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【ディストピア:パンドラの少女】ゾンビ映画の感想&あらすじ

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久しぶりにゾンビ映画【ディストピア:パンドラの少女】をみました。

原題は The Girl With All the Gifts です。

なんとグレン・クローズが出ています。

ゾンビは走る系、ゾンビ化も早いです。

 

「ディストピア:パンドラの少女」あらすじ

パンデミックにより人類の大多数が捕食本能に支配され凶暴化し、社会が崩壊した近未来。イングランドの田舎町にある軍事基地では、ウイルスに感染しながらも思考能力を保つ子供たち“セカンドチルドレン”から、全世界を救うワクチンを開発する研究が進められていた。ある日、その子供たちの中に知能を持つ少女メラニー(セニア・ナニュア)が現れ……。

(引用:シネマトゥデイ)

細菌によりゾンビ化した世界で、二次感染したゾンビの子どもたちがいまして、医者が軍事基地でその子供たちを隔離して研究してワクチンを作ろうとしています。

子どもたちは、一見ふつうの子どもたちなんですが、人間のニオイを近くで嗅いでしまうと、ゾンビになって襲ってきます。基地内の人たちは、匂い消しをつけて、においを抑えています。

子どもたちの中に一人だけメラニーという思考能力をもった少女がいます。

ドクター・コールドウェル(グレン・クローズ)はワクチンの開発にメラニーが不可欠だと言い、メラニーにメスを入れようとしますが、メラニーと心を通わせつつあり、子供に同情する教育係のヘレンはドクターを止めようとします。

そんな時、軍事基地はゾンビの大群に襲われます。

メラニーはヘレンを助け、ヘレンはメラニーを連れて、パークス軍曹とドクター・コールドウェルと逃げます。

キーパーソンは、メラニー、教育係のヘレン、ドクター・コールドウェルと、パークス軍曹です。

 

「ディストピア:パンドラの少女」のゾンビ

この映画のゾンビは「ハングリーズ(お腹をすかせた)」と呼ばれています。

全力疾走するゾンビですが、食べる相手がいないときは、みんな立ち止まって寝ています。

サイレントヒルのセクシーナース軍みたいな感じ)

なので、音を立てずにゾンビの間を歩いて行くことも可能だったりします。

そして、何人か殺しても、一斉にゾンビ全員が気付くわけではなく、気付いた数人のゾンビが眠りから覚めて襲ってくる、っていう感じです。起きなければ他のゾンビは寝てます。

このゾンビは、歯をカタカタさせて、口でシューシュー言ってます。

歯をカタカタさせるゾンビはどこで見たっけ…

クレイジーズだったかしら?

そして美味しそうな人間のニオイに反応します。

軍事基地で管理されている子供たちは、すでに感染しているので、ゾンビには食われません。

ゾンビ化はすこぶる早いです。噛まれて20~30秒くらいでゾンビ化します。

外見ですが、細菌によるゾンビ化ということで、顔にボコボコとカビやコケがついているようなシュールな外見です。

 

「ディストピア:パンドラの少女」の感想

荒廃したロンドンの映像として、ウクライナのチェルノブイリ原発事故で住民が全員退去したプリピチャという町をドローンで撮った映像が使用されています。

この情報を頭において映画を見てみると、ゾンビの風貌が放射線被ばくした人々のようにも見えて来るし、メラニーがつけているマスクもまるで自分を守るマスクのように見えてきます。

撮影場所は、バーミンガムやそのほかイギリスでです。

終末世界の映像は、荒廃した様子が感じられて、なかなか良かったと思います。

しかし、肝心のストーリーはいまいち弱かった。

メラニーが結局、人類との共存ではなく、菌糸を空中に解放して生き残っている人類を滅亡させる道を選んでしまうわけですが、そのあと結局メラニーが何をするのかと言えば、ヘレンがハングリーズの子どもたちを教育していく、という人類とまったく同じ行動に出るので、結局メラニーはなんだったんだろう?と首をかしげてしまいました。

タイトルのように、メラニーがパンドラの少女だったというオチなわけですが、メラニーの選択に説得力があるわけでもなく、なんらかのメッセージ性があるわけでもなく、いまいち不完全燃焼です。

キャラクターもそれぞれいい役割を与えられていながらも、フォーカスすることがなく、共感を得られません。唯一共感できたのは、最初は嫌な奴と思わせるも、見事な軍人だった軍曹だけでした。

ヘレン先生は、あのトレーラーの中でこの先どうやって食べていくんでしょうか。メラニーが食べ物や水を供給していくのでしょうか。でも開けたら空気感染しちゃうし…

ゾンビ映画というと、①サバイバル、②ワクチン開発、③本当の敵は人間、という大脈しか派生できないという中で、本作の視点はユニークであることは評価したい。