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アメリカの医療保険制度の実態レポート、体験談:ストレスフルな電話でのやり取り

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(過去記事です)

今日は再びアメリカの医療絡みでストレスを抱えた日でした。

アメリカの医療システムが及ぼすストレスぶりを、再びシェアします。

 

アメリカの医療保険制度の実態レポ

9月初旬、娘の耳鼻科の予約をしてありました。

中耳炎のため、3月と5月にドクターWに診てもらっていました。そのフォローアップとして9月に予約をとっていたんです。

5月後半くらいに保険会社から「authorization(承認)」のレターが届きました。アメリカでは保険会社が承認した専門医でないと、保険が下りず、自費になってしまいます。

このレターに明記されていた医者は、もちろんドクターWです。

ところが、予約の前の週になって、保険会社から「承認が下りませんでした」のレターが届きました。

同時に、ドクターWのオフィスから、同じ旨の電話連絡がありました。「承認が下りなかったようなので、自費になってしまいますが、予約はどうしますか?」という趣旨です。

 

保険会社に電話して聞く

とりあえず保険会社に連絡してみました。

余談ですが、アメリカの大手企業は、ほぼ電話がオートメーション化しているので、電話をかけてもすぐに担当者と話せるわけではありません。機械が応答します。そこでボタンを押したり音声認識によって進んでいき、最後に担当者につながれるというシステムです。

これだけでゆうに5分はかかります。また「担当者におつなぎします」の後も待たされる場合が多いです。したがって、10分は必ずかかると思った方がいいです。電話を切ってしまったり、途中でマシンの質問に該当する答えがどれか判断つかなったりしてボタンを押さずにいると「さようなら」になって、また電話をかけ直して最初からやり直しという罰ゲームが待っています。

マシンが応答すると、いくつかボタンを押して進んだ後に、私と娘のsponsorである旦那のソーシャルセキュリティー番号(SSN)や誕生日を聞かれるので入力します。

無事担当者につながります。

担当者の回答では、かかりつけ医からの referral(紹介)が再度必要だということ。ドクターWからの承認リクエストではダメだったようです。でも、その数か月前はドクターWが承認リクエストをして下りてたんですけど。

まあいい。とりあえず、かかりつけ医に連絡して、専門医への紹介をふたたび保険会社にリクエストするようにお願いすることにします。

 

かかりつけ医に専門医への紹介をリクエスト

かかりつけ医に電話して、事情を説明し、耳鼻科への紹介を保険会社にリクエストしてくれ、と頼みます。ドクターWの名前も伝えます。緊急で送ってくれるとのこと。

 

耳鼻科(ドクターW)に連絡する

ドクターWに連絡します。予約までに保険会社の承認が間に合うかどうか分からないので、〇日まで待っても承認レターが来なかったら予約を取り直すことに。

〇日までに来なかったので、予約を3週間後に取り直します。

一週間くらいで保険会社から承認レターが届きました。

ところが…

承認レターに書かれているドクターの名前が、Wではありません。ドクターKになってるし、しかも車で30分はかかる別の都市…(ドクターWは車で10分のすぐのところ)

違うドクターじゃねえかよ。

 

保険会社に再び連絡する

再び、保険会社に電話します。

まず第1回目の電話。「承認」と「紹介」カテゴリに進んだはずなのに、なぜかボタンを押しても「次のウェブサイトをご覧ください」というメッセージが流れて、進みも戻りもできない状態に。しかたないので一回切る。

担当者につないでくれよ…どのボタンを押したら担当者につながるんだ、気分はまるでシミュレーションゲーム。

2回目の電話。なぜか今度はうまく進めて担当者に無事につながる。 

患者の名前と誕生日を告げ、件の質問をします。

担当者が調べたところ、ドクターWは耳鼻科医で、今回承認が下りたドクターKは、小児の耳鼻科医だということです。そう、今回は小児の耳鼻科医になっているそうです。そ、そんな余計なことを…かかりつけ医にはちゃんと「ドクターW」の名前も言ったし、むこうも確認してたのに。

引き続き、ドクターWにかかりたいのであれば、かかりつけ医のほうから小児の耳鼻科医ではなくふつうの耳鼻科医で申請してもらってくれ、とのこと。

え~~~またやり直すのも面倒なので、ドクターKで予約を取ってみる。

 

ドクターK(小児耳鼻科医)に予約をとる

承認レターに書いてある電話番号に連絡すると、「あードクターKのオフィスは建物が違うので、電話番号教えるからそっちにかけてください」と言われます。

電話番号さえ不正確ですね…

教えてもらった番号にかける。娘の名前を言うが、ドクターKのオフィスには保険会社からの承認レターが届いていないという。また「小児科医から医療記録をファックスで送ってもらって下さい」とか訳のわからないことを言われる。

小児科医?

医療記録?

小児科医なんてかかってません。かかりつけ医ならいるけど。それになんの医療記録?まったく意味がわからない。

あとあと考えてみると、このドクターKの耳鼻科医は、小児専門の総合病院になっているので、もしかするとそこにかかっている前提で話をされていたのかもしれない。

電話口でなんかよくわからん状態でいる私に見かねた旦那がやっと腰を上げる。なぜか二人で口論する。旦那もドクターKのオフィスの受付と話してみるが、なんかよく分からん様子。また、一番早い予約でも、10月になるということ。そんなに待てない。いったん電話を切る旦那。

 

旦那が保険会社に再度連絡する

旦那が保険会社に再度連絡する。若干、怒り気味だけど、冷静に担当者にフラストレーティングな状況を伝える。

旦那の文字通り「ミラクルを起こしてくださーい」という説得の甲斐あって、現在手元にある承認レター(ドクターK)の承認番号のままで、ドクターWにそのままかかれるように手配してくれるとのこと。

保険会社の方からドクターWと私たちに承認レターをそれぞれ送ってくれることになりました。

私が理解できなかったことは、かかりつけ医に「ドクターWで」と明言したにも関わらず、なんでわざわざ全く知らない、しかも遠方のドクターが紹介されたのかということ。かかりつけ医もシステム上でドクターWの名を確認したし、それは間違いないはず。

旦那の話では、承認プロセスの過程で、誰かが勝手に変えたんだろうということです。つまり、「耳鼻科医ね。あー子どもか、じゃあ小児科の耳鼻科医を紹介しよう」という風に保険会社の方で勝手になったんだろうということです。それしか考えられないものね。

でも、メディカル記録には、どの医者にかかったとか履歴が残ってるはずですよね?確認しないんでしょうか。それとも確認したけれども、「同じ耳鼻科医でも、小児耳鼻科医の方がいいだろー」なんて勝手に判断しているのでしょうか。

ひとまず解決に思われますが、アメリカのシステムのこと、うまくコトが運ぶかは医者にかかれるまで分かりません。無事に耳鼻科にかかれますように。

日本の医療制度はいいな…「あっ、耳が痛い、耳鼻科行ってくる!」って行けますからね。アメリカの場合は、すぐにかかるということができず、基本、予約です。予約の電話入れても、早くても数週間後とか、ひどいと数か月先まで予約いっぱい、という状況です。それ、意味あるの?

もちろん、緊急のときは病院のERや、urgent care というウォーク・インのクリニックに行くことができます。でも urgent care でも一回の診療で後日80ドルくらい請求されたりするんですよね。co-pay(自己負担金)だけで済む場合もありますが。

正直に言いますと、日本に移住しようと決めた理由の一つは、医療制度だったりします。アメリカの医療は素晴らしいんですけどね。しかも軍人の家族の医療保険なんで、これでもアメリカでは最高レベルなんですよ。だから文句言っちゃいけないかもしれない。

追記:数日後、無事に希望のドクターWにかかるための authorization letter(承認レター)が届きました(かかりつけ医によるリクエスト)。しかし、その数日後に、ドクターWによるリクエストでもう一枚 authorization letter が届きました。なんなの。