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【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第2話あらすじ感想(ネタバレ)

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「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン2


【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第2話のあらすじ感想です。

前回の感想を読む

ハンドメイズ・テイル/侍女の物語ってどんなドラマ?シーズン1のあらすじ感想を読む

ネタバレ注意

 

【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第2話のあらすじ

シーズン1で車を暴走して男を轢き殺したオフグレンは、陰核切除され、汚染された土地コロニーへ送られていました。※コロニー:子供を産めない女性が送り込まれる強制労働所

オフグレンは劣悪な状況で強制労働を強いられながら、教授として働いていた過去、パートナーと引き裂かれた時を回想します。

ジューンは隠れ家を探索するうちに、かつてここで働いていた人々が虐殺された痕跡を発見します。耐え切れずハンナを探しに行こうとしますが、ニックに止められます。ジューンはニックに怒りをぶつけます。ジューンはニックと愛し合い、虐殺の痕跡が残る壁を供養します。

 

【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第2話の感想

シーズン2第2話まで放映されましたが、シーズン1よりかなり面白くなっている気がしました。シーズン1も面白かったけど、侍女の置かれている現在の状況とジューンの精神的な忍耐がメインだったので、動きが少なく、スローペースなのがたまに傷だったんですよね。

シーズン2はギレアド共和国がどういうものなのかが断片的に判明しつつあるし、こうなった経緯も少しずつ明らかにされてきているので、シーズン1より食い入ってます。

 

コロニーのオフグレン(エミリー)

シーズン1の前半に出演していたオフグレン(エミリー)が戻ってきました。てっきり処刑されてしまうかと思いましたが、陰核切除されてコロニーに送られています。

コロニーの様子は思いのほか劣悪で、前回の第1話で見せられたスタジアムへの道のり同様、アウシュビッツなどの強制収容所を思い起こさせます。

コロニーは放射性物質を扱っているようで、エミリーも皮膚がただれてきています。ギレアドは単なる全体主義国家だけじゃなくて徹底的に男尊女卑ですね。司令官や兵士?警備の者以外の他の男たちはどこで何しているんだろうか。

そしてここでなんとスペシャルゲストの登場です。

それは…じゃじゃーん

マリサ・トメイ!

マリサ・トメイが出るなんて知らなかったのでびっくり。マリサ・トメイがコロニーに送られてきた理由はドラマを見て確認して頂くとして、ギレアド共和国はイスラム原理主義そのものだなぁ。マリサ・トメイの場合はイスラム原理主義だと即公開処刑の案件でした。でもコロニーだって死刑宣告受けたも同然の土地だから大差ないです。

ギレアド共和国についてはまだベールに覆われているところが多いので、その点もシーズン2でだんだん明かされていきそうですね。通常のドラマだと最初に世界観が分かるものが多い一方で、本作はギレアド共和国の素性を小出しにしてミステリアスさをキープしています。そのほうが不安は増すかもしれませんね。

アメリカがギレアド共和国になった過程も前回から少しずつ明らかにされているので、今後も目が離せません。

エミリーとマリサ・トメイのくだりは意外でしたが、エミリーにはもう失うものがなく、強い覚悟を持っているように思います。

 

オフグレン(エミリー)の回想

生物学の教授だったエミリーは事態が悪化するのを懸念して、カナダ人の妻とカナダへ脱出しようとします。妻役に「アルゴ」「パラサイト」のクレア・デュヴァルが出演していましたね。

空港で二人が出国審査官を説得しようとする時は身震いしました。アメリカは入国が厳しいのでGC(グリーンカード)をゲットする前はいつも入国審査にナーバスになっていましたね。遠距離恋愛中は行ったり来たりを繰り返していたので。

皮肉なことにエミリーたちが経験するのは入国ではなく出国の厳しさでしたが。結婚証明書という公的証書さえ「ただの紙切れ」と無効にさせてしまう独裁ぶりが審査官の男性の様子にうまく描写されていて、身の毛がよだつシーンです。

このシーンは明らかに2017年のトランプ大統領による入国禁止令を意識しているように思いました。とはいっても入国禁止令はヨーロッパで連続するテロ行為からアメリカ国民を守るのが第一の目的であり、イスラム圏のアフリカ中東の6か国が対象で、有効なビザをすでに持っている人は影響を受けなかったし、米国に家族がいる一親等の家族は入国が許可されたので、似て非なるものであることに留意すべき。

エミリーがコロニーで生き残れるかが心配ですが、なんとか生き延びてカナダにいる妻と子どもと再会してほしいですね。

 

ジューンの隠れ家の壁

ジューンが隠れ蓑にしている場所で見つけた人々の虐殺の痕跡です。赤く染まった壁と無数の銃痕、娘がいる母親のパンプスのひとつがそこに落ちていました。これ辛かったわ。

このシーンは、虐殺シーンを直接一切見せることなく、私たちの想像力を最大限に掻き立て、心をえぐられるような恐怖と悲しみを覚えます。

シーズン1では現在の侍女への扱いがメインで、アメリカからギレアドへの変遷期については描かれていないので、シーズン2はもっと残酷さを目にする機会が多くなるかもしれませんね。

 

ジューンとニック

前回ジューンの逃亡を助けたニックですが、正直ニックがここまでするとは予想外でした。ジューンに多少気持ちがあったのは分かりましたが、自分の身を危険に晒してまでジューンを助けるとは思わなかったです。

シーズン1は侍女やギリアド共和国の様子に多くのシーンが割かれていたのでニックの人物像や過去までは描かれていませんでした。シーズン2でニックの背景を是非描いて欲しいな。

隠れ家のショッキングな様相を見たことや、ハンナを助けにいけないこと、身動きが取れないことに業を煮やしたジューンが精神的な救済のためにニックと激しく愛し合います。

女として、この気持ち分かるわぁ。男性の気持ちはよく分からないけど、女性は大きなストレスを感じたりした時に思い切りセックスをして一瞬でも忘れたくなる時があります。

もちろん私は日常生活で男性に支配されたいとは思っていませんがが、このときばかりはメスとして男性に支配される悦びを感じる瞬間です。支配されるということは何も考えなくていいことでもあります。このときは思考を停止し、されるがままになれる時なのです。オスだけど支配されたい、メスだけど支配したいという人もいるけど。

愛する娘を奪われ、すぐにでも助けに行きたい抑えきれないはやる心、目の前に広がる赤い壁と銃痕、そして別の母娘の絶たれた絆を目にして戦っている相手の強大さを思い知るというギリギリの精神状態、自分の生存本能が出した答えは貪るようなセックスであった。この流れが人間臭すぎて素晴らしいものがありました。 

【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】シーズン2第3話のあらすじ感想を読む

「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」は、Huluで見ることができます。