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【ゲーム・オブ・スローンズ】最終章第5話あらすじ考察&解説(ネタバレ)

ゲーム・オブ・スローンズ最終章第5話あらすじ考察解釈ネタバレ

ゲーム・オブ・スローンズ@HBO

ゲーム・オブ・スローンズ最終章第5話のあらすじ考察&解説です。

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【ゲーム・オブ・スローンズ】最終章第5話あらすじ考察&解説

第5話の評価は大きく分かれているようです。私も全体的には悪くないと感じましたが、6話構成ゆえに急ぎすぎだったこと、細かい点が雑だったことが評価を下げた原因だと思いました。

ヴァリスの死をせかし過ぎ

まず冒頭でヴァリスがデナーリスによって処刑されます。

前回の第4話で、ヴァリスはティリオンからジョンの出生の秘密を知らされます。

そしてキングズ・ランディングへの攻撃で犠牲者を厭わない構えを頑なに崩さないデナーリスの姿に危機感を募らせたヴァリスは、デナーリスは鉄の王座にはふさわしくなく、ジョンこそが正当な後継者にふさわしいとジョンを説得します。

女王の手ティリオンはヴァリスの背信行為をデナーリスに報告し、ヴァリスはあっというまにドラゴンに焼かれてしまいます。(ティリオン、自分からヴァリスにチクったくせに!)

ヴァリスはシーズン1からのオリジナルキャラで、メインキャラではないもののウェスタロスの統治に深く関わってきた賢人であり、王というよりはウェスタロスのために仕えている人間です。

そんなヴァリスを冒頭のものの5分ほどで処刑してしまうのは、あまりにも雑すぎて悪い意味で驚きました。

これも信頼できる部下を失ったデナーリスのメンタルが引き起こした時期尚早な出来事なのでしょうが、ヴァリスは過去数シーズンあまり登場していないし、こうあっけなく「処分」されてしまうと悲壮感が全然生まれませんね。

ユーロンの死が雑すぎる

ユーロンというキャラの描かれ方は、かなり不満でした。ユーロンは原作ではとても複雑なキャラとして描かれているようですが、ドラマ版のユーロンはあくまでもサーセイのお飾り的存在で、ユーロンというよりもユーロンのもつ艦隊だけが重要という立ち位置でした。要はユーロンがいなくてもユーロンの艦隊だけあれば事が足りたわけです。

そしてユーロンの最後は、ジェイミーとのよく分からない一騎打ちという雑さ。ユーロンが身を挺してジェイミーに挑む動機も分からなかったし、ユーロンならあのままこっそり逃げ出すことができたと思うんですけど。

この無意味な一騎打ち、いらなくない?

デナーリスのマッド・クイーンへの変貌が雑過ぎる

最終章は全6話です。これまでのゲーム・オブ・スローンズはいずれも1シーズン10話構成でした。やはりもとの10話構成でいったほうが良かったように思います。

なんでもHBOは10話でいいよと承認を出してたらしいですが、クリエイターのほうが6話に決めたそうです。今シーズンが急ぎ足で雑な描写が目立つことにファンが文句を言っているのを聞きつけてHBOが「僕たちは10話でいいっていったんだけどね?」と弁解してましたから。

デナーリスがマッド・クイーンに変貌したこと自体は理解できます。

ジョラーを失い、ミッサンディを失い、進言者のヴァリスはさっそく自分を裏切り、愛するジョン・スノウは自分を愛し返さず、しかも自分の地位を脅かす存在になり、ジョン・スノウの姉妹(従妹)は自分を疎ましく思っていて、サンサはジョンを後継者にしたがっている、そして北部は完全にジョンを慕っていて、デナーリスに忠誠を誓うものは北部にいない。

何もかも失ったメンタリティだったのでしょう。デナーリスがマッド・クイーンに変わったこと自体は理解できるのですが、いかんせん6話構成のためか、雑過ぎましたね。

10話構成だったら、デナーリスの心境の変化やダークサイドに落ちるプロセスをもう少し丁寧に表現できたと思うの。

このあまりにも急すぎるデナーリスのマッド・クィーンへの変貌についていけず、WTFという人が多かったんじゃないでしょうか。

サーセイの不当な扱い

サーセイが死ぬことは予想できたし、愛するジェイミーと二人一緒に瓦礫の下に埋もれたのは2人には良かったことだけれども。

今回はサーセイはほとんど何もすることができません。ドラゴンが飛び回ってキングズ・ランディングを火の海にするのをぼーっと見ながら、まだ見ぬ象を想い焦がれていたただけ。

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サーセイのドリームカムズトゥルー画

いよいよ逃げるときになっても、サーセイは心ここに在らず状態で、かつての手ごわいサーセイの姿はどこにも見当たらない。

サーセイが壊れゆくプロセスももっと追求する余地があったように思いますし、サーセイにはその価値があったので残念です。

アーリアが無力

ナイトキングを倒したアーリアがここで何も活躍していないというのは腑に落ちません。

何よりアーリアには顔を変えられるというスーパーナチュラルパワーがあるのに、ここで生かされていないというのは残念です。もしかしたら最終話でデナーリス暗殺に使うのかもしれないけど。

でもそれにしてもアーリアに何もさせなすぎ。レッド・キープまでハウンドと来させておいて、とんぼ帰りさせて、戦火を潜り抜けるだけ。

生き延びようとしていたときにアーリアを助けた人たちを目の前で焼かれたことが最終話でデナーリスを暗殺する伏線だったとしても、もう少しアーリアを活躍させることはできたでしょう?

ヒーローキャラの視点が不在

死の軍団と戦っていた時は、人数が多かったにも関わらずキャラそれぞれに視点がありりましたよね。

今回はズバリキャラ不在です。

なんでってデナーリスはずっとドラゴンに乗ってドラゴンが燃料投下しているだけなんでほとんど姿を見せません。

ジョンはアンサリードたちと入城してちょこちょこラニスター軍やサーセイが雇った傭兵ゴールド・カンパニー軍とやり合いますが、特に目を見張る戦いナシ。

ジョンの隣にはダボスとグレイウォームだけしかいないし、ジョンは途中からデナーリスの暴走に「あ~ん、どうしよう、叔母さん狂った」みたいな顔しているだけだし。

トアマンドは北に帰っちゃったし、ブリエンヌはウィンターフェルに残ったし、ハウンドはマウンテン退治に行っちゃったし、アーリアはサーセイ退治に行っちゃったし、ジェイミーもどっか行っちゃったし、ジェンドリどこ行った。

というわけで「俺たちのヒーロー」視点がなくなっちゃってる。

デナーリスを殺すのはアーリアか?

私は希望もかねてサーセイにとどめを刺すのはアーリアだと信じていました。アーリアが茶色の目、青い目、緑の目を永久に閉じるというメリッサンドルの予言にもあるように、サーセイが緑の目の持ち主なのでアーリアがその目を閉じるものだと思っていたのです。

しかしサーセイは崩落により死亡してしまいました。

ということは、同じく緑系の目をしたデナーリスの目がアーリアによって閉ざされる可能性もあるということです。

アーリアはいつも「女王を殺す」と言ってましたが、「サーセイ女王」とは言ってませんでしたね。そうすると「女王」が「デナーリス」である可能性も十分にあり得ますね。

というかもう1話しか残ってないんだから、間違いなくアーリアがデナーリス殺すでしょ。

あの戦火の中、白い馬がいたのは光の王の思し召しだろうし、女王を殺すためにアーリアは生かされているのでしょう。アーリアにも白馬にも光が差し込んでいましたから。

ドロゴンに焼かれた女の子が白馬の人形持っていましたしね。これはもうアーリアがデナを倒す運命でしょう。

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