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【スリー・ビルボード】アカデミー賞ノミネート映画の感想:俳優が秀逸

スリービルボード映画の感想

スリー・ビルボード


アカデミー賞多分野でノミネートされている話題の作品「スリー・ビルボード」を見た感想です。

娘をレイプされ殺害された母親を中心に、ブラックジョークと人種差別を混ぜながら人間の多面性を描いたドラマです。開始10分で惹きこまれ、最後まで先が予測できない映画でした。

 

【スリー・ビルボード】作品情報

原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
製作年:2017年
上映時間:115分
監督:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド、ウッディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、ジョン・ホークス
言語:英語
ジャンル:ドラマ、クライム、サスペンス

 

【スリー・ビルボード】あらすじ

ミズーリ州の田舎町。7か月ほど前に娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、犯人を逮捕できない警察に苛立ち、警察を批判する3枚の広告看板を設置する。

彼女は、警察署長(ウディ・ハレルソン)を尊敬する彼の部下や町の人々に脅されても、決して屈しなかった。やがて事態は思わぬ方へ動き始め……。

(シネマトゥデイ)

 

【スリー・ビルボード】感想

開始10分で惹きこまれた映画です。さすがにアカデミー賞ノミネートされるだけのことはあるなというのが正直な感想です。

おもしろい映画は、最初の10分で判断つくものですね。

まず何より称賛したいのは、キャストです。主役のミルドレッドを演じたフランシス・マクドーマンドをはじめ、ウッディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、ジョン・ホークスなどの個性派俳優が脇を固めます。

ストーリーより何よりも、俳優たちの演技がアカデミー賞ノミネートのいちばんの勝因です。

実は予備知識なしで観たのですが、出てくる出演者は画面に映ってると嬉しくなる俳優ばかり。これは嬉しい驚きでした。なんと、ゲーム・オブ・スローンズのティリオン役で人気のピーター・ディンクレイジも出てます。

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ウッディやサム・ロックウェルが出演しているのも嬉しかったですが、何より嬉しかったのはジョン・ホークス。ジョン・ホークスが出ているってだけで見たくなるんですよね。ウィンターボーンのジョン・ホークスは最高に格好いい。

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ちなみにジョン・ホークスは、ウォーキング・デッドで総督(ガバナー)役を打診されていたのをご存知ですか?コミック版を見ている人はご存知だと思いますが、いかにも総督が似合いそうな顔立ちなんですよね。残念ながら、CMを挟むとドラマに影響が出るという考えから断ったのですが。作品へのこだわりが感じられますね。

ウッディ・ハレルソンもその他のキャストも、それぞれがみな自分のキャラを見事に演じ切っていて、いい仕事をこなしているなと思いました。ミルドレッドの息子さんとか、ビルボードを設置する黒人男性とか、それぞれが本当に素晴らしかった。

特に息子さん役の青年が可愛くて良かった。売れっ子になりそうだなと思ったら、マンチェスター・バイ・ザ・シーにも出てるのね、どうりで。

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一人だけちょっとやり過ぎ感があったのがサム・ロックウェル演じるキャラ「ディクソン」。偏見たっぷりのメンヘラな警官を演じているのですが、ちょっとやり過ぎな感じがしました。

特にブチ切れした時の暴力行為はドン引きしましたし、あれだけ憎まれっ子だったディクソンが敬愛する署長からの手紙だけで善意の人に生まれ変わるというのはちょっと無理がある気がします。

内容に関しては、人や物事は一面ではなく、多面性をもっていることを痛感する作品なので、私はかなり好きな作品となりました。ただ、そこまで大げさに称賛するほどのストーリーではないです。アカデミー賞ノミネートは、やはり出演者の演技が秀逸だったことだと実感しますた。

セリフもところどころ笑えてしまうものが多く、ダークな内容なのに笑えるブラックジョークを差し込むことでバランスが取れていました。

評価:75点