ミセスGのブログ

海外ドラマ&映画の感想もガッツリ書いている国際結婚&アメリカ在住女のブログです。

アメリカは好き?嫌い?国益を追求し世界一を生み出す土壌は好き嫌いを超える

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ドイツに住む雨宮さんがアメリカを取り扱ってくれたので、アメリカ在住の観点から記事を書いてみました。

アメリカが嫌い。わたしがアメリカが好きになれない5つの理由 - 雨宮の迷走ニュース

「日本人はアメリカ好き」と仰られてますが、実際どうなんでしょうね。好きな人もいれば嫌いな人もいると思う。ただ、日米同盟やアメリカに守られているという点でも親しみがあるという人は多いでしょう。現時点では、アメリカがいないと日本の防衛が成り立たなくなるから。

また、アメリカから輸出される音楽や映画などで好きになる人も多いと思う。あとは企業人がアメリカのビジネス方式を輸入というパターンかな。

在米7年目に入った私はというと…

アメリカ好きかと言われると、そうでもない。

むしろよく旦那に「アメリカなんかだいっきらい!」とか「アメリカってほんっと最悪!」言ってるわ。

かといって本当にそれほど嫌いなんだろうかと自問自答。小さい頃からアメリカの音楽や映画に慣れ親しんで、憧れたのは事実。

先進国であれば、どの国も一長一短だと思う。日本は母国なので嫌いとか好きとかの問題ではない。それと同じで、在米歴が長くなってくると好むと好まざるとにかかわらず、第二の母国になってしまうから好きだ嫌いだと簡単に言えなかったりする。

 

アメリカでの銃の普及

ほぼ毎月、アメリカで銃による事件がニュースになって日本でも流れているけど、銃による事件が自分の周りで日常的に起きているわけではありません。

現に私がアメリカに来て以来、銃を見たのは、警察官が携帯しているもの、空港で警察の人が携帯しているもの、ミリタリー、それと旦那と義弟が所有している銃だけです(それだけでも多いか…)。一般人でその辺で銃を持っている人を見かけたことはないですよ。

アメリカ全国でも、銃所有者の大部分は非都市部と南部に集中しています。治安が良いエリアであれば、通り魔やテロに巻き込まれない限りは、銃とは無縁の日常です。アメリカの映画のように誰もかれもが銃を携帯しているわけではないので、そこのところは誤解のないように。

誰もかれもというのなら、スイスなんか一家に一台自動小銃がありますよね。私もスイスを訪れた時、スイスの友人に見せてもらいましたけど。スイスでの自宅保管の銃による事件は自動車事故より少ないそうですが、やはり不正事件は起きているようです。

また、子供が親の銃を撃って兄弟や親を殺してしまったとかいう悲劇もたまにありますが、これはいかに両親が銃に対する危険性を理解して安全確実に保管しているかですので、両親の経済状況、育ち、教育レベル次第なんですね。

経済状況が悪ければ治安の悪い貧困層が住むエリアに住み、育ちが悪ければ銃を持ち歩いて見せびらかし銃で人を脅す、教育レベルが低ければ道徳レベルも育たず、銃の危険性や人を傷つける、殺めること、その結果まで想像できず、他人への共感性が欠如し、銃を容易に短絡的に使用してしまうことにつながります。

銃を持っている人が全員事件を起こすかというとやはりそうではないわけで、ここがアメリカ人の銃推進派が謳う「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」という(屁)理屈になるわけです。

アメリカで銃の事件が起きるたびに「銃をなくさないんだから自業自得」「これだけ銃の事件が起きてるのになんでなくさないのか」といったコメントをよく見かけますし、私もそう思っていました。しかしアメリカに実際住んでみると、こういったコメントは的外れであることが分かります。

国土が広いアメリカは、都市部ならともかく、警察が5~10分以内に駆けつけてくれるところは限られています。田舎の方であれば特に自分で自分の身を守る必要性があります。周りに隣人もいないだだっ広いところで、侵入者や襲撃者があなたの家に入ってきたところを想像してみて下さい。要は必要悪なんですね。

とはいえ銃がなかったらどんなに沢山の人の命が救われたか…とも思わずにはいられませんけど。

 

国民保険がないアメリカ

これは確かにアメリカの闇の部分でもあります。教育や医療は、民営化せずに政府が常に干渉しなければならない分野であることを実感します。

アメリカはいまやアメリカ国民のものでもなければアメリカ政府のものでもありません。アメリカはアメリカベースの多国籍企業のものと化してますので、資本主義が続く間はどうにもならないのです。

ただし、保険にきちんと加入してさえいれば、世界でもナンバー1の医療技術という恩恵を得られますし、手厚い医療が受けられます。私たちはミリタリーの保険なので医療保険の面では恵まれていると思います。旦那が民間企業に勤めていたら、とうの昔にアメリカを出ていたかもしれない。

一方で、日本の国民皆保険は世界に冠たる健康保険ですが、TPPを初めにアメリカの医療保険会社が日本の健康保険に触手を伸ばしつつあることを考えると、いつまで存続できるかが危ぶまれます。

現に、日本のがん保険はアメリカの「アフラック」がすでに67%を占めています。アメリカは何年も前から国民皆保険につけいる隙を虎視眈々と狙っています。小泉政権時代は、郵便局に眠る日本人の金が欲しくてどうしようもないアメリカの思惑通り、郵政民営化されちゃいましたからね。次は国民皆保険でしょうね。

「アメリカは国民保険がないなんて。信じられない!」と言ってる暇はないかもしれません。次は我が身です。

 

プライドが高いアメリカ人?

アメリカは大陸だけれども実は大きな島国と思ってください。基本的に自分の国以外にはあまり関心がないんです。アメリカ人は北朝鮮と南朝鮮の違いは分からなくてもいんです。イラクがどこにあるか分からなくていんです。英語以外は話さなくていいんです。

ヨーロッパの人に馬鹿にされていることもあまり知らないでしょう。日本人にダメリカ人と言われていることも知らないでしょう。でも知ったこっちゃないんです。他国なんかどうでもいいんです。アメリカの国益だけ満たされればいんです。

利己的に聞こえるかもしれませんが、自国の国益だけを追求する姿勢ははっきりいって好きです。まじめで平和な日本人は、「国際協力」とか「国際平和」とか「友好」だとか「戦争は良くない」とか言う人が多いですけど、ぶっちゃけアメリカはそんなこと思ってません。アメリカかさえ良ければいんです。これは日本が逆立ちしてもそうなれない部分です。正しい正しくないは別として。(むしろ正しいのはもちろん日本の方だよね。)他国になんと言われようともどこ吹く風。だから好きなんです。

(なんか…うちの旦那のことを話しているようだ…)

英語しか話そうとしない姿勢を貫いた結果、世界の共通語、公用語としての地位を確固たるものにし、ドルを基軸通貨にし、アメリカのグローバル企業を初め自分たちにとって有利になるように根回ししました。腹黒さでいっぱいですが、横柄で狡猾でしたたかなその姿勢はすごいと思うんです。素晴らしいと讃えているわけではありませんよ。純粋に「そこまでできるのって、すごい」と思うわけです。

一方、日本はどうでしょう。たとえば国連分担金は日本が2位なのに、国連公用語は日本語が使われていない。公用語は英語、中国語、フランス語、ロシア語、スペイン語。日本はいったい何やってんだよと思うんです。その点、アメリカはしっかりパワーを発揮している。そういうところが好きなんです。

 

アメリカの黒人差別

確かに人種差別はありますね。黒人だけじゃありません。アジア人差別だってヒスパニック系差別だってあります。基本的に白人以外はどの人種も差別の対象になり得ます。今はとりわけISISの影響で残念ながら中東出身の方やイスラム系、ヒジャブをかぶった女性へのヘイトクライムなども起きています。

でも世界中どこでも差別あるでしょ?日本でもブラックニーズ(日本人と黒人のハーフ)の子たちやハーフの子たちは虐めにあったりしてるでしょ?ハーフじゃなくたって、外見的に他のみんなと少し違うと虐められたりするよね。

ドイツの移民問題も、言葉や宗教だけじゃなくて見ためが中東系だったりアフリカ系だったりすれば差別の対象になっているし、ドイツで虐められたという日本人も思いのほかたくさんいる。

黒人への人種差別はアメリカだけの問題じゃないと思う。

ぶっちゃけ差別は世界中であるし、その対象は自分以外の何にでもなり得る。日本でも部落差別はいまだにあるし、インドではダリッドをサブヒューマンと呼んで人間以下扱い、ヨーロッパではロマ差別、ドイツはいまだにネオナチとスキンヘッドが有色人種を差別、イギリスではスコットランド人やアイルランド人、ウェールズ出身でも差別される。同じ白人同士でもあるんだから、肌の色が違えば差別は当然起こりうる。

肌の色だけではなく、ゲイであったり、トランスジェンダーだったりすれば差別の対象になり得る。

私個人の経験でいえば、イギリスにいた時の方が差別にあったわ。でもイギリスの生活の方が自分には合っていたとは思う。根暗だから。南カリフォルニアはちょっと明るくてまぶしすぎるんだよね…私には…雨降って曇り空のイギリスの方が合っている気がします。

 

戦争は正当化するしかない

アメリカ人の旦那とよく議論になるのが原爆。旦那はアメリカ人らしく「原爆がなかったらもっと多くの人が死んでいた。アメリカ人兵士だけでなく日本人ももっと死んでいた。戦争を早く終わらせるために必要だった。」という考え。それは今でも変わらず。

でも私があんまり言うものだから、少しは考えるようにはなったかもしれない。

We're the biggest bully in the world. と言うから、アメリカが世界のいじめっ子であることは分かってはいる。でもやっぱりアメリカ人だから自分の国は守らないといけない。正当化しないといけない。私が日本や日本人を庇うように。その思いは分かるから、だから彼の姿勢はそれはそれでいい。

私は変わらず「日本人兵士はほとんど前線に立たされ、広島長崎で殺されたのは殆どが高齢者や女子供だった。あれがジェノサイドでなくて何なのか。過去の戦争のことだから、日本人は今とやかく言う人はいない。しかし女子供を虐殺しておいて『原爆がなかったらもっと死んでいた』『早く終わらせるため』という正当化は認めない。『戦争なんだから勝つことがすべて。女子供だろうが殺すのだ。』と正直に認める勇気はないくせに、正当化しないと自分たちの罪悪感に耐えられないんだよね。偽善者すぎる。」というスタンスで、何度も議論しています。

アメリカは正当化しなければいけないのです。アメリカという国がアメリカであり続けるために正当化しなければならない。人道的にはとても理解できないことですが、国としてはアメリカはあくまでも国益を重んじた姿勢を一貫して取ることでアメリカであり続けている。

日本のように「悪いことは悪いことと認めよう」という精神は気高く尊敬に値するが、弱肉強食の国際社会で、世界の国々はお友達ごっこをしているわけではない。経済力、軍事力、影響力を駆使しながら、お互いをけん制しながら国益を追求するのが国としての道なのです。

「悪いことをした」と国際社会で認めたからって誰も尊敬などしてくれません。逆に「日本は弱い」と捉えられ、ここぞとばかりに付け入られるのがオチです。これは正しい道とは言えませんが、そうやって微妙なバランスを取っているのです。人道的・道徳的には間違っているが、国としては「正しい」道なのです。

それこそアメリカが日本のように清廉潔白な国になったら、ありとあらゆる汚い真実が明るみになって、国はバラバラになってしまうでしょう。

旦那と原爆について議論していても、憎たらしくて頭から湯気が出そうになってもアメリカ人としての立場を貫くスタンスはある意味正しいのだという理解です。

 

アメリカの魅力

壮大な自然を見たいとは思うし、ニューオリンズでジャズを聞きたいし、ブロードウェーでミュージカルを見てみたい。そういう局所的な魅力は感じるんだけど、アメリカっていう国自体は好きになれません。

アメリカに移住したい人、している人は銃社会のことをどう思ってるんだろう。わたしは怖くてイヤだわ。

アメリカの魅力かぁ…ずばりアメリカに住んだら分かる、底力ですかね。

わずか数百年で世界第1位の大国になった国。スポーツでも音楽でも軍事力でも経済力でも一位を生み出す国。こんなパワフルな国どこにもありませんよ。全米一はほぼ世界一も同然ですからね。この世界一を生み出すパワーはどこにあるんだろう、と。

そしてアップルやグーグルなどに代表される、追随を許さないイノベーションの力。これに惹きつけられる日本人も多いのではないでしょうか。これからもイノベーションはアメリカで誕生し続けるはず。

そしてアメリカは実はモノ作りの国であること。精巧さでは日本製には敵いませんが、耐久性でいえばアメリカ製です。日本人は職人気質ですし、本物、オリジナルにこだわる国民性ですから、その辺りはアメリカ人と共鳴している気がします。両国ともモノ作りにプライドをかけています。

実際に住んでいると、アメリカ人の底力みたいなものを感じるのです。これは感覚的なものなのでうまく説明できないけれど。この国の人たちは世界が滅びても一番生き残る確率が高いなと思います。私はそうした人間の本能的な生命力みたいなものに魅力を一番感じているのかもしれない。

まあ、なんだか私が書くといつも小難しいというか堅苦しい文章になってしまうんですが、雨宮さんがアメリカ嫌いなのは、ご本人の仰る通りイメージに基づいている主観なので、この先アメリカに住むことがあったら変わるかもしれませんね。

 

番外編

日常的なことでいうと、タバコの煙フリーな環境は嬉しいです。車に乗りながら吸ってる人やバーの近くなんかにはたまに吸ってる人もいるけど、アメリカでは殆どタバコの匂いを嗅いだことないくらいタバコフリーの環境です。

たとえば私が子供を連れて通りかかったときに、灰皿の近くで吸っていた喫煙者の方がわざと数メートル離れて行って私たちに煙が当たらないようにしてくれたりとかね。気を遣ってくれたりします。