティ、味がある - 裏庭が造成済み
面倒だし金かかるから裏庭は泥土のままでいいという人から買うと相変わらず泥土のままでございますが。これは結構大事ですよね。自分でやるのも大変ですので。 - HOAがないところが多い
- 隣家と離れているので自由度が高い
中古住宅のマイナス点
- 老朽化(購入時に専門家によるインスペクションはあります)
- リペアが必要
在職中、建築会社に何度かお世話になったにも関わらず、家の知識があまりないので、今回家を購入する際に構造・基礎・外壁・屋根・電気系統・配管などについてあまり知らない自分によく落胆します。
HOA(Home Owners Association)とは?
HOAというのは、Home Owners Associationの略で、管理組合です。
要は、コミュニティの景観や住環境を美しく保つために住民一人ひとりが気を付けてくださいよ、守らないと罰則がありますよ、というものです。
現在住んでいるところもHOAらしきルールがあって、私と主人はそれにうんざりしているので、なるべくならHOAがないところに住みたいと思っています。
街 並みの景観を美しく保ったりできる点は魅力なのですが、植えられる木の種類とか、大型犬を飼えるかどうかとか、外灯が切れていたら「○日以内に替えなさい 、さもなくば」というレターが届くとか、「雑草を抜きなさい、さもなくば罰金○○ドル」とか、かなりうるさいところもあるようで、結構問題になったりして います。
ビバリーヒルズのような高級住宅街になると、HOAが1000ドルだったりします。
日本の不動産投資家の間でも、所有物件のHOAからレターが届いて面倒だという話もよく聞きます(管理会社がしっかりしているところならすぐに対応してくれるので良いのですが…信頼のおける管理会社を見つけるのがこれまた難しい)。
HOAが200ドルくらいのコミュニティですと、オリンピックサイズのプールがあったり、ウォータースライドがあったりします。
また、HOAは金額が上げられるということも頭に留めておいてください。最初は30ドルだったのに、50ドル、60ドルと上がっていくこともあります。
エ リアによっては、HOAがあったら良いのに…と思うアメリカ人もいまして、私の義兄がそうです。
HOAがあれば、ご近所さんが盛大なパーティを開いて夜中 までガンガン音楽を鳴らしたり、ご近所さんがジャンク品をたくさんフロントヤードに置いていたり、近所の迷惑さんによる影響を減らせる、というわけです。