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【ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦】映画の感想(ネタバレなし)ナチスドイツNo.3暗殺計画

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エンスラポイドを視聴しました。

邦題は【ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦】になりました。

2016年の作品です。

第二次大戦下、英国のチェコスロバキア亡命軍と英国による、ナチスドイツの高官No.3ラインハルト・ハイドリヒの暗殺計画を描いた史実の映画です。

要はチェコ人のレジスタンスがナチスドイツSSのナンバー3を暗殺する話。

ドイツ人以外はほとんど英語です。そこがちょっと残念。でも英語じゃないと見ない人が多いみたいだから仕方ないのかも。公開制約されちゃうんだろうね。

 

【ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦】のあらすじ

史実なので、あらすじは以下の通り。

エンスラポイド作戦(Operation Anthropoid)は、第二次世界大戦中、大英帝国政府とチェコスロバキア駐英亡命政府により計画された、ナチス・ドイツのベーメン・メーレン保護領(チェコ)の統治者ラインハルト・ハイドリヒの暗殺作戦のコードネームである。

日本語では、類人猿作戦などとも訳される。ハイドリヒは、ナチスの秘密警察を束ねる国家保安本部の長官であり、ユダヤ人や他の人種の虐殺に対するユダヤ人問題の最終的解決(ナチスはユダヤ人や少数民族の絶滅政策のことを婉曲的に「最終的解決」と称していた)を行うナチスの主要計画遂行者であった。

(出典:Wikipedia)

 

1941年12月、ラインハルト・ハイドリヒ暗殺のため、駐英チェコ亡命政府がエージェントをパラシュート部隊で送り込みます。

ヤン・クビシュとヨゼフ・ガプチークの二人は、プラハに行きます。

プラハの反ナチス組織や家族と接触し、計画を練って行くチェコスロバキアのレジスタンスたち。

1942年5月、ラインハルト・ハイドリヒ暗殺計画を実行します。

 

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左がヤン・クビシュ、右がヨゼフ・ガプチーク

この二人が暗殺計画を実行します。

ヤンはチェコ人ですが、北アイルランド人のジェイミー・ドーマンが演じています。

ヨゼフはスロバキア人ですが、アイルランド人のキリアン・マーフィが演じています。

なので、英語です。

やっぱりチェコ語&スロバキア語の方がリアルだとは思いました。

他の登場人物も英語がみんな異常に上手で突っ込みたくはなりました。

 

【ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦】感想(ネタバレなし)

前半はちょっと淡々としすぎかな?

後半はとても面白かった。

特に終盤30分は圧巻!

面白かったというと語弊があるかもしれませんが、面白かったです。

ドキドキハラハラもしますが、それより母国のために覚悟を決めた人々の思いがひしひしと感じられ、終盤は非常に胸が痛くなりました。

冒頭に小競り合いがありますが、それから暗殺計画までは静かに淡々と物語は進行していきます。なのでこの辺りは集中力が途切れてしまったのですが、あとからそのことを後悔しました。二回目視聴するときは、しっかり集中します。

終盤の30分は瞬きも忘れるほど集中しました

息するのも忘れそうになってプハーッと苦しかったです。

終盤の攻防シーンが凄まじいです。

こんな凄いシーンを見たのは久しぶりです。

最後のシーンは、ああこんなシーン日本にもあったなぁと思ってしまって胸が苦しくなりました。

水と光の中にいた彼らが神々しく見えたのは、祖国のために命を懸けるという信念に共鳴するからなのでしょうか。

実は予備知識があまりないまま見ました。そこで思いましたが、映画を見る前にラインハルト・ハイドリヒがどんな人物だったか、チェコでどんな政策を取っていたかを予習しておいた方が良いです。

ラインハルト・ハイドリヒはヒトラーの後継者と言われていたナチスドイツの重要高官です。冷徹なゆえに、SSの中でも敵が多かったらしいです。この人物を暗殺するという、すごい計画が行われていたんですね。

この暗殺計画の余波の悲劇には、これまた気が重くなってしまいましたが…

史実を少し頭に入れたので、近いうちにまたこの映画を見返す予定です。

ナチスドイツ絡みの史実は本当にたくさんあって、映画が出るたびに改めて自分の無知さを知ります。

一人だけ気になったのがチュルダ。彼はあの後どうなったんだろうと調べたところ、ドイツ偽名でドイツ人女性と結婚しましたが、自殺に失敗して1947年に処刑されています。カルマを感じますね。

 

ヨゼフを演じたキリアン・マーフィは、なんといっても「28日後」のジムが頭から離れませんでしたが、独特の雰囲気と存在感がありますね。今後も期待大の俳優です。 

ジェイミー・ドーナンはちょっぴりイケメンすぎる気もしましたが、最後の方とか格好良かったです。

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レジスタンスのレンカという女性が雰囲気があって良かったです。

演じるアンナ・ガイスレロヴァーさんはチェコのプラハ出身なのでリアルでした。やっぱり映画でもチェコ人役はチェコ人、ドイツ人役はドイツ人を使ってくれた方がいいなと思います。主演はしょうがないのかもしれませんが…

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意思の強さが伺える気品ある女性を、とても上手に演じていました。

調べたら、チェコの実力派女優だそうです。納得!やっぱ光ってるわ。

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ワルキューレも良かったけど、個人的にはこちらの映画の方が好きです。

評価:80点