ウォーキング・デッド シーズン6 第16話(最終回)のレビュー&感想です。
原作コミックにも少し言及してますので、ネタバレを一切知りたくない方はご注意下さい。
90分、正確には70分くらいですが、ドキドキハラハラしっぱなしでした。
ニーガンたちの恐ろしさ、恐怖感の演出はこれ以上ないくらいバッチリでしたね。
物理的に追い詰められるだけでなく、精神的にも追い詰められて行く過程が素晴らしかった。こちらも精神的に追い詰められてしまった。
【ウォーキング・デッド】シーズン6最終回の感想
Photo by Gene Page/AMC
キャロルとモーガンの二人は無事でした。
キャロルはこれまでにないほど重傷を受けますが、アーマーを着た男たちの助けによって助かるでしょう。
前回のエピソードで、キャロルを捜索中にリックとモーガンが遭遇したアーマーを着た男性を覚えていますか?あの人たちに助けられました。
因果応報というか、モーガンの人を殺さない原則もあながち否定できないですね。
これまではモーガンがウルフを殺さなかったりニーガン襲撃に否定的だったことにイライラしてましたが、結果論として完全に間違っているわけでもないわけで。
いや間違っている間違っていないの話ではないんだけど
こんな世界にいたら何が正しくて何が正しくないのか本当に分からなくなる
そこがウォーキング・デッドの魅力でもあるわけですね。
ゾンビ映画の巨匠といえば、ジョージ・A・ロメロですが、ロメロの作品でもここまで描くことはできていない。映画とドラマの違いというのもありますが。
さて、キャロルとモーガンを助けようとするこのアーマー男たちですが、原作コミックのエゼキエル率いるキングダムというグループの人たちだと思います。ということは、シーズン7でエゼキエルが出てきそうですね。原作コミックでエゼキエルは虎を飼ってましたけど、あれはちょっとリアリティがなくなってしまいました。
ニーガンと救世者の戦法
救世者たちがリックを追い詰める戦略、これは見事でした。
道路をすべて封鎖していきますが、バリケードは最初は6人くらい、次は10人以上、燃えさかる丸太、そして30人近く、と人数をどんどん増やしていくあたり、恐怖感が見事に煽られました。
そこはリックたちも感じていて、「救世者たちはいなくなったよ、大丈夫だ」と嘘をついて瀕死(?)のマギーを安心させようとするリックの表情に不安と恐怖の影がヒシヒシと感じられ、こりゃヤバイわ~と思わずにはいられなかった。
しかしマギーのお腹の子は大丈夫なんでしょうかね。お腹に激痛が走って高熱…てなんなんだろう。お腹もまだ大きくなっていないし、激痛から言うと、もしかして子宮外妊娠とかそういう問題なのかな。
特に最後のバリケードはマジ怖かった。何人いるんですか?
リックがエイブラハムに「戻るぞ」と言った時、エイブラハムが「どこへ?」と回答しましたが、このセリフ一つとっても絶望感満載。
裏をかいて動いていたつもりが、まんまとニーガンと救世者たちの手中に。
この世界では裏の裏をかかないと生きていかれませんね。
しかし、ゾンビという恐怖があるというのに、人間同士で争わなければならない悲しさと言ったら…いや、水や食糧物資を求めて争いになるのは現代も同じか…
四面楚歌
テルミナスのあのシーン以来の恐怖。
それにしても救世者たちは森の中でよくリックたちの居場所があんなに正確に突き止められましたね。
どこで車を降りたかも分からないのに。
アレクサンドリア、ヒルトップとその間の道(バリケードされた各道路)の地図が見たいな~。
膝まづかされたリックたち。
左から
グレン、ロジータ、ダリル、ミショーン、エイブラハム、マギー、リック、サーシャ、アーロン、カール、ユージーンと並んでいます。
ニーガンが「どれにしようかな天の神様の言う通り」と始めたので、実は数えてみたんだけど、どうも順番通りに指してる感じではなくスキップしてる感じなので、結局分かりませんでした。
リックから数え始めて、左に向かったんですが、グレンまで行ったあとはユージーンに行ったのかロジータに戻ったのかも分からなかったので、やっぱり特定できませんでした。
さて、この数え方ですが、英語ではこんな感じです。
Eeny, meeny, miny, moe
Catch a tiger by the toe
If he hollers let him go,
Eeny, meeny, miny, moe
いくつかバージョンがあって、
Eeny, meeny, miny, moe
Catch a tiger by the toe
If he hollers let him go,
Eeny, meeny, miny, moe
My mother told me
To pick the very best one
And you are [not] it.
てのもあります。私は二番目の方が好きなので二番目をよく使います。
初登場ニーガン!
ニーガン役のジェフリー・ディーン・モーガン。最高です。
素晴らしいキャスティングをしてくれました。
原作コミックでは、ニーガンはFワードとかSワードとか、タブーワード満載で喋ります。
それをどうやってTV用に直すか、制作陣は苦労したようです。
結果としてタブーワードが入らないセリフになりました。
でも私はこの方が余計怖いと思いました。
そして最後のシーン。
マギー役のローレン・コーハンが言っていたとおり、クリフハンガーになってしまいました。
誰が殺されたのか分かりません。
こちらでは画像をスローモーションで見たり解析したりで、「カールの帽子が見える」とかいうことからカールが犠牲になったのでは?なんて話もちらほら出ています。
個人的にはカールはないと思います。
リックも主人公だし、リックがいなくなったらリーダー不在で話が進まない。
そして、バットの一撃を食らってもまだ倒れていないことを考えると、女性陣と重症のダリルもあり得ないし、あれだけの衝撃に耐えられるとしたらエイブラハムしか残らないんですよね。
というわけで、私の予想はまだエイブラハムです。二番予想はグレン。
エイブラハムはロジータを捨ててなぜかサーシャとくっつき、さらにはサーシャと子供を作ることまで考え始めたことなどがフラグのように思えるし。
でもエイブラハムはさすが元軍人ですね。
あの恐怖の中でもいっこうに怯まない。
格好よかったわ。私の予想が当たらないように。
犠牲者として選ぶなら、サーシャあたりかな…私の中では結構どうでもいいキャラなんで。ファンの人ごめんなさい。どうも存在感が薄い。いい人なんですけど。
アーロンはメインキャラまで昇格していないし、準キャラだから、アーロンもないだろうな。アーロンはめちゃ誠実でいい人なんで、もうちょっと出演させてほしいです。
ダリルは相当出血してますよね。
物凄い顔色が悪くてびっくりしました。
でもこのクリフハンガーは止めて欲しかったです。どうせなら犠牲者を明らかにしてすっきり終わってほしかった。視聴率狙ってるみたいであざといです。
ゲーム・オブ・スローンズを見習ってください。
最終回のMVP
さて、今回のエピソードの
私のヒーローは断然ユージーンと新生ガブリエル神父。
ガブリエル神父は、リック不在の間のアレクサンドリアの防御システムだけでなく、万一の時の避難経路、落ち合う場所をしっかり決めてあって、話し方もしっかりしてきました。
さらに何かあったらジュディスを一番に守ると断言しました。
リックが新生ガブリエル神父に驚いていましたけど、こっちも驚きました。
大嫌いだったけど、シーズン6の後半で生まれ変わりましたね。
リックたちは自分たちなら何でも可能だと過信していて、自分たちの敵がどのようなものかを知らずに仕掛けてしまったことが最大の間違いでした。
そして15話からのキャロルやダリルの暴走。
単独行動はいけません。
ちょっとダリル評価下がりました。
とはいえ、ここでニーガン側からやられればやられるほど、反撃のしがいもあるってものです。
シーズン7からのリックたちの真価と底力を見たい!!
しかし、私的にはニーガンのファンになってしまったので全滅でも構わないレベルです。
すいません。
以上、感想でした。
ウォーキング・デッドはHuluで視聴できます。
追記: 叫び声の音声のみの動画を見た後(聞いた後)、2016年8月のエイブラハム役マイケル・クーディッツのインタビューを読んだところ、私のニーガンの犠牲者の予想はグレンに変わりました…
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