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『あの日 あの時 愛の記憶 Die Verlorene Zeit / Remembrance』映画の感想

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ずっと見たかったんだけどなかなか見れなくて、やっとネットフリックスで見れた作品。

2011年作。

【あの日 あの時 愛の記憶】原題(Die Verlorene Zeit / Remebrance】の感想です。

「あの日 あの時 愛の記憶」映画の感想

面白かったですよ。

実話をベースにしているということもあって、大きな盛り上がりなどはなく、淡々と描かれていますが、主人公ハンナの心情や、トマシュが生きていたことを知った後のハンナの娘と夫とのぎくしゃくした関係などがうまく描かれていました。

しかし1976年のハンナに親しみを感じにくいのは何故でしょうかね。動揺のために優しい夫に横柄な態度を取ったり、ないがしろにしたからかな。同性である娘も明らかに冷かな態度でした。私が女性ということもあるのかもしれません。男性が見たらまた別の印象を抱くのかもしれませんね。

でも1976年のハンナを演じた女優さんは素晴らしかったと思います。共感を抱きにくかったのは演出のせいかもしれません。

ハンナの強運

何がすごいってハンナの強運です。

①収容所でトマシュを虜にして自分も脱獄させ

②ナチスに突き出そうとする母の企てに気付いて身を潜め

③ナチス将校が扉を開ける寸前でセーフ

④ロシア軍がトマシュ兄の家にやってきた時に偶然家の外に出ていて身を潜め

⑤雪の中くたばりそうなところに赤十字が通りかかって命拾い

⑥裕福な男性と結婚してニューヨークで裕福な暮らし

⑦トマシュが見つかって

⑧トマシュに再会

ですからね。ものすごい強運の持ち主です。

トマシュの母

助演女優賞は間違いなくこの方、トマシュの母を演じたスザンヌ・ロタールさんです。ドイツ人の女優さんで、結構お年を召していると思いますが、綺麗です。あのサイコパス映画「ファニーゲーム」で母親役を演じている方だと後で知りましたが、かなりの演技派だと思います。

息子二人を愛するが故に、自爆覚悟でハンナを突き出そうとするあのシーンは神がかっていました。「ユダヤ人が家の中にいる」とチクるわけでもなく、家の外で「コーヒーでもいかがですか?」と巧みに家の中にナチス将校を招き入れる。同じ部屋のカーテンの向こうにはハンナがベッドで横になっている。ナチス将校をその部屋に残し、自分は外に出て扉の前で待つ。ナチス将校はカーテンの中を疑い、カーテンを開くが、その前にハンナは危険を察してキャビネットの中に身を潜めていた。しかしナチス将校がキャビネットを開こうとしている瞬間、馬の世話人が来てしまったのでやむを得ずドアを開けて部屋に戻るトマシュの母親。

これなら、万一ハンナが見つかって連行されていても、母親は自分がチクったわけではないとトマシュに言い訳がたちますからね。

トマシュの兄と兄嫁

映画の中では触れてなかったと思いますが、トマシュの兄シェスワフと兄嫁マグダはどうなったんでしょうか。ロシアのシベリアに送られて死んでしまったのでしょうか。良い人たちだっただけに気がかりでした。マグダが可愛かった。

 

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