ミセスGのブログ

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映画「グッドナイト・マミー」のあらすじ&感想(ネタバレなし&あり)

グッドナイトマミーの感想

オーストリアの映画「グッドナイト・マミー」を視聴しました。

原題: Ich seh Ich seh/Goodnight mommy

Ich seh というのはどういう意味なんでしょうか。ドイツ語わかりません。知っている人いたら教えてください。 

2014年の作品です。

予備知識なしで見ました。

ずっと見たいと思っていたんですが、なんとなくイヤな予感がしてました。

映画を見ている際中に、あ~イヤな予感がするわ…て感じる時があったりします。

ホラーに多いんですけど。

マーターズ

ファニーゲーム

セルビアンフィルム

といった胸糞悪くなる映画が苦手です。

この映画も私は苦手な一本でした。

グロいわけではないのですが。

ネタバレなしの感想とネタバレありの感想を順に書いています。

ネタバレなしで見た方がいいと思いますが、あらかじめ把握しておきたいという珍しい方のためにネタバレありの感想も書いています。ネタバレは途中で「以下ネタバレあり」と書いてあります。

「グッドナイト・マミー」のあらすじ

人里離れた一軒家に住む9歳の双子の男の子ルーカスとエリアス。

ある日、お母さんが整形手術を受けて包帯で顔をぐるぐる巻きにして家に帰ってきます。

お母さんは以前とは別人のように冷たく変わってしまいました。

二人は、包帯の下の女性が本当にお母さんなのか疑い始めます。

お母さんをこっそりと見張り、確かめようとしますが…

といった話です。

 

「グッドナイト・マミー」の感想(ネタバレなし)

まず双子の男の子がすごく可愛い。

とても自然な演技でした。というか子供らしく素だったと思う。

低予算映画らしいんだけど、撮り方が上手い。

登場人物も6人くらいだったかな?

舞台はほとんど湖と森と畑に囲まれた自然の中の大きな家です。

不穏な空気が十分感じられました。

夜中に男の子がママを洗面台で見つけた時がめちゃ怖かった。

家に誰かが来たのでママを呼びに行ったけど、ママはベッドで寝てる。でも男の子が去った後に突然口を動かしてムシャムシャと何かを食べるママ。

怖すぎる。

怖すぎるママとカワイイ双子の9歳の男の子。

ここが大事でしたね。

最後に謎が解けるわけですが、そこでそれまでの小さな伏線を見逃していたことに気が付きました。

勘がよい人は途中で気付くかもしれませんね。

私はあまり勘が良くないので「あれ?」と思いつつも最後まで気が付きませんでしたが。

あとグロはあまりありませんが、ひとつだけ警告が。

私と同じ名前のGがいっぱい出てきます。しかも巨体です。

 

以下、ネタバレを含む感想です。

 

 

 

 

 

「グッドナイト・マミー」の感想(ネタバレあり)

なんだか怖いお母さんとカワイイ双子の男の子から一転。

途中からなにやら怪しげな予感が…

このイヤ~な感じはファニーゲームとかマーターズで感じたのと同じや…

見事に騙されましたよ、見かけの設定に。

それだけ双子の男の子が可愛かったっていうことです。

 

このかわいい双子が「お前は母ちゃんじゃねえ、本当の母ちゃんはどこだ」とお母さんをベッドに縛り、だんだんエスカレートしていくわけです。

 

ラストに明らかにされるネタバレは

「双子の一人ルーカスはすでに亡くなっている」ということです。

映画に出ているルーカスはすべてエリアスが見ている幻影です。

お母さんには見えていません。

お母さんは本当のお母さんです。

エリアスはルーカスが亡くなったことから精神を病んでしまったという設定です。

シックス・センスみたいな感じですね。

 

お母さんが整形手術をした理由というのは映画内で明かされていません。

なんらかの事故で整形手術をしたようです。事故と言われると交通事故を連想するので、ルーカスも交通事故で亡くなったのではと思うかもしれませんが、猫の死体をアルコール入りの水槽に入れたことや冒頭の湖で泳ぐシーンなどから、ルーカスは湖で溺死したと私は解釈しました。

お母さんが冷たく感じられたのは、事故や手術、離婚、エリアスがルーカスをいるように振る舞っていたことなどが原因です。ストレスや悩みがたくさん重なると、どんな人でも常に優しくあり続けるのは難しいものです。

双子の見分けが全然つかなくてどっちがルーカスかエリアスか分からなかったので、片方が死んでいるという謎解きにたどり着けませんでした。後から考えてみると、危ない兆候がエリアスにばかり出ていました。虫メガネで虫を焼いたり、母のお腹を切ると中からゴキブリが這い出て来る夢を見たり。

あれ?と思ったのは、ジュースのシーンですかね。食事も一人分だけだったし。

よくよく思いだしてみると、ルーカスは常にエリアスに耳打ちしてて、現実世界ではピザ配達人や赤十字の二人など、エリアスがすべて対応していました。あと母ちゃんが「ルーカスと話しちゃダメ、もうフリをするのはヤダ」とかなんとか言ってましたね。静か~な映画なので、かなり聞き流してしまいました。

最後はなんとも言えない辛い気持ちになりましたが、畑で3人仲良く出てきたことを考えると、エリアスも火事で死んでしまったのでしょうか。天国で3人仲良く暮らしている絵なのか、それともエリアスが見ている幻覚なのかは分かりません。

同じ母親の気持ちに立ってみると、この母親は考え得る限り最も苦しい人生の痛みを感じて亡くなっています。まず、最愛の息子を亡くしています。そして離婚。自分は交通事故で顔の整形手術。そしてもう一人の最愛の息子が精神を病んでおり、自分を本物の母親と思わないまま自分を拷問し、自分に火をつけて殺す。最愛の息子の生死は不明…。こんな悲惨なことってありますか。

評価:70点